この学校に入って、実は私が入ったのはバレー部だけじゃないのだ。
生徒会
(ΦωΦ)フフフ…
いつか私がこの学園の参謀となる日も近いのさ・・・
ってことで、今日は各部活にこれからの部長会議の予定表とか今後の大会なんかの出場の件についてプリントを配りに行くのだ。
(しかしこの学校部活多すぎだわ・・・)
学校自体も広いのにこう部活の数多くちゃやってられんわ。
コンコン
ガラッ
「失礼します」
私は新聞部の中へと足を進めた。
「おー!!前さんやん!!」
「あ、白石くん」
見るとそこには隣の席のイケメン白石君がいたのだ!!!!
「白石くんテニス部だけじゃなかったんだ」
「おー、新聞部もかけもちやねん!そんでここの毒草白書書いとるん俺やで!」
「え、すごいね」
「そ、そうか?(テレ)」
前さんは何しに来たん?っていう白石くんに、生徒会の用事で部長さんに、と言いながら教室を見渡すけど
どんなに見渡しても教室の中には白石君と私しかいないのだった・・・
「・・・てか誰もいないね」
「おぉ、みんなめっちゃ熱心でな!スクープやインタビューで大忙しやで!」
新聞の締め切りが近づいたらみんな部室こもって新聞作るんやけどなー、と彼は笑った。
うぅ・・・笑顔がまぶしい・・・!
かっこよすぎる・・・
ハッ
何気に今二人きりとか美味しい状況なのでは・・・
ああ、なんか緊張してきた!
「あ、そ、そうなんだ、じゃあこれ、部長さんに渡しておいてもらえる?」
そう言ってプリントを手渡した。
「じゃあ、私はこれで」
「え!もう!?」
そう声を上げたのは白石くんで、
「もう行かなあかん?今お茶淹れるで?」
ガタッと立ち上がる彼に思わず見とれて なんだか体がかぁぁと熱を帯びてしまった。
「いや!まだ仕事終わってないから!もう行かなきゃ!」
「そうなん?」
「う、うん、早く終わらせて部活にも出なきゃいけないし」
「そか・・・」
「うん・・・」
「ほな、」
また来てな! とそれはもう素敵な笑顔で言ってくれた彼に完全にノックアウト
(うわああああかっこよすぎるイケメン怖いイケメンこわすぎるよぉぉぉ)
ヨロヨロ、と次の部室へと向かうのだった・・・(もうHP残り少ないわ)
「文科系の部活にまさか白石くんがいるとはな・・・これは大ダメージだ、次は平気だろう・・・」
こんこん ガラリ
今度は吹奏楽部のドアを開けた。
「さおりちゃん!」
にこーっと笑って手を振ってくれたのはかずきちくんだ。
あ、これ柚木様もおるわ。詰んだわ。
「お疲れ様です。部長さんにプリント持ってきました」
「生徒会の?ありがとう」
かずきちくんが受け取ってくれてすぐに 部長ー! と走って行ってしまった。
残された私に柚木様が近づく
「・・・・やあ」
「こ、こんにちわ」
「また会えるなんて、うれしいよ」
(ぎゃー!)
(柚木様なんてこと言うのだ!)
ドキドキしていると
「・・・今度はふたりきりで会えると嬉しいんだけどね」
そう耳元でささやいて ニコッと笑った彼に目が釘付けになる・・・
と、同時に後ろに控える女生徒たちの視線が怖すぎて退散!!
はーーーーーー
ごちそうさまでした!!!!!(しあわせだわ)
しかしドキドキしっぱなしで更にHPが減った。
次は運動部だよ。心臓もつかなぁ・・・。
次に向かったのは野球部。
野球部はクリスくんがいるから大丈夫!!安心!!
コンコン
「おつかれさまです」
野球部の部室のドアを開けた。
!!!?!?!?
「し、しつれいしました!!!!!!」
思わず着替えを見てしまってビックリしてドアを閉めた。
(ひ、ひーーーーーーー)
(ノックした後どうぞって言ったくせにぃぃ!!!)
(全然どうぞじゃないじゃん!!!みんな半裸じゃん!!!!!!)
どうしようかドアの前でもやもやしていたら ガチャリと扉が開いた。
「前か、悪かったな」
申し訳なさそうにクリスくんが出てきた。
「クリスくん、ビックリしたよー!」
「いやまさか女子が来るとは思わなくて、悪かったな」
どうした?
そう彼は少しかがんで聞いてくれた。、
「あ、えっと、これ部長さんに渡してほしいんだけど」
「あぁそうか、わかった」
「よろしくね」
「あぁ」
「なー、ちょっとお前こっちこいよ!」
「!?」
急にガラの悪い人に呼ばれてビックリして 後ずさった。
「純、怖がってるぞ」
「なんだよ哲!んなことねぇよな???」
「(ビクッ)」
「んなことあるみたいだよ、クス」
「亮まで!なんだよみんなしてよー!」
はぁ、とその人はため息をついて
私に思い切り指をさして言った(失礼なやつだ)
「お前の妹!あいつ毎日部室窓から覗いてくぜ!?着替えづらいって言っとけ!!」
(!!!!!)
(ま、まぁちゃんが!!?!?!?)
「やめろ伊佐敷、彼女には関係ないだろ」
クリスくんが守ってくれて
さぁ、もう行った方がいい、先輩方にも狙われるぞ なんて、めっちゃ声のいい人に言われて
少しときめきながら野球部をあとにした。
まぁちゃん、絶対覗きに来てる。
(そのせいであの金髪の怖い人に怒られたよ)
(めっちゃ怖かった)
(野球部怖い)
(でもクリスくんと声のいい人は最高だった)
そう思いながら次の部活へ向かう。
じーーーーーーーー
「・・・・・」
いたよ・・・
「こらきみ、なにしてるの」
後ろから声をかけると
びくぅ!!!!!!とものすごく驚いたまぁちゃんは 通りかかっただけです!! と焦って言った。
「・・・なんだ、きみか」
「きみかじゃないよ!!何してるのさこんなとこで!!」
「見てたよ」
「何を!!」
「・・・水泳部」
にやり とまぁちゃんが笑った。
(ばかだ・・・)
「・・・今野球部のヤンキーみたいな人にめっちゃ怒られたんだよ」
「え!なんでさ!むかつくね!きみを怒るなんて明日処刑してくるわ!!」
「いや君のせいだからね!!!?きみが野球部覗くから!!!!!」
「え、そんなこと言ってたの?くそ!告げ口したのは誰だ・・・純かな」
「いやきみ野球部覗くのやめなよ!!」
「野球部だけじゃないよ!!全部活の着替えのぞくのが毎日の日課さ!!!」
そして最後にこうして水泳部をずっと眺めるんだよ!!!
と、なぜかまぁちゃんは自信満々に言うから なんかもう止められないんだと思ったわ。
「・・・全部活の着替え覗いてるのかい」
「いや別に着替えってわけじゃないけど、全部活のイケメンの顔見ないとがんばれないというか」
「まぁそれはわかるけど」
「わかるだろ、この学校イケメンだらけだしな!」
「まぁ、そうだね」
「たまたま着替えてたらラッキーさ、筋肉拝めるからね!でもまぁ基本はただ窓からちょいちょい見てるだけだよ!巡回してるだけ!」
「正当化しようとしても駄目だよきみ」
まったく、困った妹だなと思いながら
水泳部に行こうとした。
「え!きみ水泳部に用事あるの!?」
「あ、うん。生徒会の用事で」
「ま、マジで!!!!堂々と見れるの!?何それ!ちょっと一緒に行ってもいい!?」
「いや・・・いいけどさ・・・え、一緒に来るの・・・?」
「うんっ((ノェ`*)っ))タシタシ」
「・・・じゃあ邪魔しないでね」
「うん!!!!」
「他の人に話しかけても変な目で水泳部を見てもだめだよ」
「善処する!!」
「よし」
こうしてまぁちゃんと水泳部に行くことになった。
まだまだ他の部活にもいかなきゃいけないのにな・・・
なんかついてくるとか言いそうで怖いわ。つづく。