はい!っちゅーことでやっぱり彼女おりましたしね!!!
ほんで、話し合って、無事に全て解決ですわぁ!!!
ははははは・・・・
・・・・って、
「はぁ・・・」
「どうした」
「いや、まさか・・・あんな勢いで告るとは思ってへんかったからな・・・」
「ははは、廊下にいたら丸聞こえだ」
「いや、ほんま恥ずかしいわ!!」
「よかったな!ご近所みんな平日は仕事だ」
「そ、そうか・・・よかったわそれは」
「きみみたいなニートとは違うんだよ」
「いや、おれニートやないしな!」
「こんな時間にあんだけ騒いでたらニートと思われても仕方ないわー」
「せ、せやな・・・」
「バカだなぁ、ほんと」
「いやぁ、せやって・・・・・・・・・・・あ!!!っちゅーか、お前三浦と会ってくれんの?」
「あー」
「あいつほんまに反省しとって、病院やめる言うてたで」
「え!」
「青年海外協力隊でしばらく海外で医者としてボランティアする言うてたわ」
「へー・・・」
「な、会うてやれよ、俺も一緒におるから」
「・・・うーん」
「逃げたのはやっぱ良ぉないと思うで俺も」
「うん」
「けど、ええやん、俺がおるから」
「え?」
「俺が絶対お前助けに行くからええやんか」
「・・・」
「せやから、」
「いいよ」
「お、ええか」
「うん」
「わかってくれたかー」
「うん、あんたが私を大好きだということがわかったよ」
「へ!?」
「だからいーよ」
「えええ!?なしてそんなことに・・・!?」
「ふふっ・・・」
(あ、笑った)
何やらご機嫌な彼女がソファから立ち上がる
そして
「あんたさー、ご飯食べてく?」
と聞いた
(・・・)(・・・ん?)
(あれ、そう言えば、)
俺、
名前で呼ばれたこと
ない!!!
俺はグッと手を掴み、
「わ」
ポスン
手をひっぱり、もう一度彼女をソファに座らせた
「・・・なにすんの」
彼女はむすっとしてそう言った
「あ、すまん・・・」
「なにさもー」
「い、いや、あんな・・・」
「なに?」
「あー・・・」
「早く言ってよ」
「い、いや、俺な」
「・・・」
な、名前で呼んでくれへんかなー・・・って・・・
俺がそう言いながら、ちらっと彼女を見ると
(う・・・)
なぜか、彼女は無表情のまま俺のことを見ていた
(なんで!?)
「せやって、お前、俺のことアンタとしか言うてへんやんか!たまに呼んだら”忍足”やし・・・」
「・・・」
「え、っちゅーか、俺の名前知ってる?」
「知ってるわwww」
「知ってるんなら、これからは名前で、」
「やだ」
「え!?なして!?」
「だって、そっちだって、アタシのこと名前で呼んでないジャン」
プイっとこいつはそっぽを向いた
(いや、かわええなそれ)
(かわええけども、)
(・・・・・・・・・)
(・・・ちゅーか、)
「・・・さっき呼んだやんか」
(うん、)(言うたでさっき)
(俺言うたやんか!)
「せやから、次は、お前の番や」
俺がそう言うと、
「・・・またお前っていったー」
と、こいつは言うた
(あー)
「・・・ほな、まなみって呼んでええんやな」
「・・・いーよ」
「じゃ、俺のことも名前で、」
「むり」
「なして!?」
「・・・」
「えーなんでやー」
「・・・」
「なー」
「・・・」
「おーい」
「・・・」
「・・・まなみー」
「・・・ふふっ」
向こうを向いてるけど、
肩が揺れている
ああ、彼女は
笑ってる
(ほんで)
きっと、照れているだけなのだ
(世界一のツンデレやからな!)(こりゃ大変やで!)
(めっちゃ大変や!)
けど、
(・・・めっちゃ幸せや)
「おーい、」
「・・・」
「まなみー」
「・・・」
「まなみちゃーん」
「・・・」
「おーい」
「・・・」
「まなみー」
「・・・」
「まえまなみさーん」
「・・・」
「なぁ、」
「・・・」
「・・・まなみ」
グッと彼女の肩を掴み
トン
彼女をソファに思い切り押し倒す
「・・・なぁ、名前で呼んでや」
「・・・や、ちょっ」
「俺、さっきから呼んでるやんか」
「・・・」
「・・・どうしても、っちゅーんなら・・・」
こうや!!!
こちょこちょこちょこちょこちょ
俺は、彼女のわき腹をくすぐった
「や、やめっ・・・!」
「どや!」
「ぎゃーーーっはっはっはっは!」
「ははは」
「や、やめろ・・・!」
「名前で呼んでくれるならええで!」
「や、ちょ・・・」
「・・・(コチョコチョコチョ)」
「ひゃーーー!」
「はは、」
「や、やめ」
「え、なに?」
やめろっつってんだろ!!!ばかけんや!!!
ゴチン!!
一瞬のすきをついて、俺から逃れた彼女は俺のことをグーで殴った
(いたー!)(グーって!!)
けど、
今、
名前で呼んでくれた!
(ばかってついとったけど・・・)
「やめろばか!!」
「あれ、・・・本気で怒っとる?」
「アタシくすぐられるの嫌いなんだからやめろ!!」
「え、そうなん?それはすまん」
「許さん!」
「え!?許さんて!」
「やられたらやり返す・・・倍返しだ!!!」
「え、ちょお・・・!」
今度は彼女が俺に馬乗りになって、俺をくすぐりだした
(え、なんか)(めっちゃ楽しそうやし!!)
(こういう時のいきいきとした顔!!)
「や、やめっ・・・!」
「まいったか!」
「まいったまいった!」
「次やったら許さないからな!!」
「・・・わかりました!!」
けど、結局、
笑い声が響く部屋の中で
(あーやっぱり)(こいつと一緒にいると)
(めっちゃ楽しいわ!)
そう思いながら、
上に乗っている彼女を怒らせないように腕の中に閉じ込めてしまう作戦を考えているのだった
(俺、めっちゃ幸せです!)