ゴールデンウィークは部活だ。
まぁちゃんは出たりサボったりしてるらしい。
適当だな。
もちろん私はサボるとかは昔からしない主義だからきちんとやるよ。
バレー部も腹チラ多くて絶景だしね!
なんとなーくルールもわかってきたような、わからないようなそんな感じ。
「さおりちゃーん、ドリンクある?」
「あ、はーい」
「さおりちゃんの作ってくれたドリンクは格別だよ~☆どう?このまま及川さんに毎日ドリンク…じゃなくて、お味噌作ってみない?( ^^ )」
「黙れ及川」
バシンッ
ボールが飛んできて徹くんの頭に直撃した。
痛そう。
「さおり、次の練習試合だけど」
徹くんにボールをぶつけた張本人、岩ちゃんが寄ってきた。
まぁなんてゆーか、この2人がいてくれるのはすごく助かるけどね。話しやすいから。
あと、黒尾くん、カッコイイ(今遠くで木兎くんとなんか話している)
いや、牛島くんもかっこいい(有言実行のとこかいい)
てゆーかバレー部みんな優しいから好き…
ほっこり…
腹チラ天国だし…(2回目)
「おーい」
牛島くん筋肉すごすぎて腹チラたまらんのよな…
「おーい、さおちゃーん」
あと、東峰くんの声がす…
ん?
「あれ、まぁちゃん?」
体育館の扉からまぁちゃんが呼んでいた
「どうしたのきみ」
「やぁ、ちゃんとマネージャー頑張っているかね」
「ガンバってるけどきみこそバスケ部行かなくていーの?」
「それはいいんだけどさ、ちょっと困ることがあってさ」
「どしたの」
「実は…」
「うん」
「私の愛用している0.3のシャープが無くなって…」
「え」
「きみのペンケースに入ってないかい」
「あー、ちょっと見てみるよ」
そう言って私は体育館の隅に置いてあるペンケースを見に行った。
まぁちゃんを見つけてすかさず岩ちゃんたちが近づいたのがわかった。
「誰だお前」
見なくてもまぁちゃんが徹くんをからかっているのがわかる。
まぁそーなるよね、徹くんはね。
ざわざわ
「てかまえさんの妹さん!?」
「ソックリじゃん!」
「双子なんだ!」
ざわざわ
先輩達がざわざわし出した。
まぁうちの学校女子少ないのにそれでうちら双子だからかなり目立つらしいしザワザワするのはわかる。
「こっちおいでー」
「お菓子あげるよ!」
でも餌付けする意味はわからない。
私も既にされているけども。
「もー先輩達甘やかさないでくださいよー」
「いや、だって、似てる!」
「そっくり!」
「あ、でも並べるとちょっと違うね!」
「雰囲気とか目とか違うね!」
「いーねぇ、双子とか」
「なー…かわいーなぁ…」
「今バスケ部のマネージャーなの?またバレー部遊びにおいでね~」
「ちょっと待ってなにこれ先輩達なまら優しくない!?」
「え、優しいよ?」
「ヤバイね、サイコーだな!バスケ部と大違いだわ!」
「そーなの?」
「ことごとくきみはついてるな」
「えーほんとー自覚ないわぁ」
「うらやましぃー」
とか言いながら近寄ってきた木兎くんと
エアDJして遊ぶまぁちゃんも楽しそうだけど。別に私やりたいわけでもないし誘われてもやらないけど。
「ズンズンチャッチャズンズンチャッチャ♪」
「キュキュキュキュッ♪」
「…お楽しみのところ悪いけど、まぁちゃんのシャープあったよ」
「お!あったか!よかた!さんきう!」
「うん、いや、むしろ持ってきていてごめんね」
「いや、いーのだよ!あればいいのだよ!」
木兎くんとのエアDJの手は止めずにまぁちゃんは言った。
ちょっとウケるね。木兎くんと仲良くなってくれてよかったよ。
「DJなら俺のが上手いわ」
(!?)
突然黒尾くんが乱入した!
うわぁ…
「………じゃ、帰るわ」
その瞬間に動きを止めて冷めるまぁちゃん…w
「…え!?帰るの!?あれ!?俺混ざっちゃダメだった!?」
「うん」
「え…あ…なんか…ごめんね…」
「黒尾嫌われてんなーwww」
「俺なんかしたっけか???」
「ほんと冷めるわトサカ…」
「トサカって!ひど!」
「ゲラゲラw」
「まぁちゃん、帰るの?部活ないの?」
「いや、あるけどおらこのシャープで年末漫画描かなきゃいけないから帰るよ」
「え…!?まだ5月だよ!?もう年末漫画!?」
「そうだよ、今からネタを温めておくよ…!」
「そうかい、それは楽しみにしてるわ…」
「…見つけた」
その時、まぁちゃんをすごく大きなゴリラみたいな男の人が担いだ
隣にいたイケメンの人が てめー部活来いやぁ!ときれていた
「に、虹村先輩… 」
(この人か虹村先輩…)
(確かに顔はいいけどめっちゃ怖い)
「私家に帰ってやることあるんですが」
「あほ、んなもん知るか!」
「虹村先輩…いくら私を好きだからって横暴です」
「いつ俺がお前を好きだっつったよ」
「いつも言ってるじゃないですか!てか岡村先輩離して!絶対興奮してるでしょ!気持ち悪い!!」
ギャーギャー
ぽかーーーん
「…まえさんの妹、キツイんだけどー」
「あ、ごめんね黒尾くん」
「でも、かわいーね」
「う、うん、」
(あれ)
(黒尾くん…)
(まぁちゃんがすきなのかな?)
そんなことを思いながら
騒ぎつつ体育館から出ていくところのまぁちゃんを見る
「おーい、そろそろ練習再開するぞー」
!
ゾロゾロと監督とコーチが体育館に入ってきた。
わぁ。
そして出ていこうとした瞬間
まぁちゃんは、烏養コーチを見つけ
かたまった…
(いや確かに)
(めちゃくちゃまぁちゃんのタイプだと思うけどさwww)
「さ、さおちゃん!!!あとで会議っ!!!」
まぁちゃんがそう叫んだのを最後に
ピシャリと体育館の扉が閉まった。
虹村先輩とやら、こわい。
絶対あとで烏養コーチのこと聞かれるだろうなーとか、虹村先輩のどこがいいのかなーとか色々考えながら
「…まえの妹は性格正反対だけどまえよりしっかりしてそうだな」
「澤村くん!?何を言って…!」
「ん?そのままの意味だけど」
多分悪気のない澤村くんの笑顔に
私はしっかりしてないんだろうか
と真面目に悩む私であった…。
(ガーンだよ)