月曜日になった。
「あー会社行きたくねーwwwだりーーーwww」
「私のが行きたくないよ・・・」
ずーーーーん
(やべぇさおちゃん死にそうだww)
(そりゃそうだよなぁ・・・)
(見知らぬ男と寝るなんて私あほだと思ってたけど)
(知ってる男と寝るさおちゃんのがあほだなwww)
「休んじゃえば?」
「そーいうわけにはいかないよ・・・今日は大事な打ち合わせがあるし・・・」
「真面目www」
「それに今日休んでも・・・どうせまた行かなきゃいけないし・・・」
「だなwww」
「ほんと・・・会社行きたくなくて吐きそう・・・」
「とりあえず周りに聞きなよwww」
「そうだね、そうする・・・」
「がんばってね!!」
「うん・・・」
ものすごくどんよりしながら さおちゃんが仕事へ行った。
あのひと大丈夫かな、死にそうだけど・・・
「さておらも行くか」
電車に乗りながら ぼんやりと携帯を見た。
実はね、連絡先交換してないと思っていたのだが
ラインに けんや って人が追加されてたんだわ。
多分あいつだよね。ダーツバーで交換でもしたのかな。覚えてないけど。
向こうも多分気づいてると思うけど、ライン来ないとこを見ると 興味ないんだなwww
それはそれでいいんだけどね
うん・・・。
うん・・・
あの・・・・
朝にやったのさ・・・・
すごい よかったんだわ・・・(ずーん)
マジでね・・・体の相性抜群でね・・・
なにこいつと思ったよね・・・
まぁチャラそうだから慣れてんだろうけどさ・・・
すごい相性よくてよかったよねほんと・・・
これあれだな・・・
もっかい抱いてくれんかな・・・
と、思うくらい よかったんだわwww
そんなことを考えながら 一日を過ごした
正直、やつが何をしていてどこに住んでるかとか そんなことはどうでもいい。
要は顔と体がタイプだっただけ。そんだけだ。
酔ってやっちゃう軽いやつ、最低な男
それしか認識はなかった。
んだけど。
ピコン
ラインが鳴った。
見ると けんや と表示されていて
(え!?)
(え!!?)
(うそだろwww)
(あいつ!)
(連絡してきたwwwwwww)
そう思いながら 食い気味に画面を開いた
『まなみちゃんやろ?こないだごめんな!』
(いや、また謝るのかよ!!!)
すぐに返事を書く
『いいって、お互いさまじゃん』
『ほんま、すまん』
すぐに返事が来てビビるwww
こいつ打つのはえーなwww
『いーってwww』
『よかったらお詫びを兼ねて飯行かへん?俺おごるわ』
『またそれ!罪悪感で誘われても嬉しくないんだけど!』
『罪悪感とちゃうで!!飯行きたいねん』
『わかった、いーよ、今日なら』
『今日!?急やな』
『気分が乗ってる今しかない』
『すぐ行くわ、今どこ?』
そしてあたしは けんや という男と待ち合わせをした。
待ち合わせ場所に、けんやは現れた。
なんかやっぱ改めて見るとイケメンだなwww
「ほな、どこいこか」
「寒いから鍋くいたい」
「わかったわ、ほな、鍋にしよ!」
けんやは心なしか 嬉しそうに歩き出した。
「かんぱーい」
ちゃりーん
二人でお酒を飲むのは2回目らしいが 私は覚えてないから初めてだwww
ご飯を食べながらいろんな話をした。
なんかこいつさ、話してると楽しいなw明るくてwばかだしw
まるで今日が初めてじゃないように(いや、はじめてじゃないんらしんだけどさ)
テンポよく会話が続く。ほんとに気が合う。
いいのは体の相性だけじゃなかったんだなwww
「いやー、しかし今日会うてくれると思わへんかったわ」
「たまたま気がむいたからね!」
「むっちゃ気まぐれやな!」
「そうだよ、気まぐれな子猫ちゃんさ!
「・・・あんさ、」
「なに」
「あの日のこと、」
「あー、もういいって」
「や、俺はよくなくてやな」
「いいってw気にしてないw」
「いや、そこ気にしてほしいねんて!!」
「いや、いいってw」
そして やつは
まじめに あたしの目を見つめて
「・・・出会いはあんなやったけど、俺のこと最低なやつと思うてるかもしれへんへど、ここから始めてくれへんかな」
「は?」
「いや、やっぱおれ むっちゃ考えたけど、お前のこと忘れられんくて」
「すごいなあたしww魅力的すぎんなwww」
「自分で言うんかーい!!いや、つっこんでもうたけど!真面目に聞いて!」
「なんだよww」
「俺と、付き合うてくれへん?」
あんなんで終わりにしたないねん
そう、 けんやは言った。
(・・・・・・・)
「・・・あのね」
「お、おう」
「付き合うのは、むり」
「・・・無理か・・・」
そりゃそうよなぁ、俺あんなことしたし・・・
そうけんやがつぶやいて。
あたしはそんな やつの手を取っていった。
「・・・だから、都合のいい 関係になろ!」
「・・・へ?」
「いやあたし彼氏とか死ぬほどめんどくさいんだわ!!」
「え・・・」
「だから、都合のいい関係!」
「・・・それって、」
「まぁ暇なときにご飯食べたり、飲んだり、遊んだり、もちろん体の関係もな!」
「・・・え、なにそれ」
「今はそれしか考えらんない」
「いや、それセフレやん!」
「そうだよ、だめ?」
「・・・いや俺そんなんあかんし、」
「いーじゃん、人生楽しまなきゃ!」
「彼氏、はあかんの?」
「だからダメだって言ってんじゃんww付き合うのまじでめんどくさくて無理!!!」
でもあんた面白いしかっこいいし体の相性もよかったし、都合いい関係ならいーよ!
そういうと
「・・・俺が、いやなわけではないんやな」
と彼は少し悩んで見せ
「・・・わかったわ、ほな、そうしよ」
なにをどう思ったのかわからないけど
「今日からよろしくな」
そう言った彼の表情は なんだか 悲しそうだった。
(・・・あたし悪くないよね)
そう自分に言い聞かせ
彼の顔を見ずに よろしく とつぶやいた。