いよいよ今日は彼女が帰ってくる日や・・・!!
一緒に迎えに行くか聞いたら謙也も来るて言うし車に乗せて一緒に空港に来た。
俺なりに応援しとるからな、二人のことは・・・
謙也がんばっとって偉いなっていつも思うわ・・・
いや俺もがんばったんやけどな?だからこそ謙也の気持ちもわかる。
「謙也それ、なに?」
「あ、これ大阪の土産やで。お前も買うたやろ?」
「あぁ!今日持ってきてへんわ・・・また今度渡すわ」
「ええな・・・付き合うたらいつでも会えるもんな。俺次いつ会えるかわからへんし」
「すぐ誘えばええやん!全然連絡取ってなかったん?」
「せやなぁ。俺も結構地元戻って遊んでたし迷惑かなて送らへんかったわ・・・」
「あー・・・めっちゃわかる」
「え、お前も連絡取ってへんかったん?」
「いや少しは取ってたけど、やっぱ迷惑かなと思うてあんまな・・・」
「難しいよな距離の取り方・・・若いし学生やし・・・遅い時間やと迷惑かなーとか考えてもうて」
「電話とかもなかなかでけへんしな。難しいわほんま」
ま、お前は付き合うたばっかやりこれから慣れてきたら上手いこといくやろ!
と、謙也が言うから お前もがんばれよ て言うておいた。
「どの飛行機やろ?」
「うーんと・・・JALの531便て言うてたけど・・・」
「迎えに来るの知ってるんやろ?」
「おぉ、だいぶ遠慮してたけどな、荷物も増えたみたいやし車がいいってまなみちゃんが言うたみたいで・・・」
「あー、きっと友達とかにお土産とかいっぱい買うてるんやろな」
「せやろなー」
「俺今日来るの言うてへんからまた嫌がられるかもしれんわ」
「え、またって?」
「いや、こないだストーカーって言われたから・・・」
「あぁ・・・言うてたなそんなこと・・・」
「めっちゃ迷惑そうな顔されたしな・・・!その後飯奢ったらなおったけど・・・あれ、俺メッシーくんになってる・・・?」
「やばいやん!メッシーは切ないわ!!あかんで、物とか買うたらあかんで!?今流行りのパパにされるで!?」
「パパ・・・!!俺まだ20代なのに!ギリ20代やのにパパ!それはあかんな!!!!!」
物買うのは控え目にしとこって謙也がブツブツ言うから
大変やなぁって思うた・・・いや、わかるけども。年下の学生の女の子にワリカン求めるとかありえへんしわかるけども!!
「まぁでもええかなーって・・・振り回されてんの楽しいねん結構。片想いってこんなウキウキするんやってのもあって」
「めっちゃわかる・・・好きな人おるってこんな幸せなん!?って驚いてるわ俺も」
「ウケるよな、オッサンなのにな・・・」
「いや、がんばろうな俺ら・・・」
「あ、人降りてきたんとちゃう?」
「来たか?」
二人でゲートの向こうを覗く。
荷物預けたんかなぁ?預かりのところも遠くてよう見えへん・・・
「あっ」
謙也が先に声を上げた。
よお見ると大きなキャリーバックを押したさおりちゃんがこっちに向かいながら手を振っとった。
ほわぁぁぁぁあ
久々のさおりちゃん・・・!!
あああめっちゃ嬉しい可愛ええーーーーすきやぁぁぁぁーーーーーーー
・・・・と
ニコニコしながら俺に手を振る 彼女の横を
ズンズンズン
鬼の形相で近づいてくるまなみちゃん・・・
そしてゲートを通った彼女はまっすぐと謙也の方に向かい
謙也の前で立ち止まったかと思うと
「なんで全然連絡くれなかったの!?」
と、怒って言った。
(お!)
「え、せやって忙しいかなーとか色々考えてもうて・・・」
「アタシ達友達でしょ!?気使うことないじゃん!!」
「いやけどオッサンが必死に連絡してても怖いやろ?」
「オッサンって!!まだそんなこと言ってるの!?友達に年齢関係ないじゃん!!!」
むすー
と怒るまなみちゃんの横を通って ニコニコさおりちゃんがやってきた。
「白石さん、久しぶりです・・・お迎えに来てくれてありがとうございます」
「久しぶりー・・・って、まなみちゃんめっちゃ荒れてんなぁ・・・」
「あー・・・全然忍足さんから連絡ないから拗ねちゃって・・・」
「えぇ、それって脈ありっちゅーことかな?」
「だと思うんですけど・・・なんせまぁちゃん男の人ものすごい嫌いだから素直にならないし私もよくわからなくて・・・」
「(色々苦労したて言うてたもんな・・・)そうか・・・まぁ脈はありそうやから気長に・・・やな」
「ですね・・・あ、そういえばお土産いっぱい買ってきました!!」
「え!俺に!?おおきに・・・!俺も買うてきたんやけど家に置いてきてもうて・・・あ、そうや、一旦俺んちきぃへん?」
ジー
「お前なぁ・・・さりげなく家に連れ込もうとするのやめろ」
「え!いや!!もちろんみんなでやで!?」
「さおちゃんは子ウサギちゃんなんだからな・・・」
「わ、わかってる・・・!わかってるで!!!」
「ほな、行こうか。白石の車向こうやから」
そう言って当たり前のようにまなみちゃんの荷物持って歩き出す謙也。
おおお・・・
スマートやん・・・!やるやん!!!やるやん、謙也・・・!
「さおりちゃん、俺、それ持つで」
「え、でも・・・」
「謙也も持ってるやろ?こーいうのは男の仕事やで」
そう言って重そうなキャリーバックをさおりちゃんの手から奪う。
ん!?重・・・!思ったより重いでこれ・・・!なんで!?
いや・・・女の子やもんな、そら荷物も多くなるよな・・・
「さおりちゃん、北海道どやった?寒かったやろ」
「はい、雪がすごくて・・・こっちあったかいですねやっぱり」
「そっかー!俺からしたらこっちは地元より寒いからなぁ」
「そっか、大阪ですもんね」
「あぁ、いっぱい美味いもんあるで。今度よかったら一緒に・・・」
ハッ
あかん・・・!!!
それやと旅行誘ってるみたいやんか・・・!!!!
純粋な子ウサギちゃんに俺はなにを・・・!!!
「あ、やなくて、えっと」
「行きたいです!」
「行きた、え?」
「関西、すごく好きで!!京都とかも観光したいです!!」
「え、ええ!?」
「あと、USJも行きたいし、行きたい場所がたくさんあります!」
「そ、そうなんや!!」
「北海道も美味しいものたくさんあるので・・・いつか一緒に行きましょうね」
ズキューーーーーーーーン
ほわぁぁぁぁぁぁ
俺の彼女が可愛すぎるぅぅぅぅぅぅぅあああああああああああああ
深い意味はないはずなんや!!それはわかっとるんや!!!!
わかっとるけど・・・
めっちゃ嬉しい・・・・!!!!!!!
ホワホワホワ
「おーい、白石ー!はよ鍵開けてくれやー!荷物積めたいねん」
ハッ
「あ、あぁ、すまん!!」
そうして俺たちはひとまず俺の家に行ってお土産広げてあーだこーだ遊んで過ごした。
さおりちゃんのお土産もすごかった(量的な意味で)けど、まなみちゃんのお土産もすごかったで・・・(味的な意味で)
さて、これからどうやって距離を縮めようかなんて
年甲斐もなく悩む俺やった。