「お前宿題やった?写させて」
「は?やるはずないじゃん」
「だよな~じゃあ亮のとこいこうぜ」
「そうしよ」
さおちゃんが、中学校は神奈川の私立の学校に行きたいと言って、お受験を頑張って遠くの学校に通ってしまった。
私は近所の私立の学校に通っている。
幼稚舎から大学までずーーーっとエスカレーター式なのになんでわざわざお受験するのかなと思ったけど、さおちゃんが行った立海は海がキレイだった。
そして、めちゃくちゃレベルが高いから、さおちゃんは大学まで行けたら将来安泰だろうと思った。
「高校から入ったり、大学から入るより、中学校から入ったほうが入りやすいんだって!私頑張る!」とさおちゃんは小学生なのに勉強を頑張っていて、私には意味がわからなかった。
だけど、さおちゃんは遊んでばかりの私たちを羨ましそうに眺めながらも、努力して受かったからすごい。
中学校入ったら少しは遊べるかなって思ってたのに、今度はなぜだかさおちゃんはめちゃくちゃ忙しい運動部に入ってしまった。
だから、いつもさおちゃんいない。
今も夏休みなのにさおちゃんは部活の大会でどっか東北のほうに行ってしまった。
寂しい。
悲しい。
つまらない。
仕方がないから、幼なじみたちと一緒にいるんだけど、いつもアタシをバカにしてばっかりだからつまらん。なんだよもう!
ほんと、いやになるぜ。
あとでふし遊でも読もうっと!
「まなみー今週のジャンプあるー?兄ちゃんが持ってこいって言ってる」
「あーあれ亮んち」
「えーもう眠いからまなみ持ってきてよ」
「えー!だってガクトが持ってったんだよ!」
「今から亮のとこ行くから、ジローも来いよ」
「おれ眠いからここで寝る、ガクトんち涼しいC~・・・ZZZ・・・」
「おい!寝るなって!なんで俺らが亮のとこいって、お前が俺んちで寝るんだよ!おかしいだろ!!」
「じゃあアタシも寝る」
「おい!亮のとこ行って宿題写させてもらうっていっただろ!」
「亮がやってるはずないじゃん」
「でも俺らのなかじゃ一番まじめだぜ」
「この中じゃな」
「あ~さおりなんで立海いっちゃったんだろー」
「そうだよ!!さおちゃんのバカ!!!さおちゃんがいれば無敵なのに!!!」
「そうだよなー、さおりがいれば宿題は無敵だったよなー」
「さおちゃん・・・ううっ・・・」
「仕方ねーから、ユーシでも呼ぶか」
「絶対やだ、休みの日まで会いたくない」
「まなみ忍足のこと嫌いだよね~」
「嫌い」
「あー、でもユーシ確かイトコの学校の全国大会見に行くって言ってたな・・・仙台でやってる」
「よっしゃー!クソメガネが遠い地にいったー!」
「そこ喜ぶとこかよ?どーせ夏休みであわねーじゃん」
「いや、あいつこの商店街ウロウロしすぎだから」
「確かにいつもいるけどよー」
バタンッ
「お、いたいた、ジローこれ返すわ」
「あ!さすが亮~!持って来てくれた~!」
「お前ら読んだらちゃんと返せよ!」
「へーい」
「真面目だな亮は」
「当たり前だろ!」
「じゃあ、亮、これうちの兄ちゃんに持ってって~」
「は!?自分で持っていけよ!」
「もう動くのやだC~・・・」
「おい!ふざけんなよ!」
「亮パシリwww」
「おもしろいwww」
「ったく!しかたねーな!」
「文句言うけど行くんだwww」
「優しいなwww」
「あ、お前ら部活の支度しろよ」
「え?何で?今日休みだろ?」
「跡部から招集かかった」
「まじで~!?」
「やだ~~~!」
「おつかれwwwがんばれwww」
「くそー!お前テニス部じゃないからって!」
「早くいかねーと跡部うるせーぞ」
「俺はいません」
「居留守使うなジロー」
「えー、跡部リムジンで来てくれないかな~」
「いや、お前のためにリムジンで来るらしいから早く支度しろ、支度おわんねーなら歩いて行けってなるぞ」
「今すぐ支度してくる~」
「俺も!乗せてってもらお!」
「じゃあ俺もジャンプジローの兄ちゃんに返したら行くからな」
「まなみジャージに着替えるから出てけよ」
「色気づくなよガクト、今さらだわ」
「うっせーな!中学入ったらさすがに着替えみせれねーだろ!」
「気にするなよ、そんなひょろっちい体見ても何とも思わないから」
「はぁ!?てめぇあとで覚えてろよ!」
「いいから早く着替えろよwヒョロヒョロガクトw」
「クソクソクソクソ!!早く出てけー!!」
結局、なんだかんだで幼馴染たちは跡部が迎えにきて部活に行ってしまった・・・
(跡部はジロに甘すぎるな)(なんでだろ)
はぁ・・・
家に帰ってゴロゴロしてもつまらない
結局1人だ
(早くさおちゃん帰ってこないかなー)
仕方がないから漫画を読みながら、さおちゃんを待つ私だった(マジでつまらんわ)