今日はルカとコーイチくんの家、『West Beach』でみんなで久々のお泊り会だよ!
コーイチくんがホットケーキ焼いてくれるって、張り切ってた。
岳人「んで?謙也の下僕生活なんですぐ終わらせたんだよ」
話題は先日、バスケットボールで鼻の骨にヒビが入ったまぁちゃんへの謝罪のため忍足のイトコが下僕になったという話だ。
まー「だってあいつまともにジュースも買ってこれないんだよ!あんなやつクビだ!クビ!!」
岳人「ひでぇ女!」
宍戸「悪魔かよお前」
ジロ「ほんとまなみサイテー」
ルカ「もぐもぐ、俺はこーいうヤツだって知ってたけどね」
みんなが口々に言ってそれにまぁちゃんがキレる。まぁお決まりのパターンだ。
(・・・でも私はほんとは知ってるんだ)
診断結果が鼻の骨にヒビが入ったとわかって、忍足くんが土下座しに来て
怒り狂ったうちの長谷部(他数名)が門前払いして
女の子を傷つけたなんて驚いて忍足くんのご両親まで来ていただいちゃって
本人の不注意だからこちらこそ申し訳ないと大人な対応を大人チームがしてくれたんだけど
あまりのオオゴトにまぁちゃんはかえって落ち込んじゃって
さらに送り迎えしてくれる彼が部活に遅れていくのを目にして
1日で即解雇、それから口も利いてないようだ。
これは、忍足くんにはこれ以上迷惑をかけたくないまぁちゃんの優しさなんだろうけど
まー「あいつ大体自分のせいとか言っちゃってるけど関係ないからね!何自分のせいとかうぬぼれてんだ!」
岳人「謙也なりに気にしてんじゃん、そんな言い方すんなよなー」
ジロ「まなみひでぇー、謙也超いいやつなんだからなー」
なんせまぁちゃん口が悪いから 全然優しさが伝わらない。
まぁでもまぁちゃんが素直になるわけないし仕方ない。
私も口止めされてるから何も言わない。
ルカ「コウはどう思う?」
琥一「どう思うも何も・・・たとえ事故であったとしても女に傷つけたんなら何言われようと最後まで面倒見るのが筋ってもんだろうが」
ジロ「まなみの味方いたw」
岳人「ほんと紳士だなコーイチは」
琥一「あ?紳士とかじゃねぇだろ、それが普通だろ」
宍戸「まぁそれも一理あるけどよ、こいつのことだしどうせボロクソ言ったんだろ?そりゃ向こうも嫌になるわ」
ルカ「まなみキツイもんね~」
まなみ「もー!いいでしょ!その話はおしまい!!そんなことよりルカ!あんた橘くんと同じクラスじゃん!紹介してよ!!」
ルカ「えー?たちばな?誰それ?てか知ってても絶対やだし」
まなみなんて紹介したら俺の顔つぶれるわw
そういうルカにまーちゃんが殴りかかろうとして ルカが逃げ惑う(誰も助けない)
これもいつものことだ。むしゃむしゃ。コーイチくんのホットケーキはほんと美味いな。
まー「さおちゃん!のんきに食べてないで!可愛い妹がいじめられてるぞ!なんとかしろ!」
ルカ「いじめられてるの俺の方だと思うんだけど!?」
岳人「わかるそれ、まなみって常に加害者」
ジロ「さすが問題児クラスの2組に入っただけある」
宍戸「いやそれお前もだからなジロ」
まー「はーあ、誰も女扱いしてくれない・・・私をか弱い女と思ってくれてるのコーイチだけだよ・・・好き・・・結婚しよ」
琥一「思ってねーし無理」
岳人「失恋何回目だよwww」
ジロ「まなみ基本失恋しかしないよねwww」
宍戸「こんな性格じゃなあ・・・」
まー「何を!!馬鹿め!学校入ってからどんだけモテてると思ってんだ!!」
さお「え・・・そうなの?まぁちゃん・・・」
ルカ「え、うそだw」
岳人「ないないwww」
宍戸「お前がモテるなら俺死ぬほどモテると思うぜ」
まー「(ΦωΦ)フフフ…高校入ってからもう5人に告られたぜ」
さお「え!!(がーん)」
岳人「嘘だろ!!?」
宍戸「どこのもの好きだよ!!」
ルカ「それ罰ゲームじゃない?」
ジロ「まなみに告白する罰ゲームとか超悲惨!!」
まー「馬鹿!罰ゲームじゃない!!マジだ!!」
岳人「いや、絶対罰ゲームだ!!」
ジロ「でも、まなみって意外とモテたよね~?物好きいたよね中学の時も」
宍戸「そうだ、いたな」
ルカ「あー、確かに」
岳人「そうだ跡部とかも頭おかしいと思ってたけどお前の事好きだったしな」
ジロ「跡部は今も好きだと思うけど」
ルカ「でもさおりのがモテたじゃん実際」
さお「え!?うそ!?」
ジロ「さおりにはガチ勢が多かった」
岳人「そうそう、まなみはもっと軽い感じの」
ルカ「やらせてくれそうとかなw」
岳人「それ体目当てwモテてるって言わねぇwww」
まなみ「黙れ殺すぞ」
さお「え、え、私モテたこと一回もないよ・・・?」
ジロ「でもたまに呼び出されて告白されてたじゃん」
さお「え?呼び出し?え、あれ、冗談でしょ?」
岳人「はい出たw冗談だと思われてたガチ勢乙wwww」
宍戸「マジで報われねぇ・・・可哀想だからやめてくれ・・・」
さお「え!?私てっきりからかわれてると思って・・・」
ルカ「うそだろ・・・?本気のやつらが悲惨で泣けてくるんだけど」
さお「だ、だって!光忠が 好きって言ってくる男はからかってるだけだから相手にしちゃダメだって・・・」
だから私高校に入ってからも何回か言われたけど全く気にしてなかったのに・・・
そう言うと、みんな真顔で マジかよ光忠さんならやりかねん・・・ と呟いた。
え・・・何それ・・・ど、どうしよう・・・
(何回か言われたの全く気にしたことなかったけど)
(冗談じゃないとかいわれちゃうとすごい焦る!!!)
ど、どうしよう!!
光忠に言われた通り毎回笑顔で断ってたよ!!笑顔とか失礼じゃないか!?うわぁああああ
さお「まぁちゃんはどうしてたの!?今まで、なんて断ってたの!?」
まー「え?親の金じゃなくてあんたが稼いだ10億円持ってくるなら考えるけどって言ってたけど」
岳人「クズだ」
宍戸「クズだな」
ジロ「クズすぎ」
ルカ「引くわ・・・」
琥一「お前それはないわ」
まー「え!(ドキ!)」
さお「まぁちゃんすごいね・・・よくそんなこと言えるね」
まー「だってお金大事じゃん?でも親の金持ってこられてもうれしくないじゃん?自分で10億稼げるやつなら間違いではないじゃん?」
さお「でもさ・・・高校生にそんなこと・・・」
まー「高校生だからこそだろ!!無理難題を出して愛を確かめる!私はかぐや姫!!」
岳人「ねぇわ・・・」
ジロ「かぐや姫って・・・」
まー「月に帰るからコーイチとは結婚できないんだ・・・ごめんね」
琥一「おう、もうそのまま戻ってくんな」
岳人「塩対応wwww」
ルカ「冷たすぎるwww」
(告白・・・)
(告白かぁ・・・)
告白だと全く意識してなかったし、気にしないように言われてたから本当に気にしてなかったけど
(告白、だったのか)
(そーいえばつい先日も3年の先輩に好きって言われたな・・・)
(あああ)
(なんで・・・私なんだろう)
しゃべったこともないのに
顔だって世界一ブスなのに
面白い話も何にもできないし・・・
いいところなんてどこにもない
岳人「まなみお前な、お前みたいなやつに告白してくれる男めったにいないんだから捕まえとかなきゃだめだろ?」
まー「めったにいなくない、あたしはモテる」
岳人「いや、よく考えろ、こんなブスでゴリラで性格最悪で貧乳のチビに本気で告白する勇者そうそういないぜ?わかるか?」
まー「は!?ふざけんな!!チビのお前にチビって言われたくないわ!!」
ジロ「他は認めるんだwww」
まー「認めない!!私は可愛い!だからモテる!!!」
岳人「違うんだまなみ、お前にいいところなんてない、あきらめろ。一つだけあるとしたら・・・」
まー「なんだよ」
岳人「体が女ってだけだ」
ジロ「さすがに言いすぎwwww」
ルカ「ヤリモクの男ばっかみたいに言ったら可哀想じゃんwww」
宍戸「もうやめろよ、さすがに言いすぎだぞ」
琥一「おい、あいつ震えてるぞ、殴られてもしらねーからな」
案の定、プルプルしたまぁちゃんが怒り狂って岳人に殴りかかって
ギャーギャーと大騒ぎのまま いつもどおりの夜は過ぎていく。
(そうか)
(“女”だから告白されたのか)
(うちの学校ほぼ男子だもんな、最近まで男子校だったから)
(女子はみんな彼氏持ちだし)
(多分彼氏いないの私とまぁちゃんだけだもんな)
じゃあ、やっぱり深く考えなくていいんだ!!
(向こうも誰でもいいってことだもんね!!!)
結局まぁちゃんが3馬鹿とルカを殴って もう寝る!と、コーイチのベットを占領した。
私はなんだか眠れずに ルカの部屋から海に浮かぶ大きなお月様を見つめていた。