一ヶ月後、謙也の車が届いた
今日は早速2人でドライブに誘われた
さっそくかwwwと思ったけど、謙也と一緒に出掛けるのはめちゃくちゃ楽しいということはもうわかっていることなので私ももちろんOK
(謙也、ものすごく優しいしね・・・)
「よし!ほな出発します!」
「はい!」
「忘れ物はないですか!?」
「ありません!」
「携帯持ちましたか!?」
「持ちました!」
「ほなええな、お前は携帯持ってればええわ」
「財布なくていいのかwww」
「俺が持ってるからええやろ、ほないくでー」
(・・・)
(・・・こういうことサラッていうから、時々困る)
アタシたち付き合ってるわけじゃないんだよ?
(そういうセリフは、彼女にだけ言う人だと思ってた)
(ってか、)
(彼女・・・みたいに接してくれてるの、すごくわかるから困る)
謙也がいない日、
3バカと一緒に飲んでいた時に言われた言葉を思い出す
「あれさー、お前まずくねぇ?」
「何が?」
「謙也、お前のこと好きだろ」
「・・・そう思う?」
「思う思う、ってか、完璧そうだろ」
「見ててバレバレだC~」
「お前もわかってんだろ?お前勘いいから」
「薄々は・・・」
「どーすんだよ?付き合うのかよ?」
「いや、でもまだ告られたわけじゃないしさ」
「時間の問題だろ」
「俺、一緒に暮らしたら絶対謙也はまなみのこと好きになると思ってたよ」
「俺も」
「俺も」
「お前らそれでよく紹介したな!!!」
「お前必死だったし、別にいくね?」
「ってか、相手医者だぞ?相手に不足はねーじゃん」
「まなみ、謙也とやっちゃえよ」
「ジロ!アンタはまたそんなことばっかり!やめなさい!ここ居酒屋だから!」
「いや、でもお前ここはアイツ逃したら一生結婚できねーよ」
「だよなー、まなみと実際に暮らしてそれでもいいって言ってくれる男いねーから今のうちにゲットしとけよ」
「・・・いや、だからね、まだ告白されてないからね?」
「でも、絶対好きでしょ~謙也いつもまなみのこと見てるC~」
「え!?そうなの!?」
「まなみの話すごいしたがるよ~」
「確かにwww」
「お前が帰り遅いとソワソワするしな」
「マジか・・・愛され体質の自分が・・・こわい・・・」
「っつーか、お前なんで彼氏つくんねーの?」
「え?」
「お前さ、俺らには理解できねーけどモテるじゃん」
「一言余計だ」
「けっこう金持ちと合コンしたりしてたじゃん前」
「うん、してたね」
「なんで付き合わねーんだよ」
「けっこういい物件あったんじゃねーの?」
「謙也以外にも医者に好かれてたことあるじゃん?」
「めんどい」
「「「は?」」」
「付き合うとかそういうのめんどい、一人で自由にしてるほうが楽」
「うわー終わってる」
「なんかお前終わってるよな」
「知ってたけどね俺、まなみが終わってること」
「うるさい!いいじゃん!自分たちだって彼女いないくせに!」
「続かないだけでちょこちょこいるんだよ」
「彼女ずっといないの亮だけだよね~?」
「うっせーよ!俺は今の仕事が楽しいからいいんだよ!」
「ジロだって不健全な付き合いじゃん・・・」
「俺は向こうから寄ってくるからE~の!」
「なんにもよくねーよ、お前が一番不純だよ」
(・・・なんて、)
(結局、ジロが不健全だという話をしてうやむやになってしまったけど・・・)
チラッと隣の運転している謙也を見る
(確かに・・・顔はかっこいい・・・)
(すごく優しいし・・・)
(落ち着きないし、)(バカだなって思う事もあるけど・・・)
けど、やっぱり
今まで出会ってきた男の人たちとは全然違う
自分でもなんとなくそんなことを気付いていた
けど、
自分から言うのはしゃくだからな!!!!
絶対自分からは何もアクションは起こさないからな!!!!
そんな意味不明な誓いを立てていたのだった
謙也と2人で車でやってきたのはよみうりランド!
何気に初めてくるかも・・・
ほら、ディズニーとかなら友達とかさおちゃんといきやすいけど、わざわざよみうりランドを選択することって今までなかったからね
大きなジェットコースターを見て、胸がときめく!
「MOMOnGA乗るで!」
「まだ開いてないね」
「ちょお早く来たからな」
「でもけっこう並んでるね」
「開いたらダッシュやで!」
「わかった!」
「まずはMOMOnGAや!」
「一番前乗りたいなぁ」
「ええなぁ!一番前乗りたいわ~」
「バンデットも乗ろうな」
「うん」
「バンジージャンプも・・・やる?」
「バンジーwww」
「俺全然平気、むしろやりたい」
「じゃあ付き合ってもいいよ」
「ほな、いこうや」
「うん」
「あと観覧車と・・・」
「え、観覧車はやだな」
「え」
「嫌な思い出あるからさー」
「あ、そ、そうなんや・・・わかったわ」
「あ、開いたみたい!」
「お!ほな行くで!」
そうして、2人でよみうりランドの絶叫系は全部攻略してやった!
めちゃくちゃ楽しくて、
一日があっという間で、
(ホントにあっという間だったな、)
(謙也待ち時間嫌いって言ってたのに、)
(アタシも嫌いだけど、全然待ち時間なんて気にならないくらい)
こんなに遊園地が楽しいと思ったの、どれくらいぶりだろう?
「なぁ・・・」
「え?」
「やっぱさ、最後に観覧車のらへん?」
「・・・んー・・・」
「な、帰る前に一回だけ!」
「・・・しょーがないな」
「やった!ほな行こう」
そう言って、謙也は私の手を取って歩き出した
手といっても、手首だけどね
(手をつなぐことはしないよね・・・)(ただの同居人だもんね・・・)
(付き合ってないのに手をつなぐような人じゃないこと、ちゃんとわかってるよ)
そして、もう暗くなった遊園地の明かりを見ながら、空いている観覧車に乗った
(あれ、)
(キレイ)
下を見ると、他のアトラクションのイルミネーションが
キラキラと光ってキレイだった
けど、
あれ
これ
揺れるな!!!!!!
グリーンランドの観覧車並に揺れるな!!!!!!
こ、こええええええええ
きもちわるいぃぃぃぃ!!!!
(あの観覧車を思い出す!!)
(トラウマ!)
(おえっ!)
「あ、あんさ、まなみ・・・」
「・・・」
「今日さ、俺、めっちゃ楽しくてさ・・・」
「・・・」
「ほんで、俺、今日だけじゃいややなって思うて・・・」
「・・・」
「出来れば、これからも一緒に楽しみたいなぁ、て・・・」
「・・・」
「で、さ、おれ、」
「・・・」
「おれな、」
「・・・」
「・・・ん?」
「・・・」
「あれ・・・?お前、なんか顔強張ってへん・・・?」
「・・・けんや・・・」
「ん?」
「やばいこれ・・・」
「え!?」
「気持ち悪い!!」
「ええ!?」
「い、今すぐおろしてくれー!!」
「ちょ、わ、わかったから、暴れるなや!揺れる!」
「いやだぁぁぁ!!!こわい~~~!!気持ち悪い~~~!!!」
「わ、わぁったから!!ちょお落ち着け!!」
なんとか無事に下まで降りることができたけど、13分って長すぎだろ!!
観覧車ですっかり気持ち悪くなってしまったアタシは、その後謙也の車で「寝るわ!」と言って回復を計った・・・
家についた時にはすっかり元気になったし、寝られなくなったから、謙也を置いて3バカと遊びに行ったよ!
謙也はなんだか落ち込んでいたようだったけど・・・
まぁでも一日楽しかったって言ってくれたからいいよね!