クロスオーバー16

マーズの席に向かうとすでにほとんどの席は埋まっていて、ポツポツと飛び飛びで席が空いてるだけだった。

(あ、まぁちゃんと座れないな~)

と、思ったら

「あんたちょっとそっち空いてるとこに席うつってよ」

まぁちゃんがフツメンの男子をどかせて隣同士ををゲットしていたw人見知りとか言うくせにズバッと言うからとんでもないよ。

「わーい、きみと隣同士だやほー」
やっとまぁちゃん嬉しそうだよ、ユウジくんと席移動してくれたフツメンくんのおかけだね。
席について同じテーブルを見回すと

(お!)

向かいで白石くんがこっちを見て笑っていた。丸テーブルだから少し距離あるんだけどね。

「白石くんもこのテーブルだったんだね!」
「おぉ、奇遇やなー」

そうゆう白石くんはTシャツ姿がかっこいい。クラスでは隣の席だし白石くんガンガン話しかけてきてよくふざける変な人だからだいぶ慣れたつもりだけど、ふとした仕草やこうしてまだ見慣れてない体操着なんかはすごくかっこよく見える。ドキドキしちゃう。うん、この学校最高。
(中学校の時も跡部にはだいぶ慣れたけどやっぱりたまにドキドキするのは卒業まで続いたなw)(跡部、白石くん、仁王くんはドキドキ枠だわ、楽しいw)(でも私仁王くんには慣れる気しないw終始ドキドキしそうだよw)(牛島くんはストイックでかっこいいからイケメン枠ではなくかっこいい枠でランクインです!)

「きみあいつ知ってんの」
「あ、うん、隣の席の白石くんだよ」
「あぁ、あいつが白石か。確かにきみ好きそうwww」
「う、うん、聞こえるからやめてよ」
「白石はさ、彼女いんの?」

ズバァァァァン!!

まぁちゃんが急にとんでもないこと聞き始めた!勇者だな!この人ほんと私いると無敵だよ、おそろしいよ!!

(あんまり考えてなかったけど彼女いるとか…)
(彼女いるならマイナスポイントだなw)

聞かれた白石くんもビックリしている。
そりゃそうだわ、初めて会ったのに急に言われたらビックリするわ。

「え、彼女おらんけど…」

白石くんがそう答えて「けど、何?」ってまぁちゃんが聞いた。まぁちゃんこわい。

「いやっ、彼女おらんで!」
「そーかよ」

よかったよかった、これできみ存分に白石にキャッキャ言えるわ、とまぁちゃんはワハハと笑いながら言った。
いや、ワハハじゃないよ!バカでしょ!!

「…ごめんね白石くん、まぁちゃんちょっと変わってるんだ」
「え、てか、性格全然違うな!話すの初めてやからビックリしたわ!見かけたことあるから顔似てるなーとは思っとったけど!」
「あ、うん、そうだね、うち性格正反対なんだよね…」
「おもろいな!双子で性格反対とか!あーでも、よく見ると顔も、雰囲気も、結構ちゃうなぁ…」
「ジロジロ見るな」
「まぁちゃんやめな」
「プッ!おもろい双子やな」

(あぁまた笑われてしまった…)
(白石くんみたいなイケメンに笑われると恥ずかしくてたまらないわ…)

そんなこんなでお料理が運ばれてきてムシャムシャ食べたよ!まだサラダとスープだけだけどうますぎる…肉まだかな…

「ヒュー♪このスープうまいな」

まぁちゃんとは逆にいる隣の人がそう言ったのでふと見上げた

(!!!!!)

いやちょっと!!!またこれイケメンでしょ!!!!!!!

そこには赤髪の男子がいた。
いや、あれだわ。ほんとこの学校すごいわ。
じっと見たら目が合った。

「よ、俺6組の新開隼人。おめさんは?」
「あ、7組のまえさおりです」
「そっか、よろしくな!」
「ウン、よろしくね(イイ人だなぁ)」
「おめさんたち双子ソックリだなぁ」
「よく言われるよ」
「部活は何か入ってるのかい?俺は自転車部なんだけど」
「あ、そうなんだ!じゃあ田所くんと一緒だね!」
「おー!迅くんな!そうか、7組って迅くんと一緒か!」
「うん、そうそう!優しいよね、田所くん…」
「迅くん、いいよな!おめさん話わかるなぁ」

新開くんが嬉しそうに笑った。
田所くんと仲良しなんだな、とか、イイ人だな、とかそんなふうに思った。それから、私はバレー部だよとか色々な話で盛り上がった。
話しやすくて優しいな、新開くん。

(あ、そーいやまぁちゃん放置しちゃった!)
(すぐ拗ねるからな…)

慌ててまぁちゃんを見るとちゃんとまぁちゃんも隣の人と話をしていたから安心した!
あ、隣バレー部の木兎くんだ!
明るい人だし、そりゃ話弾むわ!よかったよかった!

ふと

顔を戻すと

バチッ!

白石くんと目が合った!

(おぉ)

小さく手を振る白石くんに手を振り返した。
可愛いな白石くん!てかイケメン見ながらご飯食べれるなんてお腹いっぱいだわ!眼福!!!

そしてメインのお肉料理が運ばれてきて
(うっひょーーーーーーーー!)
(美味しそう!!!!!)
(やばい!!!!)

私は結局イケメンたちを忘れ肉に夢中になるのだった…
所詮、色気より食い気…!!(ちーん)

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