5月。
高校二年生の5月といえば…
研修旅行!!!!!!!!!
で、北海道に行くのだ~~~!!!!!
(去年は人見知りが高じてマジで宿泊研修行きたくなかったけど)
(今年は友達たくさん増えたからね!!楽しみだぞ!!!!)
北海道は親戚が多いから毎年来てるし、審神者引退したばーちゃんたちも住んでるしな!!
もう地元みたいなもんだよ。
それでも楽しみだなぁ。
「白い恋人と、生キャラメルと、じゃがポックルと~~~」
「うんうん」
「夕張メロンゼリーとバターサンドとルタオのチーズケーキと~~~」
「任せといて(*´∀`*)」
「さお姉めっちゃたかられてる」
「こら!!!包丁!!!お土産ねだるのはやめなさい!!!」
「怒られてるw」
「いーじゃないかー!俺も北海道行きたいよー!ズルいよ、いつも泊まりでさー!!」
「お前も大きくなれば学校行事で行くんだから我慢しなさい💢」
「いちにぃのケチんぼ!!!」
「まぁまぁ、私はどっちにしてもお土産たくさん買うつもりだから大丈夫だよ」
「お小遣いなくなるから自分の欲しいものにお金は使ってください!!!」
「でもいちにぃもいつも学校行事でどっか行く時規格外の量のお土産買ってくるよね…?」
「こんだけ人数いても食べきれないほど買ってくるよな」
「わかるなぁ…小さい子可愛いですもんね~!」
「お前も小さい子だろうが」
こんな会話が始まると大体
「どれどれ、ジジイが小遣いをやろう」とか
「10万で足りるのか?父は心配だぞ」とか
「1つこれで…蛍丸と国俊に甘いもんでも頼んますわ」とか
「お茶請けがあると喜ばしいな…これで足りるだろうか?」とか
めちゃんこな金額の小遣いをみんなが渡したがるので
うひょー(^q^)
と喜ぶのもつかの間、ママたち(歌仙、光忠、あとこーゆーところは厳しい長谷部)に止められてしまう。
研修旅行用のお小遣いちゃんと渡してるからこれ以上あげちゃダメ!!って言われる。
ちぇっ(・ε・`)
稼ぎ時なのに…!!!!
小烏丸パパりんの10万欲しいわい!!!!
そんなこんなで準備の段階でもワイワイと騒がしい我が家だが、いざ北海道へ!!!
✈️💨
「うわ!?!?さみ……さみぃ!!!!!なんだこれ!!!!!やばくね!?!?」
「ヤバすぎだろ、俺半袖半パンで来ちまった…」
「服装小学生かよ」
「5月の北海道寒いの当たり前だよ…だから言ったじゃん…」
「だって向こう暖かかったC~~~!!!!」
「北海道なめんな!!!向こうと同じはずないだろ!!!」
みんな薄着で来るからめちゃくちゃ震えてるwww
うちらちゃんと厚着してきたから無敵だけどな!
てかみんなに言ったのにな!?
コーイチだけじゃん、革ジャン持ってきてるの…こいつらアホだな…
(友達とかにもちゃんと伝えといたから結構みんなパーカーとか着てるよ!)(役に立ててよかったよ)
「あー北海道寒いな、なんやこれ!5月やで!?」
ピクッ
私の耳が大きく反応した
「パーカー持ってきて正解やったな!」
「ほんまやな!よかった!」
あそこにいるのは……
忍足謙也…っ!!!!!!
(はわ~~~)
(私服姿超カッコイイ…)
(めちゃくちゃイカす…)
ぽわ〜ん😍
「さおりんに教えてもろてよかったわぁ~♥」
「な!ほんまやな!前さん毎年来とるらしいわ北海道」
「北海道親戚おる言うてたもんな」
「この寒さ俺には厳しいばい…」
「いやお前それ真冬の格好やんか…寒い言うても5月やからな…?」
そんな会話をしている彼らをチラチラ見つめる…
はぁカッコイイ
まじカッコイイな私服とか無理
直視できない…
でも見たい…
結構研修旅行は自由度高めらしいしなんとか少しでもお近付きになりたい…
少し…お話出来るくらいには…
友達までは図々しいかもしれんけど…
嫌いでは無くなってきた、くらいには思われたい…
忍足謙也が好きなディアンヌが同じクラスなのもちょっとネックなのだが…
ディアンヌはキングといちゃつきまくるって張り切ってたし…
大丈夫だといいな…
どうしよう、ディアンヌちゃん相変わらずめっちゃ可愛い好きやなとか言われたら。おっぱい大きいのと可愛いのはもうどう足掻いても勝てないけど…
少しでも感じ良くして…
お話できるくらいにはなりたい…
お話したいなぁ…
「よぅ」
研修旅行でなんとかがんばらないとなぁ…
じーーー
レクの時間とかにでも…
同じチームになれたらいいな…
じーーーーーーー
少しでも笑顔見せてくれたらいいんだけど…
「なぁ」
「え?」
気付いて顔を上げると
(わっ!)
そこには忍足謙也が立っていたのだ!!!!
⁄(⁄ ⁄º⁄Δ⁄º⁄ ⁄)⁄
「えっ!?あっ!!おはよ!!!!」
!!!( ゚д゚)ハッ!!!!
ついいつもの癖でおはようって言ってしまった…!!!!(朝の挨拶日課)
もうお昼すぎじゃん!!!!何してんだ私!!!!
「考え事か?全然気付かんかったやん!ちゅーか、もう昼過ぎやからおはようではないやろ」
あ、呆れられてしまった…
ガーΣ(`・‐・Ⅲ)ーン
「う😨」
「あー、けど研修旅行来てこんにちわっちゅーのもなんか違うな…」
「……ニーハオ…😨」
「え?唐突やな?ボンジュール」
「ナマステ😨」
「グーテンモルゲン」
「はいさい~😨」
「いやそれ日本語やろ」
「え???😨」
「あ、いや、思わずつっこんでもーたけど…」
お…?
思わずふざけてしまったが、つっこんでくれたのか…
いやふざけてる場合じゃないな…
なんだろ
なんの用事だろ…
ディアンヌ探してんのかな、こわい😨
ディアンヌちゃんどこ?って聞かれたら泣こう…ぴえん🥺
「あー……いや、」
「🥺」
「今日…おはよう言うてへんなぁ、思うて…」
姿見かけたから…
と、モゴモゴしながら忍足謙也は言った。
…………?🤔
お?
私が毎朝おはようと声かけていることが忍足謙也も日課になっていた???
ということ???
いや、どーゆーこと???
わからんけど…
「え!じゃあおはようでよかったんだ!」
思わずそう口から言葉が出てしまって
「………せやな?うん…でももう昼過ぎやからやっぱりおはようはおかしいよな?」
「じゃあナマステ…?」
「いや…アニョハセヨ」
「アロハ~」
「アロハはなんか違わへんか???」
「え???」
あぁもう!またつっこんでもーた!!
そう言いながら
「挨拶はしたからな!ほな!」
と、忍足謙也は逃げるように走って行ってしまった。
(そんな…)
(逃げなくても…)
(そんなに嫌わなくても…)
(あー…でも話しかけに来てくれたわ…!)
(よかった…!!!)
(挨拶しに来てくれたわ!!!!)
(いやー、毎朝にこやかに挨拶行ってる甲斐があったわ~)
(逃げられたけどとりあえず挨拶しに来てくれたから前より少しは印象良くなってるかも…ふふふ(。-∀-)ニヤリニヤリ)
ウキウキ浮かれながら、幼なじみとサオちゃんのもとへ向かうのだった。
(タラタラしてたから置いてかれた!!)
(薄情者たちめ!!)
1年生の宿泊研修はたくさんの人との交流が目的だったから何をするのも班で分かれてクラスの違う人達とも仲良くなれたけど、
2年生の研修旅行はわりかし好きな人と自由にまわれるんだ。
部屋は今回ホテルみたいな綺麗な4人部屋で、1組と2組が一緒だったからまぁちゃん、ヒメコ、ディアンヌと同じ部屋だよ!
楽しくなりそうだなーと思ったのも束の間…
「あのね❤ボク今日はキングの部屋に泊まろうかと思ってるの❤あ、もちろん団長たちもいるよ❤みんなでワイワイお泊まり会しよって話してたの❤明日は女子会しよ❤」
「え?マジかよww彼氏持ちはこれだからよ~😩」
「ごめんね❤」
「しょーがないよ、彼氏とお泊まりなんて高校生じゃ出来ないんだし…せっかくだもん、ゆっくりしてきて!」
「さおり、ありがと❤まだまだイベントも色々あるし寝る準備終わるまではいるから❤」
「まぁ師匠だからなディアンヌは!彼氏とイチャイチャして!たくさんして!みんなの前でもベッタベタして!!!!(忍足謙也に見せつけてやってくれや)」
「えへへ❤ありがと❤」
「じゃあ今日は3人でUNOやろうか?UNO持ってきたんだよ」
「あ、すまん、実はうちもボッスンとスイッチと約束があんねん」
「え!?」
「いや、明日は平気やから!今日だけや!ほんま堪忍な!」
「そっかそっか、楽しんできて!!」
「さおちゃんと2人きりならめちゃくちゃゲームしまくろ、あつ森やる」
「え!?スイッチ持ってきてないよ!?ゲーム持ってきたらダメでしょ!?」
「え!?ゼッタイ暇だし持ってきたよ!!」
「えぇ~やばくない?」
「やばくないよ」
「明日はめっちゃ夜遊ぶから早う寝ときや!?あんたら夜弱いんやから!」
と、話しながら。
荷物を置いたらまずはホテルのホールに集合だったので向かった。
今日はこれから白い恋人パークでクッキー作り体験があるらしいよ!!
私は北海道に来たらよく連れてきてもらって何回も経験してるけど、楽しみだなぁ🌸
ホクホク🌸
「2組、みんな揃ってるか?」
担任の土井先生が集合をかける。
「これから白い恋人パークでクッキーつくりがある!特にグループ分けはしてないがクッキーを作るときに名前を確認するからサボったやつはすぐにわかるぞ!全員参加だからな!」
じゃあ楽しんで とニコッと土井先生が言って それぞれバスに乗り込んだ。
ぬーべーが担任のまぁちゃんが、半助が担任が良かったとずっと言っていた。
「いいじゃん、ぬーべー優しいでしょ」
「明るくて面白いけどさぁー!!既婚者だし何かと鬼の手で脅してくる」
「出た鬼の手」
「鬼の手怖いもん・・・ぬーべーのクラスになると怪奇現象に見舞われるらしいよ・・・赤いちゃんちゃんことか・・・」
「え?なにそれ、単語聞いただけでマジ怖いんだけど」
「だろ・・・地獄だよ・・・」
「元気出しなよ、ほら、クッキーつくり楽しみにしてただろ・・・」
「死ぬほど楽しみにしとったよ・・・」
「まなみ!同じバスじゃん!お菓子食うか?」
「木兎!!食う!!!!」
まぁちゃんが近くの席にいた木兎くんとお菓子食べてきゃっきゃしてるとき
ふと見たスマホ
(あ、ライン来てる)
ちょっとウキウキした気持ちで ラインを開いた
『よかねぇ北海道~俺も行きたか~』
惷先輩だ!!
(ふふ)
あれから惷先輩とは毎日ラインをする仲になった。
先輩のやってる日常ブログも教えてもらったけど、アフィリエイトというのもやってると色々教えてもらった。
先輩と話してると毎日勉強になることばかりだしすごく楽しい!!
ネットの話も家電の話もたわいのない話も
惷先輩とはほんとに気が合うなといつも感じていた。
(なんてったって 家電芸人仲間だからね!!)
「・・・ん?まーたさおちゃんアイツとラインしてんのかー」
「え!アイツってきみ・・・」
「もー、最近そいつとよくラインしてるよね!君が外で友達出来たとかいうからマジでビビったよ」
「そうかい?いい人だよ」
「だってほんと珍しいじゃんきみが男とこんなに仲良くなるってさー」
「いや男って言っても幼馴染のみんなみたいに気の合う男友達って感じで・・・」
「それが珍しいのさー!まだ1回しか会ったことないんでしょ?」
「そうなんだけど、すごい話し合うしいい人なんだよ」
「そのまま付き合っちゃったりしてね」
(な・・・!)
まぁちゃん・・・!!!!
私に好きな人いるのしってるくせに・・・!!!!!
「そんなわけないでしょ・・・!?」
と言いかけたのもつかの間
「え、さおり!!お前好きな奴いんのか!?誰だよー!!」
と、なぜか木兎くんが大声で話しに入ってきた
え?
馬鹿なの????????
(あー・・・・)(そう、そうだ)
(バカだったわ・・・・)
「誰だよ、教えろよー!」
「こら木兎!!!女子の会話盗み聞きするな!てか声でかいしさおちゃんが木兎に好きな奴教えるわけないだろ!!!」
「なんでだよ、いーじゃん!けちー」
「うわー、拗ねモードだ、めんどくさ!!」
「別に拗ねてねーし!」
「あんたじゃないことだけは確かだから安心しな!!」
「あんだよ、くそー」
ちょっと・・・
2人の声 バスの中に響いてんじゃん・・・!!!!!
(最悪・・・!!!)
なぜかしーんとした車内の中 木兎くんとまぁちゃんの喧嘩がバスの中に響いた・・・
もうやめてくれ~!!!!!!!!
「もう君やめてよほんとに恥ずかしかったし死ぬかと思った・・・」
「ごめんて」
「しかも好きな人いるとかさ・・・変な噂立ったらどうすんの!?」
「すまぬ・・・」
「もし聞かれたら・・・」
「大丈夫だって!同じバスにいないしょ!」
「いやそうだとは思うけど・・・」
バスを降りた瞬間からそんな会話をしてたんだけど
(まぁ白石くんがいるわけないよね)
(四天宝寺チームの人たちって騒がしいからすぐわかるし・・・)
(あんな静かなわけないし・・・)
(聞かれてないは・・・・・・・・・)
ず・・・・・・・・・・・・
(え?)
私は 見てしまったのだ
「おー!!白石!!そっちのバス乗ってたんか!どこ行ったかと思うたわー!」
「はよせぇや!」
「くらりーん!こっちよー!」
と、笑う四天宝寺のみんなの
目線が
私の今まで乗ってた バスに集まっていて
振り返ると
(・・・うそでしょ・・・・?)
白石くんが バスから 降りてきた瞬間だった・・・・!!!!!!!!
同じバスにいたの・・・?
なのに
あんな
会話・・・・・・
(死にたい・・・)
ショックで放心状態の私を
「どーしたさおり、間抜けな顔してー!!」
って幼馴染たちが引っ張って連れてってくれたけど
そのあとの記憶は ほとんどなかった・・・・・・