(ビ、ビビッたぁ)
あの後まなみ達の家に行って 今は結局5人で Wiiで遊んどったりするけども。
のんきそうに見えますけども!
むっちゃバクバクしとるで俺の心臓!
(せやってむっちゃ怖かったもの・・・)
何あれ
何やったの一体
そして今なしてこんな平然と遊んでますのん
千歳むっちゃ怒っとったやん、ちゅうか完全に押し倒しとったやん
俺のこと言えへんやん!
まなみめっちゃ怯えた顔しとったで!
あんな顔初めて見た
あんな千歳の顔も、まなみの顔も。
(ほんで、俺も・・・)
殴りそうになってた。ホンマは。
(殴りそうやってん、人のこと言えんけど)
(家に泊めたりしてもうてんけど)
(・・・殴りそうやった)
友達を。
(・・・怯えきった顔、しとってん)
まなみが。
(はぁ、もうええけどね。仲直りもしたし、まなみも何事もなかったように遊んどるしね)
(ええんやけどね)
(もう・・・見たないな、あんなん)
さっきの光景が、頭から離れない。
ズキンと胸が痛んで
カッと 頭に血が上って
あまりにも 衝撃的で
(なんでやろう、まなみがあんな顔しとったからか)
なんか、泣きそうになった。
(俺が!)
(情けないわホンマ!)
(何泣きそうとか!)
「まぁちゃんかかんに攻めるね!」
「うおー!怖い!でも勢いで行かないと死んでしまっ あ」
「穴に落ちたばい」
「・・・」
「もう白石くんしか生きてないよ」
「おう、任せとき!こういうのは基本に忠実にやなぁ・・・」
「さすが白石たい、ゲームも抜かりなかねぇ」
「基本ってなんだよ・・・もうとっととゴールしてくれよ」
「がんばれー!ルイージ!」
「え、そこルイージなん!?応援するん、俺やろ!?」
「さおちゃんはそうゆう人だから」
「・・・うん、もうええわ、もうゴールやし」
「あ、本当だ!行け、5000点!」
「・・・おっしゃあ!5000点ゲットやぁ!うーん、エクスタシィー!!」
「ビクッ!(何えくすたしぃって!?)」
「え、どうしたどうした?白石、どうした?」
「白石の口癖たい」
「え、えぇぇー?(白石くんって)」
「ええええ・・・」
(・・・うん、まぁもうみんな忘れとるみたいやねさっきの!)
(俺も忘れよ、うん!)
頭をブンブン振って、さっきの残像を消そうとすると
千歳が笑って 謙也のばんたい とコントローラーを渡してきた。
「え?千歳あんまやってへんやんけ?」
「こうゆうゲームば苦手たい、任せっばい」
千歳の笑顔がいつもと変わらず穏やかで
またしても俺は 泣きそうになってしまった(なんでやねん!)(一応自分でつっこんどく)
「・・・よっしゃ、任されたで!千歳の仇は俺が討つ!この浪速のスピードスターに任せとき!」
「え、何浪速のスターって」
「謙也のあだ名みたいなもんや」
「ダッサ!」
「せやんなぁ、俺もちょっとどうかと思うてたで」
「白石!?何てこと言いよんねん!?そない言うたらお前かてバイブルて!」
「なにバイブルって?」
「話すと長くなるんやけど」
「長くなるんなら話さんといてー」
「ハハ、四天宝寺はおもしろかあだ名が色々あるたい」
「くぅぅ九州二翼てかっこええあだ名の千歳に言われたら返す言葉ないわ!」
「ずるいよなぁ、九州二翼ってかっこええもんなぁ」
「なにそれー!ウケるね、テニス部!」
「テニス部って変な人多いよね」
「確かにね」
「テニス部を知ったようなこと言うなやー」
ゲームして ワイワイして 久々に学生気分にひたって
もし出来ることやったら
また、こんな日曜日が来ればええな、と思いながら。
ジブリ見るばい と千歳の持ってきたDVD見たり
ボード版の人生ゲームしたり
遅くまで、ホンマに楽しい1日を過ごした。