さおちゃんがおらを置いて白石とやらとディズニーランドに行ってしまった。
マジで一緒に行きたかった。絶望である。
白石とやら、いつか会った時は死刑な。
しかしあんだけキモいとか言ってた割にはさおちゃんもアッサリデート行くんじゃん!
舞台俳優含めて過去最高にイケメンとか言ってたからよっぽどイケメンなんだろうけど、所詮イケメンとショタに弱いんだろさおちゃん。ふん、ディズニー一緒に行きたかったのに絶対許さん。お土産買ってこないと許さん…
「なーに考えとるん?」
ぎゅうぅ
後ろから抱きしめられた。
「………」
こいつは私のセフレなわけだが
最初こそなんだかモジモジしてあまりセクロスに乗り気でもないし、ホモか熟女好きか過度なロリコンかなーと思っていたものの
割と頻繁に会ううちになんか普通にノリノリになってるからまぁいいか、とダラダラ関係を続けている。
でもなんか困ったことに何を勘違いしてるのかやたらとこーしてふたりきりになるとイチャついてくるwww
マジで自重www
勘違いすんなしwww
まぁいーけどwww
「な、今日泊まって行くやろ?いつもすぐ帰ってまうやん、今日くらいええやろ?」
(そりゃいつもはさおちゃん気になるから急いで帰るけどな)
(今日は追いてかれておこだから泊まって行く!)
(明日も休みだし!)
「いーよ」
「え!ええの!?ほんまか!やった!」
「喜びすぎ」
「そりゃそーや、嬉しいからな!」
「へんなやつー」
「そっくりそのまま返すでその言葉」
そいつは嬉しそうに抱きしめる腕に力を入れた。
(ほんと変なやつだな)
「じゃあシャワーしてくるからタオル貸して」
「おう!」
「眠いからすぐ寝ちゃうかも」
「ええで、明日休みだしゆっくり休んだらええ!」
「え、明日の朝もできないかもよ?」
「あ、うん、えーけど」
「いーのかよ!したらセフレの意味ないじゃん」
「え!?あ、いや、その、セフレっちゅーの、もうやめへん!?」
「やめんの?全然いーけど」
「全然ええんかい!」
「いーよ、別に…」
「ほんまか!?ほな、これからは恋人として…」
「は?誰が付き合うっつったよ」
「で、ですよね」
「赤の他人に戻ろう」
「えっ!?ちょ、なんでそーなるん!!」
「それがベスト」
「なんもベストなことあらへん!赤の他人あかん!」
「え…じゃあどーしたいの…」
「……友達とか…」
「友達かぁ…いやー、1回寝たら友達難しいな…」
「え、難しい!?友達からってあかんの!?」
「なに友達からってwww」
「や、友達になって…一緒に出かけたり、遊んだり、飲んだり…」
「うーん…そーだなぁ…」
「これでお別れなんていやや!彼氏になれないならせめてお友達からお願いします!!」
「んー…まぁーいっかぁー…ダメならすぐ友達やめるから」
「おおきに!!ほな俺ダメにならんようにめっちゃ楽しませるから!!」
「がんばれ」
「おぅ!!」
そいつは嬉しそうに笑った。
まぁコイツといるのはそこそこ楽しいし…気も合うから、いーかな別に…。さおちゃんですら白石とやらと友達になってディズニーいったわけだし。
ディズニーいったわけだしな!!!(大事なことなので2回言いました)
ダメならすぐ友達やめよ。
とりあえずあれだなー、めっちゃ今日おこだけど、仕方ないな…
「じゃ、帰るわ」
あたしはカバンを持って立ち上がった。
「え!?」
「えって何?」
「え、なして!?さっき泊まるって言うたやん!!」
「は?泊まるわけ無いじゃん」
男友達の家に泊まる女がどこにいんだよ
あたしがそう告げるとやつは絶句した。
(いやいや、あほか)
「じゃ、また、ご飯くらい食べいこー」
「…」
「飲みでも全然いーや」
「…」
「でも友達なら今までみたいに頻繁には会わないわ」
「!!」
「もちろんふたりきりになってもお触り一切禁止だし」
「!」
「少しでも触れたら友達なんて終わりだよ…てゆーか異性として見るなら友達やめるよ…」
「……」
「え、当たり前じゃん、友達って、そーゆーもんだよ」
「………」
そう告げたあたしに やつは頭を下げながら
「セフレに戻してください」
と、懇願するのであった。
(馬鹿だwww)