甘いフェイスに穏やかな性格、そして長身でムッキムキの筋肉・・・!!
(ほわー、こんな人いるんだぁ)
ちびであほの3馬鹿、背は高いけどやたらいかつくて顔も怖い桜井兄弟、女子力高い清光に女の子より可愛い顔した安定と彼氏持ちの堀川・・・
(この学校の知り合いの男なんて馬鹿ばかりでまいってたけど)
(これはぜひ仲良くして)
(そして)
いっぱい甘やかしてもらうんだっっっ!!!!!!!
明らかにお兄ちゃん属性だった橘くんのもとへ向かう!
待ってろよ・・・!オニイチャン(仮)!!!!!
(だって本丸のみんな、ぞんざいな扱いしかしてくれないし)
(馬鹿だし・・・)
(お兄ちゃんってゆーか、ママとパパだし・・・)
(唯一のお兄ちゃん属性のいちにぃはリアル弟がたくさんいて構ってくれないし)
(御手杵にはくそみたいな扱いしかされないし・・・)
あたしはお兄ちゃんが欲しいんだ!!!ヾ(:3ノシヾ)ノシ
|・`ω・)ちら
橘くんと同じクラスの及川脅して橘くんの競技は事前に把握済みだぜ!!
(バスケとかさ・・・)
(背高いから似合うよね~)
(絶対ヘソチラ見てやるぜ)
ギャラリーがいて背の小さい私にはよく見えない
ぬぬぬ・・・
下をくぐって・・・コートを見・・・
(あ、ボクトいるじゃん)
他の人の足元からひょこっと顔を出してコートを見た。
ちょうど見たときにはどうやら 1-4 VS 1-8 の試合をしてたみたいで次の試合の橘くんは近くに座っていた。
(おおお!橘くんおった!!!!)
(がんばってね!って言わな!!!)
(笑顔でニコっと、がんばってね・・・って・・・!)
その時だ
「危ないッ!!!!!!」
声が響いたのも 束の間
「え?」
バコッ
正面を向いたあたしの顔に 思い切り ボールがぶつかったのであった・・・
(ちーん)
(暗転)
目が覚めたら 保健室で
(うー・・・)
(鼻が痛い・・・)
(ここ保健室だよなぁ)
(うわー・・・ボールぶつかって倒れたのか)
(えーっと、アタシ何して・・・)
「はっ!!そうだ!試合!!!」
橘くんの応援、しなくちゃ!!!!
ガバっと起き上がった瞬間に 痛みが走る
「いった」
「あ、起きたん!?大丈夫!?」
そう言って 駆け寄ってきたのは
(え?)
(こいつ・・・)
「すまん!俺のボールが飛んでってもうて!!!!」
例の 金髪の関西弁だった。
(・・・わーお)
「ほんま、ごめんなぁ、痛いやろ?もう少し横になっとった方がええで」
「え、えーっと、なんでここに?」
「いや、俺のボールぶつかって倒れてもうたやんか?せやから目が覚めるまで傍に、って思うて・・・」
「あんたが運んだの?」
「や、俺は試合中で止められてん 確か近くにいた6組の橘が運んだはずで」
「え!!橘くんがっ!?(ドキィ)」
「ほんますまん、女の子の顔に当てるとか・・・」
「はっ!こんなことしてる場合ではない!!橘くんを応援せねば・・・!」
「え、ちょ、待って」
「うるさい離せ!試合おわるだろうが!!」
「いやっ!ちょ、待ってって!!」
「離せ!!あたしは行かねばなら・・・」
ボタッ
(・・・え?)
血?
「あぁほら!せっかく止まったのに!興奮したらまた出てくるやんか!!」
鼻血!!!
そう金髪が叫んで サーーーと 血の気が引いた
「え・・・もしかしてあたし・・・体育館からずっと鼻血出てた・・・?」
「あー・・・うん、せやからほんまごめんやで・・・」
(がーーーーーーん)
(た、橘くんに 鼻血出てるの見られた・・・!!!)
(終わった・・・)
「て、てめぇのせいで!!!!みっともない姿晒しただろうがよぉぉぉ!!!」
「す、すまん!!ほんまに!!なんでもする!!!病院も付き添うしもちろん治療費も払うし!!治るまで荷物持ちでもなんでも・・・!!」
「あほか!!荷物持ちはもう足りてるんだよ!!!(清光)」
(くそ!こいつめ・・・!)
(ちょっとかっこいいと思ってたのに・・・)
(思ってた、けど)
(・・・うん、思うけどね)
(いや、かっこいいよね・・・?)
(こいつのせいだって言ってもあたしがあんな床を這いつくばってたのもよくないしな・・・)
(言ってしまえば非があるのは主にあたし・・・)
(え、てかむしろずっとそばにいてくれていいやつじゃね・・・?)
「・・・ほんとだね?」
「え?」
「その言葉忘れんじゃないよ!!」
「え、え?」
「今日から 荷物持ち!!」
治るまでしっかりやってよね!
というと、やつは 任せとって! と笑顔を見せた。
(わ)
(やっぱ・・・かっこいいなこいつ)
口元がにやけるのが見えないように
わざと怒ったフリして 彼の顔を見れずにいた。