さて!
たくさん遊んだからお腹すいちゃった!
牛島くんの筋肉まじかっこよかったし、あの真剣にボート漕いでる横顔たまらなかった!!( *´艸`)ウフフ
(あー、なんか楽しいな!)
(たくさんの人と仲良くなれるし)
(こうゆうオリエンテーション合宿大事!)
(こーゆー機会でもないと他のクラスの人と仲良くなれないしね!!)
「…きみなんか楽しそう」
「え、楽しいよ?なんできみ楽しまないの?」
「楽しめるわけないしょ!!ツライよ!こんなに人がいるのに孤独感だよ!」
「なんで?みんないるしょ」
「知らない人ばっかじゃん!」
「きみ、人見知りが過ぎるよ。何が嫌なのさ 」
「人」
「何がさ!?みんな同じ学校の同じ学年じゃん!!仲間だよ!」
「仲間なもんか!!男はみんな敵だって長谷部が言ってたもん!!!」
「長谷部め…」
「とにかく、ご飯は絶対一緒にいてくれよ!?離れないでくれよきみ!頼むよ!」
「別に離れる気はないよ…」
「ここのご飯美味しいらしいよ…コース料理だって…ジュルリ…」
「それはご馳走だね、楽しみだね」
「すごい楽しみだよ!!それにきみと一緒ならおらは無敵だ!ワッハッハ!」
「現金なヤツだね」
そんな話をしながらご飯の会場に向かった。
(ディアンヌたちはそれぞれあのままそれぞれのパートナーと会場に先に行ってるよ)
ご飯の会場はすごく広くて天井にはきらびやかなシャンデリアがあった。
(わぁ素敵)
シャンデリアを見つめていると、歴史を担当しているリズヴァーン先生が何やら箱を持ってやってきた。
「……」
無言だけど引けと言ってるみたいなのでまぁちゃんと不思議な顔をして箱に手を入れた。
(くじ?)
(なんのくじだこれ?)
そんなふうに思いながら、取った紙を開く
「えっと…マーズ…?」
そうつぶやくと、今度は「ん」と、リズヴァーン先生から紙を渡された。
(…あ、なるほど)
(座席のくじね、これ)
(そうか、ご飯もバラバラに食べなきゃいけないのね)
「きみ何だった?」
そうまぁちゃんに聞くと、プルプルと震えながら
「ヴィーナス!!!やだ!!!私もマーズがいい!!」
「え、そんなこと言ってもしょーがないしょ」
「やだやだやだ!!!マーズがいい!これ以上きみと離れたくない!きみと一緒がいい!」
゜゜(´O`)°゜ ウワーン!!
ついにまぁちゃんは泣き出してしまった。
そこまで追い詰められていたのか…。ばかだな…。
「替えたろか?」
その時、声が聞こえて振り向いた。
「マーズほしいんやろ?俺の引いたカードと交換したるわ。お前ヴィーナスやろ?」
(あっ!ホモの人だ!!)
(名前なんだっけ)
(ユウジだっけ)
「え、マジで!いーの!」
「ええねん、俺の愛しの小春がヴィーナス引いてん。さすがやわ俺のヴィーナス小春」
「なんかわからんけどサンキュ!あんた、いいやつだね!」
「せやろ」
ユウジくんは嬉しそうに、小春ー♡と言って駆けていった。
これはこれでよかったね!
「え、てゆーか小春なんて女いたっけほかのクラスに」
「いや…」
「じゃあ誰だ小春」
「オネエの人だったよ。バス一緒だった。」
「マジか…マジか!!ガチホモキタ━(゚∀゚)━!」
「テンション上がったね」
「うむ、やばいこれはぜひ仲良くなりたい」
「お、珍しい」
「さっきのやついいやつだったし」
「うん、よかったね。席行こうか」
こうして私たちは『マーズ』の座席へ急いだのだった。