やっと帰った・・・!!
散々飲み散らかしていた3バカ+メガネは、日付が変わった頃やっと帰ってくれました。
(いや、泊まろうとしてたジロ無理矢理連れて帰ってもらってよかった・・・!)
(っつーか、メガネも泊まろうとしてたとか怖いわ!!)
(ガクトに押し付けたけど・・・ホント良かった・・・寝起きでアイツの顔見るとかきつすぎるからな・・・!)
ダイニングで食べ終わった容器やビールの缶を手際よく袋に捨てていく、ルームシェアの相手を見た
とっても素早い・・・なかなか動ける男のようだ
(よかった、これでダラダラしてたら)(全部アタシが片付けることになるし・・・)
アタシも洗い物をしようとお皿を下げる
「あ、ええで、おれやっとくから」
そう、声をかけられた
「いや、でもかなり片付けてもらってるし」
「あいつら俺の引っ越し手伝いに来てくれてたんやし、俺が全部片付けるからもう寝てええで」
「でも・・・」
「いや、ホンマに遠慮せんと寝てや、すまんなこんな時間まで」
アタシも一緒に飲んでたから別にいいのに
どうやら、なかなか常識もあるし、いい人らしい
「料理しながら少し洗ってたから、コップとかお皿しかないし、洗うからいいよ。それより、こっちのゴミお願い」
「おん・・・ほな頼むわ」
結局、アタシも一緒に洗い物を始めた
コップを洗っていると、
「俺、食器拭こうか?」
と、隣にもう彼が立っていてびっくりした
「え、あっちの片付け・・・」
「もう終わったで」
「(早いな!)・・・いや、自然乾燥でいいよ」
「ほな、他にやることある?」
「・・・そしたら、今洗い物終わるからちょっと待ってて」
「おん、わかった」
食器を洗って、ソファのところに行くと、
あれだけ汚かった机の周りがかなりキレイになっていた・・・
テキパキ動けるのいいな・・・
「・・・あいつらのせいでちゃんと話でけへんかったけど、改めてこれから宜しくお願いします」
アタシの顔を見るなり、そうやって挨拶する同居人
そうだ、あいつらのせいでちゃんと話せてなかったからな!!
静かになったので、やっと話が出来る
「こちらこそ、よろしく」
「いやいや、めっちゃ感謝しとるわ」
「・・・あんた医者なの?」
「おん、そこの病院あるやん」
「でかいとこでしょ、すぐそこの」
「あっこの先生にお世話になった先生おって、人足りんから来てくれ言われてな」
「へー」
「急やったから家決めるんも大変やし、ほんならもう家ある奴とルームシェアとかでもええかって思って、」
「それでガクトに相談したの?」
「せやねん、中学の頃とかようこの辺遊びに来とったからな」
「そうなんだ」
「侑士もこの辺住んどったからな」
「あー3バカが中学とか一緒って言ってた」
「せやねん、せやから知り合いでルームシェアOKの奴おらんかーって聞いたら、女の子で・・・」
「断ったんでしょ」
「い、いや、あれやで!?女の子やとやましいこと考えるからとかそういうんとちゃうで!?」
「(めっちゃ焦ってる…)・・・・・・・・・」
「うち男兄弟やし、女の子と暮らした経験もないしな、失礼あったら悪いと思うてたし、」
「うん」
「けど、相当困ってるて聞いて・・・」
「そうだよ、かなり困ってるんだよ、危機だったよ」
「せやんなー、ここ家賃いくら?」
「16万」
「それ1人で払うのはキツイな!」
「きついんだよ、だから、それを踏まえていろいろとルールを決めて行こうと思ったんだよ」
「あー、せやな」
「まず家賃は折半で・・・」
「8万ずつっちゅーことやな」
「うん」
「いや、俺10万出してもええで」
「え!?」
「せやって俺、敷金も礼金も払っとらんしな」
「ああ・・・」
「最初けっこうかかったやろ?」
「まぁね・・・敷金礼金3ヶ月分ずつ取られたから・・・」
「けっこうやな!」
「うん・・・」
「せやからええで、10万で」
「え・・・ホントにいいの・・・?」
「おん、ええで」
「やったー!!!!」
(やったやった!)(まさか、家賃の負担が減るとは・・・!)
(さすが医者!!)(ケチケチしてない!!)
「あと、何?ルールって何?俺ルームシェアとか初めてやし、どういうルール決めればええかわらかん」
「まず、これすごい大事なこと」
「おお・・・!」
「女を連れ込まない」
「え!?」
「彼女とか連れてこないでよ、気まずいわ」
「いや、俺彼女とかおらんし、そんなことせぇへんから大丈夫やで!!」
「うん、女連れ込んだら即出てってもらうわ」
「お、おん・・・」
「あと、自分のことは自分ですること」
「わかった、それはそうやな」
「トイレ掃除とか風呂掃除は交互に」
「おん、わかった」
「ネット代とか光熱費は折半」
「おん」
「お互い干渉しないこと」
「干渉しないってどこまで?」
「どこまでって・・・」
「え、休みの日とかでかけるの誘ったらあかん?」
え・・・
こいつ何言ってんだ?
(誘ったらあかんって・・・)(そりゃ誘われたらアタシの時間なくなるから困るがなwww)
「・・・え、アタシを誘いたいのかwww」
「あ!?いや、変な意味とちゃうで!?ただ、一緒に飲んだりとか・・・」
「機嫌が良かったら」
「え?」
「その時の気分による」
「お、おお・・・」
「約束はできない」
「それでもええわ!ほな、たまには付き合ってな!」
だから、
気分によるって言ってるのに・・・
それでも、楽しみやーなんて言ってニコニコするこいつを見ていたら、
なんだか、アタシの心も ポカポカ してきた
(なんだ、こいつ)(けっこう可愛いな)
(3バカとは大違いだわ!)
なんだか、調子狂うなーと思いつつ、その日は解散した