白石くんと別れて、たこ焼き早食い大会の会場にきたよ。
絶対まぁちゃんいるだろうし、私も謙也のこと応援したいし。
と、言ってる間にまぁちゃん発見。
「やぁ、きみいたね」
「お、さおちんおーっす!席とっといた!」
「ありがとー、隣座るね」
「うん」
「きみあの後謙也とどうだった?楽しかった?」
「うん、楽しかった」
「おごってもらうのちゃんと遠慮した?」
「うん、謙也のお財布は守った」
「えらいよ」
「うん、えらいんだアタシ」
「二人で話してて、どんな感じだった?謙也は謙也だった?なんか漫画とかアニメと違うところあった?」
「いや、あのままの謙也だった」
「そっか、きみの好きなあの謙也か」
「うん、ふつーの謙也だったわ」
「そっかぁ」
「あ、でも、怒ってたかな」
「え!?謙也も!?」
「謙也もってなに?なんか、わし可愛いからナンパされたんだけどさ」
「うん」
「それでナンパしてきたやつに激おこだった」
「え!?それってヤキモチ的な!?」
「まぁそうだといいなとは思ってるけど、めちゃんこキレてたさ」
「え、タニシに怒ってたのとどっちが怒ってた!?」
「いや、ぶっちゃけタニシなんて全然だよ。あれは怒ってるうちに入らんわ。マジで声低くなって、すごい顔で相手にらんでさ」
「え~~~信じられない!」
「でしょ?やはりね、そこまで怒ることが漫画とかアニメじゃ描かれてなかったけどね、怒るとこんな感じなんだ~~~って新鮮だった」
「はぁ・・・いいなぁ・・・そっかぁ・・・」
「え?きみは?白石とどうだったのさ」
「いやぁ・・・なんか、白石くん怒ってしまってさ」
「は?なんで?」
「いや~怒らせてしまったんだと思うわ私」
「なんで!?きみが人を怒らせるとかないじゃん」
「いや、なんか怒ってばっかりというか、機嫌悪くてびっくりしたわ・・・なんか私の知ってる白石くんと違うというか、白石くんって誰に対しても態度同じ感じしたから、びっくりした。フランス戦の前に落ち込み白石くんになってるの見てびっくりしたくらいの衝撃だった。」
「しょんぼり白石な。まじかぁ・・・ありえないわ・・・あいつあとでぶん殴る」
「いや・・・別に殴らなくてもいいけど」
「いや、殴るから任せといて」
「いいのに・・・って、あれ、謙也こっち見てるよ」
「あ、本当だ」
まぁちゃんが謙也に手を振ると、
謙也は、
真っ赤になってしまった。
(ええ~~~~うそでしょ・・・)
謙也もうまぁちゃんにメロメロじゃん・・・
「え、なんかすごくない???謙也もうきみにメロメロ感すごいんだけど・・・」
「そうかな!?なんかよくわからなくて・・・」
「信じなよ!!」
「いや、他の男からの好意ならすぐわかるけどさ、謙也からの好意ってもうすごすぎて全然よくわかんない。何が起きてるかわからない」
「わかる・・・まぁそうなるよね」
「ってか、目の前の謙也見てるだけでドキドキするから、そこまで考えられないというか・・・」
「そうか・・・でも、なんかいい感じだなとは思わない?」
「まぁ、正直、やばいなと感じることは何度もあった」
「でしょ!?あーうらやましいな・・・あ、始まりそうだね」
「あ、ほんとだ」
『みなさまお待たせいたしました!!たこ焼き早食い大会を開催いたします!!』
\わーーー!!/
会場中が盛り上がる。謙也のほかにも学年関係なく、いろんな子が出るみたい!なんと先生も1名混ざってるから生徒たちは大盛り上がり。四天宝寺って本当に盛り上げるのうまいなぁ。ってか、関西人すごいわ!ズコーって全員そろってできるくらいだもんなぁ。すごいわ四天宝寺。
「謙也ー!勝ったれよーーー!!」
「謙也きゅーん♥」
あ、ラブルスだ。千歳とか財前くんもいる・・・みんなちゃんと応援には来るからすごい偉いよね。
何気に白石くんもお手伝いなのか出場者の後ろに控えてる。はぁ・・・白石くんかっこいいな・・・これくらい遠くから見てるほうがいいわ・・・やっぱり話したりしないほうがいいわ・・・白石くんは観賞用でいい・・・。
『ルールは簡単!たこ焼き3パックを最初に食べ終わったやつの勝ちや!途中でたこ焼きが落ちたら、その分追加するで~~~』
「3つって多いね」
「たこ焼き8個入だったら、24個か。まぁそれくらいなら食べれるかもな。ガツガツ食べれば」
「男の子だし食べれるかもね」
まぁちゃんとそんなことを話していたら、いよいよ始まるようだ。
『では、いよいよスタートやで!!3.2.1.GO!!』
合図と一緒に一斉に始まった!!
「謙也めっちゃ早い!!」
「本当だ!!カシャまぁちゃん謙也早すぎるわ!!カシャカシャカシャカシャ」
「やべぇ・・・ガツガツしすぎてて引く・・・」
「引かないであげて!!!カシャカシャカシャカシャ」
「めっちゃ撮ってるのうけるwww」
「あ!!!金ちゃんだ!!!カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ」
「金ちゃん、落ちたたこ焼きめっちゃ拾い食いしてる・・・」
「あ、白石くん怒ってる・・・カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ」
「やばいやばい、小石川ここぞとばかりにステージに上がって金ちゃんのこと止め始めたwww」
「以外と目立ちたがりだよね、普段目立たないからカシャカシャ」
「たこやき超高速早食い~♪落ちたタコ拾い食い~♪やめなさい!」
「まぁ・・・カシャ歌のままだねカシャカシャカシャ」
「きみ撮りすぎだな、あとで謙也の写真ください」
「もちろんだよカシャカシャカシャカシャ」
早食い競争なので、あっという間に勝負がついた。
もちろん、謙也の優勝・・・!謙也、大食いとかも優勝してたんだっけ?すごいねぇ~謙也すごいねぇ~~~。
拾い食いしてる金ちゃんも可愛かったw白石くんも金ちゃん止めてたのいつもの白石くんって感じでほのぼのしたな・・・。
優勝して、こっちにピースしてる謙也の写真はとてもよく撮れたから、まぁちゃんにあとで絶対あげようと思ったよ。
謙也応援してるまぁちゃんも撮っといたからやはりけんまな最強だと思った
は~~~~~~~~~~~~~~
謙也が最高に輝いていた・・・
謙也はスピードでしか勝負ができないからな・・・早食い勝負では輝きまくってたわ・・・。
「は~謙也最高だったな・・・さすがの優勝だよ」
「きみも嬉しそうでよかったよ。これからどうしよっか?」
「さおちゃん、白石となんか約束とかしてる?」
「うーん、あとで会える?みたいなことは言われたけど・・・」
「え!?なんで!?白石機嫌悪かったって言ってたじゃん!」
「あ、うん。でもまた会いたいからとかじゃなくて、遠くから来たからちゃんとバイバイしたいからとかそんなんだと思う」
「え、きみは何言ってるの?くらさおが始まった可能性を何で考えないの?」
「え?始まってないよ。あんな機嫌悪い白石くん初めて見たから、もう心折れてるからね私。白石くんモテすぎるし、私無理だわ」
「無理なはずあるか!!!!もっと自信を持て!!!!今世の我々高スペックだし、めっちゃ褒められて育ったのになんでそんなネガティブなるの!?!?」
「え、前世の記憶強すぎるから仕方ないよね・・・基本自分のこと女の底辺だと思ってる」
「やめてよ、きみは世界一可愛いよ。アタシも」
「きみは可愛いよ、私はダメだ・・・」
「そんなことないよ」
もう、せっかく生まれ変わったのになんでさおちゃんはこんなにネガティブなんだ!?BBA抜けてないな!?と思っていたら、ユウジがどかどかとやってきて、謙也が焦ってそのあとを追いかけてきた。どうしたんだ?
「おい!お前ら暇やな!?」
「え・・・何急に・・・」
「ユウジやめぇって!せっかく来てくれたんやで!!?」
「ええから、ちょお来い!!」
「あ・・・ユウジがアタシに触ってる///」
「まぁちゃん・・・」
「ユウジ!!」
ユウジに手首を掴まれて嬉しすぎるし、この強引さこそユウジだな!って思っていたら、最初にみんなと会った四天宝寺のたこ焼き屋台の前に来た。
なんでだ?
「おー!ねえちゃんたち!!」
「え・・・」
「助っ人連れてきたわ!」
「ちょっと、ユウくん!無理矢理連れてきたやないやろな!?」
「小春~大丈夫やで♥暇そうにしとったから♥」
「暇そうにって・・・ユウジ、お前なぁ・・・」
「かぁ~ネギが目にしみるたい・・・!目がぁ、目がぁ」
「ムスカやん」
「千歳、トトロだけじゃなくてラピュタもいけるのか・・・やべぇ新情報・・・」
「ほら、お前らこれ着ろ!」
「え・・・これ・・・」
「おおおお!みんなとおそろいのテニス部Tシャツ!!」
「オサムちゃんが注文数間違って余っとるのよ・・・」
「やったぁ!!!すぐ着替えてくる!!!トイレ行ってくる!!!さおちゃん行くよ!!!」
「え、あ、うん」
「着替えたらすぐに戻って来いよ!!!」
「わかった!!!!」
さおちゃん連れて、ダッシュで着替える。マジかよ!!!おそろいのTシャツ着れるとか最高にうれしすぎる!!!!四天宝寺中学校テニス部の学祭Tシャツ!!!超レアじゃんやったぁぁぁ!!!
「さおちゃん、超レアアイテムゲットしちゃった!!!」
「激レアだよ・・・こんなの漫画とかにも描かれてない完全なる私生活だよ・・・」
「やばいね・・・」
「やばいね・・・」
ユウジに早く帰ってこいと言われていたので、Tシャツを着て急いで帰ると・・・
「おう、来たな。ほな、手伝え」
「手伝えて・・・お前えらそうすぎるやろ!何様や!」
「ジャイアンすか」
「ユウジ、何勝手なことしとんねん!」
「せやって、俺ら以外全員他の部活とか休憩とか入ってもうたからしゃーないやろ!」
「うちら出し物多くて、他の子たち頑張ってくれてたもんなぁ・・・」
「売れ行き良かとよ、ばってん手が足りんばい・・・」
「なぁ、たこ焼き食ってええ?」
「ダメに決まっとるやろ!」
「ほら、金太郎止める係も必要やねん!ええからはよこっち来い!!」
「いや、これは俺らの問題やから、あかんって!すまんな!ええから他のとこ見てきてええで!!」
「いや!!!手伝う!!!!
」
「私も手伝いたい・・・
」
「え・・・」
「おう、やる気あってええぞ」
「え、ほんまにええの?」
「うん、むしろやりたい!わぁぁぁい!!」
「よ、喜んでもらえたら何よりやけど・・・」
「さおりちゃん、無理せんでええで」
「え!?いや、無理なんてしてないから大丈夫・・・」
「そう?」
「なぁ、ねぇちゃんたこ焼き焼けんのー?関東のやつはたこ焼き焼けないんやろ?」
「うーん、あんまり上手じゃないけど、焼いてみようかな?金ちゃん、私頑張るからお客さんたくさん連れてきてもらえるかな?」
「おん!!任せとき!!!」ピュー
「うまいな」
「うまいっすね」
「じゃあアタシはいろいろ切ったりするか」
「俺も手伝うで」
こうして、さおちゃんは焼く係、アタシは切る係になってお手伝いすることになったよ!
わーい学祭の手伝いとかめちゃくちゃ貴重な体験できちゃったよ~~~!!
嬉しくなったアタシは、気合を入れて包丁を握るのだった。