とんっ
さおちゃんとぶつかったその男は
「あ、ご、ごめんなさい、」
まぁ体が横にだいぶ大きかったこともあり
とんっ
「あ、き、き、きみも、ご、ご、ごめんなさい」
私にもぶつかって 逃げるように去って行った。
別に生きてりゃ人にぶつかることなんて珍しくもないので(その男がやたらとびくついてたのと慌ててたのは気になったけど)
特に気にも留めずに 帰路についた。
・・・・・・・で
「なんじゃこりゃ!!?!?!?」
約3分後
着ていた衣服がするりんと落ちて
カバンが重くて持てなくなり
地面がやたら近く
空が高くなった
―――つまりは、 縮んだのである。
「は!?な、意味わからんし、はっ!!?」
さおちゃんなんぞはあまりの衝撃に動かなくなってしまった、
てゆーか、さおちゃん、幼女になった・・・!!
まー「ちょっと待て、なんか前にもこんな経験あるような気がするぞ!デジャブか!?」
さお「・・・・・・」
まー「おい、さおちゃん!ぽかんとしとらんで!私今どうなった!?背が縮んだのはわかったけど!!」
さお「・・・・・・」
まー「おい!きみ幼女化しとるけども!私もしてんのか!おい!答えるのださおりくん!!!」
さお「・・・・・・ちいたい」
まー「うぉ!?幼女がしゃべった!!やっぱり私も幼女になってるのか!?」
さお(コクリ)
まー「・・・マジか」
とりあえずまだ校門を出る前なので学校にはだれかいるだろう
誰か助けてくんろ、と思ったけども こんな時に限って誰もいない
教師も帰ろうとしてる生徒も走り込みの運動部も、だーれも見当たらない!
助けを呼びに行こうと思っても、遠い。子供の目から見るとまた校舎に戻るのは果てしなく遠く感じるのだ。
まー「うーむ、どうしたもんか・・・」
さお「・・・」
まー「こりゃ!いつまでぽかんとしとる!知恵をださないか!おら裸のまま帰るぞ!」
さお「らめ!」
まー「やたら舌足らずだなおい、どんだけ可愛いんだきみは」
さお「うぅ・・・」
まー「泣くな、とりあえず洋服を探し・・・」
!!!!
後ろを見ると、そこには先ほどまでなかった謎の袋が落ちていたのだ
まー「なんだこれ・・・?」
さお「らめ!あうない!」
まー「でもなんか小さくなったヒントかもしれんじゃん!!さっきまでなかったんだしさ!」
そう言ってさおちゃんの静止を聞かず、私は袋を開けた。
まー「お?」
そこには思った以上に可愛い女児用の服がいくつも入っていたのだ。
まー「え、なんだこれ・・・こんな都合のいい話あるか?」
さお(ブンブン)
まー「でも幼女が全裸で歩き回ったら誘拐されかねないからとりあえず着ようよ」
そう言ってさおちゃんに服を渡すと、さすがに全裸はまずいとおもっていたのか、はたまた女児服が可愛いからか意外とすんなり着てくれた。よかった。しかしきみ可愛いなおい。
まー「服も着たことだし、どうしてこうなったか考えよう」
さお(こくん)
まー「かばんは重くて持てないね、とりあえず後で誰かに持ってきてもらうか何かしなきゃ・・・」
さお「・・・ちんぱいしゅゆ」
まー「あいつら過保護だからな・・・服とカバンこのままにできないよな、誘拐されたとか神隠しにあったとか色々言われるぞ」
さお(コクリ)
まー「とりあえず服とカバン隠して・・・うんしょうんしょ、重いな」
さお(カバンに走って行きスマホを取り出し必死に写メを撮る)
まー「おい、写真撮るなよ」
さお「まぁたんかぁいい!!」
まー「おまえがな!!!」
まったくきみはもう・・・とブツブツ言いながら気づいた
( ゚д゚)ハッ!
まー「きみ!!そのスマホで助けを呼ぼう!!」
さお「( ゚д゚)ハッ! コクリ」
長谷部は驚きすぎて倒れちゃいそうだし山伏か岩融がいいか?と色々話したけど
結局すぐに来てくれそうなのは 同じ学校のやつらだなって話になって
もう部活も終わってるだろうなってことで堀川に連絡した。
堀川「えーっと、門のところに早く来るように言われたのにな(キョロキョロ)」
清光「なんで堀川に連絡するんだよって思ってたけど、結局いないじゃん、からかわれたんじゃないの?」
安定「まなみならともかくさおりがそんなことするわけないだろ?」
清光「ちぇっ!一緒に帰れると思って急いで着替えてきたのになー」
(む!こいつら・・・!!)
まー「おい!ここにいるだろうが!よく見ろ!!」
さお(オロオロ)
清光「ん?なんでこんなところに子供がいるんだよ」
堀川「どうしたの?お兄さんとかお姉さん待ってるの?」
安定「誰か先生の子供じゃない?」
やっと足元の我々に気が付いたのか 少ししゃがんで堀川が声をかけてくれた
堀川「迷子?」
(くそ・・・!可愛い顔しやがってこいつめ!!)
まー「堀川!!なぜ気づかない!!」
堀川「え?」
まー「子供になっちゃったの!!」
堀川「え?え?」
清光「何言ってんのこいつ。俺うるさい子供嫌いなんだよねー。あっち行けよ」
まー「は・・・?殺すぞ」
清光「え・・・なんかそのキレ顔見たことあるけど・・・」
安定「ねぇ・・・なんか・・・この子たち、すごいさおりとまなみに似てない・・・?」
堀川「え・・・もしかして、さおり?」
さお(コクン)
清光「え・・・マジ・・・じゃあこっちのチビは・・・」
まー「まなみ様だアホ清光」
「「「え~~~~~~~!!?!?!?!?!?!??」」」
驚く清光たちにとりあえず服とカバンと私自身も抱っこしてもらい(歩くの遅いから)
我々は超特急で家に帰宅した。
(なぜ子供になったのだろうか・・・)
ぐるぐるといくら考えてもよくわからない。
まぁちゃんは 前にボッスンとヒメコも子供になってたから聞いてみる とかのんきに言ってたんだけど
いや、子供になるってそんな頻繁に起こることじゃないよね!?!?
そんな簡単に子供になったから戻り方聞いて戻ろ~ってもんじゃないよね!?!?!?
なんでこの人こんな冷静なんだろう!!!
って思ってるけど全然だめ、言えない。言葉が出てこない。
携帯なんとか使えるけどすごい打つのに時間かかる。子供って不便。歩くのも大変だし。
で、安定に抱えてもらって帰宅したんだ・・・
申し訳ないよ、剣道の道具とかも重いの持ってるのにさ・・・更に私なんて抱えてくれてさ・・・
なんかもうかっこよく見えたよね・・・
普段他に大きい人いるから大きいと感じたことなかったけど、手も背も大きく感じたよ・・・
もう・・・かっこよくてどうしたらいいのか・・・
そして無事に帰宅した我々は
大騒ぎの中
なぜか 岩融大先生に抱っこされていた・・・
(いやまーちゃん大喜びだけど)
(筋肉が・・・)
(圧迫感がすごい・・・)
(こわい・・・)
(でかすぎるこわい・・・)
(大きい人たちいつも以上にでかく見えてこわい・・・)
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
今剣「わー!!ぼくよりちいさい!かわいいですねー!」
五虎「か、かわいいですぅ」
秋田「小さい主君、とても癒されますね!」
小夜(なでなで)
ひょえーーーーーーーーーーーーー( Д ) ⊙ ⊙
うそだろ・・・
うちのアイドルちゃんたちのが大きい・・・!!!!!
もうお膝に座らせてナデナデできない・・・!!!
で、でも・・・
距離が近い・・・!!!たまらん・・・・!!!!!
お覚悟案件だろこれ!!!!!!!!
あああああああたまらんんんんんんんん(通常運転)
長谷部「なぜ子供になってしまったのですかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
あ!泡吹いて倒れた長谷部が復活したw
長谷部「あああああるじぃぃぃぃ!!!!!」
まー「もー主とかいいってばもー」
光忠「子供に・・・って、なんでだろう・・・」
歌仙「まさか時間遡行軍が?」
一期「しかし奴らは過去を変えるというのが目的であり特定の誰かに危害を加えるという話は聞いたことがありませんな」
三日月「はっはっは、これはこれは・・・ふたりが子供だったころを思い出すな」
鶯丸「本当だね、懐かしいよ」
鶴丸「こいつはとんでもない驚きだな!」
深刻な事態だと受け止めるメンバーと、子供時代を思い出して懐かしいとニコニコするメンバーと、物珍しいものをみてワイワイ騒ぐメンバー・・・
まぁでも私もさっきまで慌ててたけど長谷部とか光忠が慌ててるの見て逆に落ち着いてきたわ!
光忠「何か変なもの食べたかい?」
さお(フルフル)
光忠「うーん、じゃあ何か小さくなる前に変わったことはなかった?」
さお(フルフル)
歌仙「誰かに何かされたとかもないのかい?」
さお「・・・」
誰かに何かされた、ことはない
けども
(そういえば、子供になる少し前に ぶつかった人がいたな・・・)
でも、そんな、まさか、ねぇ…
まー「ボッスンとヒメコに連絡したけど、2人ともちゅーさんの作った薬で子供になったんだって!ちゅーさんの薬はジュースだったらしいんだけど、うちら今日ジュース飲んだっけ?」
(………)
いや…今日は家から持っていったお茶と光忠のお弁当しか食べてないはずだ…
首を横に振ると、まぁちゃんも お菓子とかはもらったけど他のみんなも食べてたしなぁ と呟いた。
私も薬のせいじゃない気がするんだよなぁ…。
じゃあ なんで?
薬研「とりあえず俺っちも色々調べてみるけど、あまりにも奇想天外過ぎてな…」
まー「おぅ、いいんだ、気にすんな薬研」
薬研「…こーんなに小さくなっちまうなんてなぁ」
薬研はそのまま岩融のお膝にいたまぁちゃんを抱っこした。
あぁ、小学生の彼にまでこんな軽々抱っこされてしまうとは…!てかまぁちゃんなんか喜んでないか…?
まー「薬研!大きい!」
薬研「お兄ちゃんって呼んでいいんだぜ」
まー「おにーちゃーん」
薬研「ブハッ!wほんとに呼んだwwwいや~妹も可愛いもんだな!」
(あ、これ、薬研デレデレなやつだ)
楽しそうに抱っこする薬研の元に、俺にも抱っこさせてくれ!とか僕にも抱っこさせてください!とか小学生チームが集まる。
うわあ、なんてことだ、単純にうらやましいぞっっっ
光忠「さおりはあまり上手くしゃべれないのかい?」
ヒョイっと私は光忠に抱えられてしまった。
ぎゃあー
筋肉こわい!!大きいこわい!!高いこわい!!!
もうアレだな180超えてる人は無理だ超巨人だこえぇぇ!!!!
光忠「懐かしいなぁ…きみはずっとおしゃべり上手くできなかったもんね」
歌仙「まなみは信じられないくらい口が達者だったからなぁ」
石切「でもまなみはなかなか髪の毛が生えなかったんだよね」
蜻蛉「あぁ、さおりは歩くのもしゃべるのも遅かったが髪と歯が生えるのは早かったな」
江雪「本当に…懐かしいですね…」
三日月「はっはっはっ、どれ、このジジイが抱っこしてやろう」
(ひ、ひえ~~~~)
小学生チームに囲まれて楽しそうなまぁちゃんと裏腹になにこの大人な感じ!圧迫感!!やべぇ、死にそうだわ!!子供ってこんなに世界が大きいの!?こわいわ!!!!!
三日月「そぉれ、高い高い~はっはっはっ」
さお(顔面蒼白)
長谷部「何をしている!!顔が青くなってるではないか!!」
三日月さんからササッと私を長谷部が奪う。
高い高い怖いし気持ち悪いし死ぬかと思った、マジでもうジジイには近づきたくない(号泣)
長谷部「主…早く元の姿にお戻りください…」
光忠「長谷部くんもほら、懐かしいでしょ!子供の頃はみんなでたくさん可愛がったもんね~」
長谷部「何を呑気なことを言っている!!主の一大事だぞ!!」
光忠「いや、きみだって小さい頃や休みの日とかは名前で普通に呼んでるんだし今は主じゃなくて名前で呼んであげなよ、まだこんなに小さいんだからさぁ」
長谷部「小さくたって主は主だ!それにまだ勤務時間内だしな!!と言うか、お前らがこんな腑抜けだからこんなとんでもない事態になったんじゃないか!!!」
光忠「いや、長谷部くんだって子供になるの防げなかったでしょ!?」
長谷部「くっ…!!俺としたことが…他にこんな事例がないか調べてくる!先代にもご連絡しなくては!!!」
そうして私は長谷部の手から
長谷部「お前が一番安全な気がする、よろしく頼むぞ 」
と言って太郎さんに渡された。
ぎゃーーーーーーー((((;゚Д゚))))
太郎さん間近で見ると…いや遠くから見ても美しいのにこ、こんな間近で、しかも抱っこされてぎゃーーーー!!ど、どうしたらぁ…!!デカいし怖いし美しいしぎゃーーーーー!!!(パニック)
その後、三日月や小狐丸が抱っこしたいと群がってきても太郎さんは頑なに私を渡さず、太郎さんのお膝で重傷となりながらご飯を食べた…。
クソッ!小学生チームのお膝で楽しそうにご飯食べてるまぁちゃんが憎い…!!!そこ代われよっ!!!
…早く大人に戻らないと心臓が持ちそうにないよ………
お風呂は争奪戦だったよ!
よく小さい頃鶴丸に入れてもらった記憶があるんだが!
鶴丸が懐かしいからお風呂一緒に入りたいとか言って、そしたらジジイたちがこぞって入りたい入りたい言うし
でも中身はピチピチの思春期真っ只中JKだからな!の私の一言に撃沈していつも通り幼稚園、小学生チームとみんなでお風呂入ることになって今日は久々に厚と後藤も一緒に入ってくれたから嬉しかったぜ!!
最近厚と後藤一緒に入ってくれねーんだ、お前らも思春期か…
まぁ来年中学生だしな…それが正しい反応な気がするぜ…
しかし乱ちゃんとかが体洗ってくれたからなんかやたら恥ずかしかった…
小学生チーム子供だと思ってたのに、こっちが子供になってみたらなんかな…しっかりしてるもんな…
そしてお風呂上がり、にっかりが髪を乾かしてくれたんだけど、DD組が帰宅したみたいだから嬉しくて走って飛びついたところだよ!!
【 DD組=男子大学生組のことだぞ!陸奥守吉行、獅子王、大倶利伽羅、同田貫正国、御手杵、和泉守兼定!あと学年違うけど山姥切国広も大学生。今日山姥は家にいた】
まー「御手杵ーーー!!」
ぴょーん
御手杵「うわぁ、マジで小さくなってる…」
獅子王「いやー、浦島から連絡来た時は嘘かと思ったけどwww」
陸奥守「わしの勝ちじゃな!」
同田貫「ちぇ!子供になるなんて馬鹿げたことぜったいねぇと思ったのに!」
和泉守「マジかよ!!ありえねぇ!!」
加羅「ちっ」
は?
なんだよお前ら!ほんとに子供になってるか賭けてたのかよ!最低だなクソが!!
…まぁ嘘みたいな話だから仕方ないな。私でもやるわ。
まー「ねー御手杵今日一緒に寝よー」
御手杵「やだよ、潰しちまいそうだ」
まー「大丈夫だから~」
御手杵「大丈夫じゃねーって…てかなんであんた子供になったんだよ?」
まー「知らね」
獅子王「知らないのに子供になったとかwww」
和泉守「どんなハプニング起きたら子供になるんだよw」
陸奥守「こうしてると昔を思い出すのぉ、よぉラジコンで遊んだきに」
まー「むっちゃんラジコンで追いかけてくるから死ぬほど泣きながら逃げた思い出しかねーわあれで遊んでるとかマジで鬼畜だな」
獅子王「な、な、さおりは??さおりもちっこくなってんだろ!?見てぇ!」
まー「さおちゃん今蜂須賀に髪乾かして貰ってるぞ」
獅子王「見に行こうぜwww」
ドタバタドタバタ
もー大学生のくせにすげーガキだなこいつらはドタバタうるさいし賭けはやるしクズめ小学生チームのほうが大人だわ
御手杵「ほら、あんたも行くぞ~」
ヒョイ
(わっ!!)
御手杵が抱っこしてくれたよ…!!
ひゃーーーーうれぴーーーーー(>ω<〃)~♡
これだけでも子供になって良かったぜ!!
子供の姿を利用してここぞとばかりに御手杵に甘えまくるのであった
( ´^ω^)人
ありがたや~
朝起きたら
「戻って………」
るわけないよねっ!!!!!
朝起きて戻るとかご都合主義なことは起こらなかった!!そんなことありえないとわかっていたけど戻っていたかった!!くそぉ!!!!夢であってほしかった!!!!!
そして昨日短刀ちゃんたちと寝たはずなのになぜか私今小狐丸に抱きしめられて寝てるのねぇなんで誰か助けて死ぬ
まー「こりゃあ!小狐丸!さおちゃん連れてっただろぉ!!!」
スパン!とフスマを開けてまぁちゃんが来てくれた!!あまりしゃべれない今はまぁちゃんがとても心強いわ!
小狐丸「野生ゆえ」
まー「なにが野生ゆえだw意味わからんしそれで幼女さらったとかマジでシャレにならんから!」
そしてまぁちゃんは私の腕を引いて
まー「ほら!さおちゃん返して!学校行かなきゃ!」
と言った。
(そっか、学校行かなきゃ…)
…………え、この状況で?
さお「やら…」
まー「やだじゃない、行くの」
さお「やー!」
まー「だめだ!学校行くぞ!」
(なぜまぁちゃんはこんなに学校にこだわるのかな…)
(そんな学校好きだったか?)
まー「今日は合同体育で6組の橘くんと一緒なんだから絶対行くの!!!」
橘くん目当てかよぉぉぉ
それどころじゃねーだろうがぁぁぁぁ
とりあえずまぁちゃんに連れられて大広間に来た。
朝食の準備は出来ている。
食器がやたら可愛くなってる。なぜなの。
光忠「おはよう。ご飯食べたら支度してね、学校へ行くよ」
さお「!」
まー「やった!加州に運んでもらおうと思ったけど加州たち朝練あるから早くてやだなーって思ってたんだー」
さお「どーちて?」
光忠「ん?どうして学校へ行くのかって?」
こくり
正直、こんな状況なら学校なんて行きたくない。みんなに説明するのもなんて言ったらわからないし、きっとみんな優しいからお世話してくれるに決まってる。それも胸が痛むんだ。
(あーあ、せめて上手く喋れたらな…)
(まぁちゃんくらいペラペラなら)
自分の気持ち伝えられないのもなかなかしんどい…
(だから赤ちゃんって泣くんだろうな…)
(泣くしかないもんなぁ)
ドヨーンと落ち込む私に光忠が言葉を続ける。
光忠「いや、きみたちが元に戻らないうちは外へ出さない方がいいって昨日みんなで話し合ったんだけどね」
長谷部「…見つかったんですよ、主」
歌仙「犯人がね」
!??
さお「えっ!」
まー「え…マジか…」
一期「今朝早くに学校の教師から電話がありましてな…詳しいことは来てから話すから保護者とともに早めに登校して欲しいと」
長谷部「先代に連絡したところ我々で対処してほしいとのことでしたので本日はこの長谷部が学校へ赴きます」
光忠「僕と長曽祢さん、一期くんも同伴するからね」
まー「何そのメンバーwまたクジで決めたろw」
石切「仕方ないんだよ、じゃないとみんな犯人を殺しに行きたがるからね」
まー「殺すなwww」
一期「ははは、そのような物騒なこと…」
博多「いちにぃの目、全然笑っとらんばい…」
犯人は誰なのか、なんの意図を持って子供に変えたのか、無事に元に戻るのか…
まぁ色々不安はあるけど、きっとこれで元に戻れるぞ!!と大喜びしたのだけど隣のまぁちゃんが今度はドヨーンとなってしまった。え、どうしたどうした…
まー「嫌だ…あたしずっと子供のままでいる」
さお「えっ」
まー「子供のままでいるー!!」
うわぁぁんと泣くまぁちゃんを小学生チームが慰めている…うらやましいなおい!
光忠「え、なんで!?なんで戻りたくないの!?」
和泉守「犯人見つかったなら喜べよ!!」
まー「イヤじゃああぁ!!だって子供のままの方が…みんな優しいからっ!!(どどーん)」
ぽかーん
獅子王「ちょw理由www」
同田貫「戻れるなら戻れよw」
まー「やだぁ!!!御手杵だって超優しいじゃん!!抱っこしてくれたじゃん!!」
御手杵「まぁなんか抱っこした方が移動も早いし…」
まー「ほら!ほらほら!JKのあたいのこと抱っこしてくんないじゃん!!」
御手杵「しねーだろ普通!」
騒ぐまぁちゃんを落ち着かせようと蜻蛉やいちにぃがオロオロとする
(まぁちゃんここまでアホだったとは…)
(私は一刻も早く元に戻りたいよ…)
和泉守「アホだwww」
まー「アホとはなんだっ!」
和泉守「いや、普通ありえねーから!子供にされて喜んでるのお前だけだしw」
まー「人生やり直せるだろが!!」
和泉守「まだ16なんだから今からでも遅くねーだろwww」
まー「ちーがーうーだろーーーー!!このハゲーーーー!!!!」
獅子王「ブハッ!!!!wwwwww」
同田貫「おまっwwwwww」
薬研「www」
厚「やめてくれ大将www」
後藤「薬研が牛乳吹き出したwww」
伽羅「w」
御手杵「まさかのwww話題のやつwwwwwwwww」
和泉守「おまっwwwwwwwwwぶっ込んでくるなよっwwwwwwwww」
まぁちゃんがまさかの議員ネタをぶっこんで周りが耐えきれず吹き出したところで
「まなみ!!!いい加減にしないか!!食事中だろうがっ!!!!!」
みんな 耳を疑ったが
ブチ切れたのだ
長谷部が。
まー「ひぇーーーーー」
長谷部「ちょっとこっちへ来い!!!しつけがなっとらん!!!食事中に誰が騒いでいいと言ったんだ!!!」
まぁちゃんは 長谷部に連行されてその場を去った…
ひょえーーー
(そうだ)
(思い出した)
私たちが今の[お役目]を引き継いだ時から
主と呼び、熱心に尽くしてくれている彼は
実は幼い頃は一番こわい お兄ちゃん だったのだ
(いつもめっちゃ怒られたもんな)
(礼儀にはほんと一番うるさかったし)
私なんかは恐怖でいまだに彼の前では絶対変なこと言わない
まぁちゃんはナメてるけど一番怒られてたのもまぁちゃんなんだよな…
しばらくして戻ってきたまぁちゃんは
ぶつくさ言いながら、大人に戻って復讐してやる…と戻る決意をしていた…
いや、戻る理由…
一期「…とは言え、犯人が見つかっても戻るとは限らないんですよね」
朝食を食べ終わって保護者と共に学校に向かう。
くそ、長谷部め!たっぷり叱りやがって!昔を思い出したわっ!!
後で見てろよ!泣かせてやる!!
と、いちにぃにおんぶされながら前を歩く長谷部を睨む
クソッこいつめ!禿げろ!
さお「あゆく」
光忠「ダメだよ、きみの足だと何時に学校につくかわからないだろ?」
さお「おおしてぇーーー」
なんだか抱っこを嫌がるさおちゃんは
それはもうデレデレな光忠に抱っこされている
光忠は昔からさおちゃん可愛がってたもんな
長谷部「燭台切!一期一振!お前たち絶対2人を落とすなよ!?」
光忠「落とすわけないよねー?ねー、さおりー(デレデレ)」
さお「やー!」
(さおちゃん嫌がってるwww)
(可愛いwww)
一期「大丈夫です、安心してくださいね、あ、抱っこのが宜しいですかな!?」
まー「おんぶでいーよ!いちにぃは昔から優しい…好き…」
一期「はは、そりゃ私にとって一番最初に産まれた妹は貴方がたでしたから弟がたくさん産まれた今でもお2人は特別ですよ」
まー「あー染みる…いちにぃの優しさが染みる…結婚して!」
一期「ははは」
長曽祢「そこは笑って流すんだな」
そうこうしてるうちに学校についた。
くそぉ、犯人め!やっつけてやるからな!!そして大人に戻って長谷部に仕返ししてやるぜコノヤロウ!
コンコン
学校について扉を叩いた。
中に入ると校長、教師数名、そして今回の犯人と見られる生徒が…
生徒…
ん?
さ・ま「あっ」
ああああああああ!!!!
大声を出した私たちをみんなが驚いて見つめた。
まー「あの時の!!!小デブ!!!」
さお「わぁ…」
小デブとは…まぁ小デブだけどハッキリ言うとはさすがまぁちゃん、子供になっても揺るぎない…
その人は昨日、帰る前に廊下でぶつかったオドオドした男の人だった。
まー「お前かー!お前のせいで長谷部に叱られただろうがーーー!!!このハゲー!!!」
光忠「いや、ハゲてないし落ち着いて」
暴れるまぁちゃんをひょいと長曽祢さんが担いだ。子供だからそれはもう簡単なものだ。
校長「彼が今回君たちを女児にしたんだよ」
長谷部「そうか、介錯は任せろ、一瞬で終わらせてやる」
光忠「気持ちはわかるけど落ち着いて長谷部くん」
一期「そもそも、なぜ犯人がこうもあっさり捕まったのです?」
長曽祢「どうしたら子供に出来るんだ?」
そこで深刻な表情をした相澤先生が話を始めた。相澤先生はヒーロー科の学年主任だ。え?ヒーロー科?まさか…!!
相澤「詳しくは私から説明させていただきます。まず、彼の個性は幼児化。任意で触った人を幼児に出来ます。」
長谷部「なに!?」
光忠「そんな力が…」
彼はずっと震えていて一言も発しない…
うちの保護者たちの殺意半端ないしな…怖いのはわかる…
けど幼児化ダメ、絶対!
相澤「最近、学園の中に無断で盗撮カメラがしかけられていて教師陣で調べたところ彼の犯行ということがわかりました。それで昨日放課後話を聞いたらビンゴ、普通科の双子に個性を使ったことも発覚して今に至ります」
相澤先生が本当にしんどそうにため息をついた。生徒が犯人とかかなりしんどいんだろうな、と見ていて思った。いや、子供にされた私もしんどいんだけどもね。
相澤「何故こんなことをしたのかは彼の口から語ってもらいましょう…おい」
小デブ「…!」
震えていた彼は先生に言われてようやく顔を上げた。なんか見ていてかえって悲惨だ…いや絶対バレるんだからやめればいいのに…
小デブ「ぼ、僕は…ずっと…子供が好きで…」
まー「はぁ!?ただの変態じゃねーか!!」
長曽祢「落ち着け」
長谷部「暴言はやめろ」
相澤「前、ちょっと黙って聞いてやってくれ…続けろ」
小デブ「は、はい…あの、好きって言うのは何かしたいとかじゃなくて、僕はこんなだから昔から…大人が怖くて、だから子供だと安心するから、子供が好きって言うのは小動物を愛でる感じで…あ、あの、夢は世界中の人を子供にすることなんですけど、」
まー「知らんわっ!勝手にお前の野望に巻き込むな!!!」
光忠「まなみ、落ち着いてってば」
長曽祢「暴れるなって!」
小デブ「でも今まで…人に個性を使ったことはなかったんだ、本当に…初めて…個性を使って子供になる姿を見てみたいと思う人が現れて…それで…」
まー「ようするにそれがさおちゃんだったんだろ!?お前最初にさおちゃんにぶつかったもんな!私はおまけだろ!わかってんだぞこっちは!そんであれだろ!都合よく置いてあったこの服もお前からなんだろ!?突然女児用服があんなとこに落ちてるわけないもんなっ!!」
相澤「前、お前チビのくせに口達者だし可愛げ無いな…」
まー「それほどでも!」
相澤「褒めてねぇ」
…私は
その会話を
ただただ黙って聞くしか なかった
(・・・私?)
(彼が、子供にしたいと思ったのは、私なの?)
(何がどうなって彼が私を気に入ってくれたのかは わからないけど)
(彼が子供にしたいと思ったのは 私だったの?)
だって
そんな、
私のせいでまぁちゃんまで巻き込んで
この人がこんなふうに犯罪者のようなことをしたのも
全部 私のせい…
ポロポロ
涙が 零れた
私のせいで、その一言すら口にできず
言葉の代わりに溢れ出た涙
(言葉にできないというのは)
(こんなにも、つらいことなんだ…)
まー「さおちゃんを泣かすな!!」
ポカ!
長曽祢「まなみ!暴力はやめろ!」
光忠「ダメだよ!殴ったら!」
まー「バカバカバカ!お前のせいだ!お前のせいだ!」
ポカポカポカ
まぁちゃんが一生懸命その人を叩くけど
全く痛くない様子で
ただその人は叩かれるたびに落ち込み、肩を震わせ涙を流した
小デブ「ご、ごめんよぉ…小さくなって可愛いとは思ったけど…でも大きい君を見つめているのが好きだったんだって、僕もやっと、気づいたんだ…」
そして小デブは
まぁちゃんの手を掴み
小デブ「いつも元気で物怖じしないきみに、僕は憧れているんだ・・・」
その姿は大人だろうと子供だろうと変わらない、きみはきみだって、ハッキリわかったよ・・・!
と、叫んだ
………は?
まー「え…?お前の好きなやつ、あたし?」
小デブ(コクリ)
は?
は?
はぁぁぁぁ!?!?!?
ふっざけんなよっ!?!?
これ以上ムカつくことあるかよっ!?!?
私の涙はなんだったんだよ!!!!!
私のせいで…とか思って泣いちゃったわ!!!!!!
ふざけんなよクソが!!!!!!
そりゃ冷静に考えたら私なんて誰も好きにならんわな!!ネガティブで卑屈だからね!!!!はっ!巻き込まれたの私の方じゃないかよ!!ふざけんなこのデブ!!涙返せクソが!!!!!
ポカーンとする教師と保護者の中、
まぁちゃんがまた口を開いた
まー「てか、これいつ元に戻れるの?」
小デブ「えっと…動物に個性使った時は1週間くらいだったんだけど…人間に使うのは初めてで…多分人間のが効果薄いだろうから3日くらいかと…」
まー「3日か!!じゃああと少し御手杵に抱っこしてもらえるな!!!!」
まぁちゃんはそいつの肩を叩いて
過ぎたことは許してやんよ!と言った。何故かご機嫌だ。
(いや絶対許さないよ私は…)
(ひとりで勘違いして泣いてバカみたいじゃん…)
結局そいつはまぁちゃんの許しもあり、警察には通報せずに学園内で厳しいバツを与えて処理することとなった。
もちろんうちの保護者たちは納得いかない様子だったけど、元に戻るならと渋々承諾する形となった。
まぁ学校側としては貴重な個性の持ち主を警察沙汰で闇堕ちしてヴィラン化させたくないってのが本音だろう。
私としてはキモいし腹立つし警察に突き出したいくらいだ。まあでも反省してるから仕方ないな…。
そんなこんなで
私は3日間、子どもの姿のまま
登校することとなってしまったのであった…。
一応先生に任せたけど…
正直不安です!!
岳人「ちょwwwww」
宍戸「マジだ・・・マジで子供になってる・・・」
ジロ「wwwwww」
ルカ「何してんのお前らwwwww」
琥一「子供にする個性とか・・・存在すんだな・・・」
馬鹿どもが笑ってますよ
あーはいはい、その反応もう家でやったからいいです
まー「おまえらな、ひっぱたくぞ!!」
岳人「やってみろwwww」
ルカ「全く怖くもないわwww」
まー「絶許」
今の自分にパンチ力がないのはわかってるから思いっきり噛みついてやったわ!!
痛がってるし!ハハハ!!!!
琥一「・・・で?何こっちはむくれてんだ?」
コーイチがむすっとしてるさおちゃんの頭を撫でた
うおぉぉうらやましぃぃぃぃぃ
さお「・・・べちゅに」
ルカ「おおおおお!?」
岳人「ちょwwwwww」
宍戸「え、めっちゃ可愛いな!!」
ジロ「さおり可愛すぎるwwww」
ルカ「写真撮ろ、さおり!!!」
さお「や」
岳人「やべぇwwwww」
ルカ「めっちゃ可愛い!!!!」
まー「だろう?さおちゃん天使だろ?」
ルカ「今のうちにめっちゃ写メ撮っとく!!」
さお「や!」
岳人「怒ってるwww」
ジロ「マジマジすっげーかわいいC!!!!!」
ルカ「はーーーーたまんねぇーーーー!!!」
宍戸「興奮しすぎだろ」
アホ4人組はさおちゃんを囲んでワイワイしてる。今日もあほだな。
しかしさおちゃん、めっちゃおこだな・・・どないしよう・・・
私のせいで巻き込んじゃったみたいだし・・・いや私は悪くないんだ、魅力的な自分がこわい
あの小デブめ、マジで余計なことしてくれたよクソ!さおちゃんめっちゃ激おこだ、もうこれあれだな
イケメンとかの力借りないと機嫌直んないな・・・
うむむ・・・どないしよう・・・!!!
リヴァイ「おい、チャイム鳴ったぞ!さっさと教室戻れ!」
お
タイミングよくリヴァイが登場した!
宍戸「うわ、やっべ!さおり、行くぞ!!」
同じクラスの亮がさおちゃんを抱っこして教室に戻ってくれた!
ほっ!
とりあえずさおちゃんのクラスはイケメン多いからご機嫌戻ればいいな・・・
リヴァイ「ちょっと待ってろ前、今クラスに説明すっから」
コーイチとジロとリヴァイが教室に入って行ってしばらくしてから入れって言われたから教室に入った。
ディアンヌ「きゃーーーーー!!!!ほんと、小さくなってるぅぅ!!!まなみ、かっわいいいいいい♡♡♡」
まー「ディアンヌ苦しい死ぬ・・・おっぱい死ぬ・・・」
男性陣のうらやましそうな視線を浴びながら
ディアンヌが一日私のお世話をしてくれることになった
ふぅ・・・さおちゃん大丈夫だろうか・・・
別に怒ってるわけでもないけど、色々勘違いしてた自分が恥ずかしくてもう普通の顔できないわ!
とか思ってたら亮に抱っこされてそのまま教室にやってきた。
ガラッとドアを開けると おぉ~ と声が上がった。
武田「あ、きたきた」
宍戸「遅れてすいません!!」
武田「いや、ちょうど子供になっちゃったことを説明してたから大丈夫だよ。じゃあ皆さん、前さんは色々と不便なことが多いと思うので助けてあげてくださいね!」
武ちゃんがそう言ってくれて、宍戸に席まで運ばれる。
白石「ま、前さん~~~ほんま子供になってんやんか・・・!!!」
さお「ん」
白石「え、めっちゃ可愛い・・・」
さお「きょかちょ」
白石「え、なに?」
さお「きょかちょ」
白石「(あかんなにこれなにこれなにこれ可愛すぎるんですけどやばい俺やばいでこれ)あ、教科書?」
さお(コクリ)
白石「(何この天使・・・!!)カバンから出す?ええで、やったるから座っとき」
さお「あっがと」
白石「か・・・!!!!」
さお「?」
白石「(あ、あかーーーーーん!!!!!これ一日中これとか心臓もたん!!!!!!!)いや・・・(可愛いとか言われへんもん、きもがられる・・・!)」
白石くんがなぜか顔を覆って黙ってしまったからオロオロしていると
反対側の隣の席にガタガタと机を動かす音が聞こえた。
姫子「あーん、さおりめっちゃかわええやん♡♡♡お姉ちゃんがお世話したるからな~?今日は特別隣の席座るわ!女同士やもんな!トイレとか行きたなったらちゃんと教えるんやで?」
あ、姫子!
女同士だもんな・・・ほんとありがたい・・・
けど・・・
なんかもう子供目線だとおっぱいの迫力半端ないな・・・
これはもうおっぱいの暴力と呼べるに等しい感じだね・・・
姫子がいるからとりあえず安心かな、と思いながら隣に座る白石くんを見る
白石「・・・よかったやん、でも困ってることあったら何でも言ってな」
ニコっと白石くんが笑ってくれて
なんかもう
桜が舞いそうな 気持だった・・・
(マジでイケメン!!)
移動教室だから廊下歩いてると珍しいもの見たさにたくさんの人がクラスから廊下を覗き込んでた。
もーうっぜー!子供なんてその辺にいるだろうがよ!!こっち見んな!!
謙也「え、なんで子供おるん」
小春「あら謙也きゅん知らないの?あれ、2組のまなみちゃんよ~」
謙也「は!?」
ユウジ「ヒーロー科の個性で子供になったらしいで」
謙也「マジか!!」
ディアンヌに軽々と抱っこされながら7組の近くを通ったら
謙也「うわ、めっちゃちっこい・・・!いや~災難やったな」
(!!!)
(おしたりけんや!!!!)
まー「こ、こっち見んな!!!」
謙也「え?」
まー「ディアンヌ、急いで!」
プイっと おしたりけんやから 顔をそむけてしまった
・・・
冷たすぎたかな・・・
だってさ・・・
ディアンヌのこの爆乳おっぱい見られたくないじゃん!?!?!?
さっきからみんな抱っこされてる私見てるのかディアンヌのおっぱい見てるかわかんないんだもん!!!!
どうせ私は大人になっても胸だけは変わらないよ!!!くそ!!
貧乳はステータスなのに・・・!!!
(・・・でもあの言い方はきつかったよなぁ)
(なんであたしはいつもこうなんだ!!)
落ち込む気持ちを隠すようにディアンヌの巨乳に顔をうずめた・・・やわらかい・・・眠くなる・・・うーん・・・
ZZZZZ
(この後、いつも寝ると怒るリヴァイが優しく寝床を作ってくれたらしく次の授業は寝て過ごしたw)
(子供最高!!戻りたくない!!!)
さお・まー「「ただいまぁ!!」」
私はルカに抱っこされ、まぁちゃんはコーイチくんに抱っこされて家に帰宅した。
ガラリとドアを開けると光忠と歌仙が出てきた。
歌仙「おかえり。ルカくん、こういちくん、送ってくれてありがとう」
ルカ「歌仙さん、光忠さん、ちわっす!」
琥一「っす」
光忠「もう、連絡くれたらすぐ迎えに行ったのに!」
まー「いいのいいの、こいつら暇だから」
歌仙「こら、送ってもらってその態度はないだろう」
まー「きゃー!歌仙怒ったー!わー!厚ーーーゲームしよーーー!!!!」
まぁちゃんはドタバタと廊下を走って行って、その後を歌仙が 廊下は走らない! と言いながら追いかける。
光忠「さおり、今日一日大丈夫だったかい?」
光忠がルカの手からひょいっと私を奪って抱っこした。
顔近い。
ルカも光忠も顔整いすぎ。
怖いからやめて。
もう心閉ざすしかないからね!
(・_・)真顔
光忠「何か困ったことはなかった?」
さお(コクン)(顔近いわ)(離れろ)
ルカ「光忠さーん、さおりヤバくないっすか!?めちゃめちゃ可愛いんだけど・・・」
光忠「わかるかい!?!?天使だよね!!」
ルカ「間違いないっす」
光忠「こんなに可愛くて愛おしいのに・・・子供の頃の君たちったらよくからかって泣かしたんだよ・・・あぁ思い出したら腹立ってきた」
ルカ「やべぇ!なんか光忠さんの思い出スイッチに触れた!!!」
琥一「い、行くぞルカ」
ルカ「おぅ・・・」
さおり、明日また学校でな!!
とか、ルカが余計な一言を言うから光忠がドアをばたんとしめてしまった。
しかし顔近いな、下してくんないかなもう(・_・)
居間に行くと厚くんは公園に行ってるとかでまぁちゃんは暇そうにしてたDD組にまたからかわれてた
まー「御手杵抱っこ」
御手杵「またかよ」
まー「抱っこ!」
御手杵「ん」
師子王「俺抱っこしてやろっか?」
まー「ちびはすっこんでろ」
師子王「は?」
まー「あ?」
同田貫「やめろって」
和泉守「ほんと子供になっても全然可愛くねーなお前」
まー「うっせハゲ」
和泉守「剥げてねーわ!」
まー「大体お前らなんで昼間っから家でゴロゴロしてんだよ!学校は!!」
同田貫「今日は学校自体が休みだ」
まー「休みなのにデートする相手もいないのかよ、もてねぇなぁ・・・まぁ彼女作ったら殺すけどな」
師子王「俺らの自由とは」
まー「どうせ次の踊ってみたの計画立ててんだろ?次は何にするんだ?」
和泉守「次はこれとこれで悩んでて」
まー「ほうほう」
ほんと仲いいなぁ・・・
そう思って見ていたら
光忠「あ!!夕飯の準備してたんだ!じゃあ加羅ちゃん、さおりよろしくね」
へ?
光忠「さおりもまなみもキッチン来ちゃだめだよー!今油やってるからねー!」
そう言い残して光忠は
私を
大倶利伽羅に渡して
去って行ったのだ
(ひゃあああああああああ)
大倶利伽羅に抱っこされた私は
真顔どころではない
硬直である
(・_・)
(やばいやばいやばい)
(かおちかいかおちかいかおちかい)
(かっこよすぎるやばいしぬ)
まー「大倶利伽羅が幼女を抱っこしとるwww」
師子王「写真撮っとくわwww」
まー「それグループライン流してwwww」
師子王「そうしようwww」
加羅「やめろ」
同田貫「子供にあわねぇなwww」
御手杵「たぬきに言われたくないと思うぜw」
同田貫「なんだと!?」
そうしてなぜか誰が子供が似あうか選手権が始まってしまった・・・
なんだろうこの謎の空間は・・・・
私やまぁちゃんと取り合いで写真を撮りまくって
そのたびにイケメンに抱っこされるから心臓持たない(・_・)
小さいころから一緒に住んでる家族だけど イケメンはイケメンだやめろばか(・_・)
抱っこすんな(・_・)
「・・・」
そこで、他のみんなが目を離したすきに
さっと 私は
別の人物の 腕に抱えられていた
さお「・・・あ」
山姥「しー」
山姥切国広だった
(・・・・)
もう・・・
やめてくれ・・・・・
(・_・)
山姥「みんなに可愛がられすぎて疲れただろう」
彼は縁側で私を膝の上に乗せて
山姥「ここで少し休むといい」
いつもつけてる白い布で 私の姿を隠してくれた
(・・・やさしいな)
いつもあまりしゃべらないけど
しゃべってもネガティブなことしか言わないけど
本当によく周りを見て 困ったときには手を差し伸べてくれる優しい人だと思う。
(・・・まんばちゃんのお膝)
(暖かくてねむくなる)
(布かぶってるし)
(ねむ・・・)
・・・・!?
まー「ちょ、写真あたしにも送ってよ!?マジでウケ・・・・!?」
な
ま「な・・・」
なんか
からだが ふるえ、
まー「これっ 最初の時といっ」
ヤバイ
そう感じたときには
ボワワワーーーーーーン
私とまぁちゃんは 元の大人の姿に 戻ったのであった・・・・
山姥「・・・・・」
さお「「・・・・・」
布で隠してくれてるとはいえ
まんばちゃんのお膝の上で
大人に戻った私・・・
はい、服なんてやぶけて素っ裸ですよ?
(終わった)
山姥「・・・!!?!?」
パニックに陥ったまんばちゃんは 布を私の体にきつく巻き付けそのまま逃げるようにどこかへ走り去ってしまった
まー「3日で戻るって言ったのに・・・早かったじゃねーか・・・」
御手杵「どけろよぉ!!服きろよぉ!!」
素っ裸で御手杵の上に乗るまぁちゃんは
キャーともわーともいわず 実に堂々としたもんだ・・・
DD組のが照れてうつむいてしゃべらなくなってしまった・・・
さお「ま、まぁちゃん!とりあえずこの布の中入って!!みんな部屋出てって!!誰か私たちの服持って来て!!!」
私の迅速(?)な判断のおかげでとりあえず無事に服を着れた。
公園から帰ってきて幼稚園・小学生チームはもう少し小さい主さんと遊びたかった~と残念がっていたけど
私は本当に心の底からホッとした!!
まぁちゃんは残念がっていたけど 長谷部を見つけて飛び蹴りしていた。
まー「あー、楽しかったね!!また子供にしてもらおうね!!」
さお「え、絶対やだ」
やっと元に戻って 普通の日常を取り戻したのでした!
(でもそれから1週間、まんばちゃんは目も合わせてくれなかった・・・)
おわり