転生したら推しの世界だった話part12■さおり&まなみ

「1.2.3.四天フェスタ♪ふー!四天フェスタ♪ふっふー!おもろいことだけてんこもり♪」

「まぁちゃん、それ絶対外で歌っちゃだめだからね、ここだけにしてよ」

「わかってるよ」

 

いよいよ四天宝寺の学園祭に向かっているんだけど、まぁちゃんが朝から四天フェスタを歌って超ご機嫌だ。(気持ちはわかる)

もちろん榊グループの個人所有のジェット機で向かってるからいいけど、この世界テニプリの世界だからテニプリのキャラソンがないんだよ・・・

この世界にテニプリのキャラソンがないことが一番悲しいな・・・名曲ばかりなのに・・・

 

なので、あの名曲たちは私たちの心の中だけでいきている。(芸術方面カンストのまぁちゃんにたまにピアノで弾いてもらう)

 

こないだまぁちゃんがうっかりチャームポイントは泣きボクロを氷帝のみんなの前で歌い始めたから、めっちゃ焦った。

跡部が「・・・何だ今の歌は・・・」って震えながら聞いて、まぁちゃんが「跡部のテーマソング」って言うから、まぁちゃん作曲でレコーディングしようとしていたから、必死に止めた。

マジでCD作ろうとしてたからね・・・。作詞作曲まえまなみになってしまうところだったよ・・・。

まぁパラレルワールドみたいな感じだから大丈夫だと思うけど必死に止めた。

著作権とか大丈夫だと思うけど、なんか心が痛いから止めた。

 

2人でいるときはたまに歌うんだ。お風呂の中とかで歌うことが多いかな。

恋だなうとかさ、千歳の声で聴きたいんだよ…。ブンちゃんの歌とか、ジロちゃんの歌とか、千石くんの歌とか、enjoyとか、リョーガの歌とかもマモ歌ってたし…。

あの声で聴きたいのに、物足りないよ!!!!

それが本当に一番悲しい出来事だわ・・・。

 

 

そんなこんなで、四天宝寺の学園祭に向かってます

楽しみすぎてやばい~~~白石くんに会える~~~

張り切って一眼レフ持ってきちゃった

あとちょっとだけね・・・ちょっとだけずるして・・・ニュースで使わせてほしいって言ってテレビ局的なカメラが入ることになった・・・。

関西ローカルのテレビで流すのは本当・・・榊グループがスポンサーになってる番組でちょっと特集組んでもらうことになってて・・・。

でも別にテレビで流さないような部分も全て編集してもらうことになってる・・・。

ごめんなさい・・・!でもこれも権力がある家に生まれのたので、せっかくなので権力使わせてください!!!

ムアンギにもOKもらったし、これで白石くんたちの映像を残してもらえる・・・(ニュースに使わない部分はテニス部中心でお願いしてある最高)

 

ということで、我々は、意気揚々と四天宝寺の学園祭に向かうのであった・・・!

 

 

 


 

 

 

「ついてしまった・・・」

「ついてしまったね・・・」

 

 

門の前で二人でたたずむ。

めっちゃ緊張する。やばい、震えが止まらない。

推しに会いたいはずなのに、会いたくない。

陰からそっと見守っていたい・・・。

マジでBBA緊張して吐きそうだ・・・。

 

まず、四天フェスタ情報によると、ユウジのモノマネバトルなので、まぁちゃんが最初から見たがっていたので、今学園祭が始まる5分前。

ちょうどいい時間についてしまった。ドキドキしてやばいからとりあえず、まぁちゃんを校門の前で撮影しよう・・・。

白石くんが「エクスタシー」って言いながらジャンプして顔ぶつけてたあの校門で・・・。

周りに人も増えていって、あーだこーだしていたら、あっという間に学祭が始まってしまった。

あー緊張する!

 

門のところでパンフレット?時間割?のようなものをいただいて、見る。

おお・・・ほぼ四天フェスタの流れと一緒・・・。

四天宝寺は全員が文化部と運動部に入っているくらい、部活に力を入れているから、クラスの出し物というより、部活の出し物が圧倒的に多いみたい。

だから、銀さんが「よその部活に負けたら乾汁飲ますぞ」って言ってたのか。納得。

わーテニス部は校庭でたこ焼き屋さんやってるのか!!!まじかよ、すぐそこじゃん。

わー金ちゃんが看板持って呼び込みしてる。まじかよ。

やべぇ、心臓破裂しそうだ。死ぬなこれ。

 

 

「まぁちゃん、やばいね、死にそう」

「まじしぬ」

「やばいやばい、まだ見つかってないよね!?見つかりたくない気持ちがひどい」

「吐く」

「吐かないで!私もやばいから!!」

「吐きそう・・・」

「吐かないで・・・って、え・・・やば・・・やばい・・・テニス部やばい・・・」

「何が」

「全員おそろいのTシャツ」

「は~~~~~~~~~尊い~~~~~~~~🙏🙏🙏🙏🙏」

「本当に尊い・・・やばい・・・財前くんも着てるってこと・・・?」

「ユウジのTシャツ終わったらくれないかな・・・」

「ユウジ好きだね!?無理だと思うよ!」

「ユウジに会いたい・・・」

 

 

立ち止まってギャーギャー騒ぐ私たちを見つけたのは、もちろん、野生の勘が鋭いこの人。

 

 

 

「あー!姉ちゃんたち!!久しぶりやなー!!」

 

 

 

そう言って、全力で手を振る金ちゃん天使

持ってた看板もブンブン振るからお店にぶつかって怒られてる金ちゃん天使

そして、その声で中からひょいとこっちを見る四天メンバーたち。

 

 

白石くんいるじゃないですか。

 

 

やばい、心臓止まる。

 

 

その場から動けない私たちに、「ねぇちゃん、うちのたこ焼き買うてってや!!」と手を引いて店の前に連れてきちゃう金ちゃん天使

 

でもダメだ、吐きそう。正直、たこ焼きどころではない。

 

私たちがお店の前に来ると、たこ焼きを焼きながら、首からタオルを下げた白石くんが笑いながら「久々やな!」と私に話しかけてきてくれた。

私に言ってるよね?間違いないよね?私に言ってるんだよね???

 

 

「ひ、久しぶり」

「よぉ来たなぁ!楽しんでってや!」

「う、うん、ありがとう」

「たこ焼きどうや?1つ持ってってや、俺のおごり!」

「え!?いや、いいよ!!買うから!!」

「ええって、1個持ってて、せっかく遠くから来てくれたんやし」

「だめだめだめ!!ちゃんと売り上げに貢献するから!!!お願いだから買わせて!!!」

「ええって言うとるやん!」

「だめ!本当に、私がちゃんと買うから!!買わせて!!」

「・・・ぷっ、めっちゃ必死やん」

「え、だって・・・」

「なぁ、ねぇちゃんにあげるっていうたこ焼き、ねぇちゃんの代わりに俺がもらってもええ?」

「なして??」

「金ちゃん、おもしろかこつ言うばいね」

「え?せやって白石があげる言うてるタダのたこ焼き、ねぇちゃんいらんのやろ?」

「いや、なしてそうなるん」

「あ、じゃあ、たこ焼き10個ください!!!」

「え!?10個!?」

「うん!!ください!!」

「え、いや、買いすぎちゃうの?」

「頑張ってるみんなに差し入れにするから!!!金ちゃんにも食べてもらいたいし!!」

「ええ~こっちはこっちでなんでそうなるん???」

「やったぁ~~~!!!たこ焼きタダで食える~~~!!」

「あかんやろ!!」

 

 

結局、金ちゃんにはたこ焼きたくさん食べさせてるから与えちゃダメって言われて、自分たちの分1個だけ買うことにした。

(金ちゃん餌付けしたかったのに・・・)

 

 

「あーほな、俺そろそろいくわ」

「ほな、わしが代わるで」

「おおきにな、銀さん」

(白石くん忙しいんだな・・・)

「じゃあ、ゆっくり見てってな」

「あ、うん・・・ありがとう」

「あとで時間あいたら案内したるからな、連絡するわ」

「え・・・!?」

「え、あかんかった?」

「ううん、忙しそうだから無理だと思ってた!!」

「休憩時間くらいもらうから平気やで(笑) ほな、またあとでな」

 

 

白石くんは、部活のみんなに「あとよろしくな」と言って去って行った・・・まじかよ死ぬほどかっこいいじゃん白石くん学校案内してくれるんだって!!死ぬほどかっこいいし超優しい!!!

やばい・・・白石くんが最高に素敵すぎる・・・!SUKI・・・!

 

 

ほわほわして嬉しくて隣を見ると、

 

 

 

 

 

 

 

 

またもや泣いているまぁちゃんが!!!

何があった!?

 

 

 


 

 

 

天使の金ちゃんがあたしとさおちゃんを連れてきて、四天メンバー大集合のテントにきた。

やばい、漫画とかアニメでレギュラーメンバーしかほとんどピックアップされてない四天宝寺だけど、やばいわ、他の部員もめっちゃかわいい。

え、四天宝寺って部員数48人ってさおちゃんが言ってたけど、2年の時に部員いなくてつぶれかけてたでしょ?

48人ってほぼ1年生じゃん、1年生思ったよりかわいくて驚いた。こりゃ将来有望だぜ…。

 

と、ここで奥の方で座りながらスマホをいじってる財前を見つけた!!

あいつ!!!ちゃんとみんなとおそろいのTシャツ着てる!!!

ツンデレ乙!!!!だな!

 

 

 

 

「よ、よぉ」

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

・・・吐きそうすぎて視界に入れないようにしてたのに・・・

 

謙也から声かけてきてくれた・・・

 

 

やばい・・・

 

 

なみだでる・・・ってか、吐く・・・

 

 

頑張って他のところを見よう・・・

 

そうだ、他を見て・・・

 

見てれば・・・

 

え・・・

 

あれ・・・ユウジがおらん・・・

 

 

 

「ユウジは・・・?」

「へ?ユウジ?」

「ユウくんなら、これからモノマネバトルに出るからもう行ったんよ~♪うちらもそろそろ応援にいくの♪」

「!? ユウジのモノマネバトル!見に行かねば・・・!」

「せやで~ユウくんのモノバネは絶対に見といたほうがええで!」

「絶対見る・・・!どこでやるの?」

華月やで」

「かげつ・・・」

「あ、ほな一緒にいく?」

「え?」

「あと、見終わったら学校案内したるわ」

「きゃ~謙也きゅんってばだ・い・た・ん

「え!?いや、二人きりとかやなくて、ね、ねぇちゃんも一緒でええねんけど・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え!?なんでいつも泣くねん!!」

「あらぁ~もうまなみんってば可愛いんだから

 

 

 

 

いやいや、泣くだろ?

泣くよね?

推しがこんなにも優しい

 

 

 

いろいろ誤魔化すためによそ見してるふりしてたけど、無理だよ!!!!

もう他のとこ見れないくらいだよ!!!完全にロックオンだよ!!!!!

謙也本当に優しすぎる・・・

 

 

 

「まぁちゃん、また泣いてるのかい」

「さおちゃん・・・」

「あら、蔵リン準備に行っちゃったのね」

「準備って・・・(ハッ!!もしやミス女装・・・!)」

「ウチも行かなくちゃだけど、まずはユウくんを応援してからやわ!!」

「小春トリやもんな」

「せやねん、しかもウチは自分で準備できるしな。せやから時間あるけど、はよ支度したいから、みんなで華月いくで~!!」

「ワイもいくで~~~!!」

 

 

 

 

こうして、小春ちゃんに引っ張られるように、みんなで華月へと向かうのだった・・・

(謙也、学校案内してくれるって!へへへ

 

 

 

 


 

 

 

華月というところで、モノマネバトルやるから見に来たよ。ユウジのモノマネバトル!

 

 

 

「ユウジ!!ユウジ何番目!?」

「ユウくんは、トリやで!」

「トリ!」

「ここはムービーのがいいね。デジカメムービーで撮ろう」

「あとで見せてね!」

「・・・ユウジとそないに仲良かった?」

「え」

「ユウジユウジ言うてるから・・・」

「(やきもちイベント発生!?)テニスの試合とか、焼き肉の時にモノマネしてるの見てファンになっちゃったんだよね?まぁちゃん?」

「いや、普通にす」

「まぁちゃん!そうだよね~~~ユウジくんすごいもんね~~~」

「せやねん、ユウジすごいねんで!!な、謙也!」

「・・・せや!ユウジのモノマネすごいねんで!」

「知ってる!早く見たいな~~~」

(よかったなんとか誤魔化せたまぁちゃんのユウジラブ・・・)

 

 

そして、モノマネバトルが始まった。

私の技量ではどんな風にモノマネしていたか全てを伝えるのは難しいので、簡単に言うと、ローカルなネタ、身内ネタ、芸能人ネタと様々なモノマネをみんなやっていたけど、一番上手なのはユウジだったよ!ってこと!

だって、ユウジ変身しちゃうからね・・・

あれどうやってるのかわからないけど、ユウジがモノマネしてる人の顔に見えてくるんだよねほんと不思議・・・

うまいとかってレベルじゃないんだよ・・・

本当にメタモンみたいに上手に変身するから・・・

 

ちなみにまぁちゃんは目をキラキラさせて、ユウジを見ていたよ・・・

本当にユウジが好きだな謎・・・

 

 

ということで、ユウジの雄姿を見た後は・・・

 

 

「ほな、うちは支度に行くわね~さおりん、まなみん、見に来てね♡」ピュー

「わい腹減ったからなんか食ってから行くで~~~」ピュー

「俺もあとで行くばい」カランコロン

「俺も気が向いたらいくっスわ」←実はいた

「え!自由すぎる!」

「次、体育館やな、ほないこか」

「たいいくかん」

「白石も出るで」

「!?」

「白石よりなんか美味しいもの食べたいなぁ・・・」

「ちょっとまぁちゃん!!体育館の場所わかんないからせめて連れてって!!」

「美味しいもの食べたいて・・・あとで食わせてやるからまずは見にいこうや」

「え、本当?」

「おん」

「じゃあいく」

「は、早く行こう!」

 

 

足早に体育館へ向かう。

先ほどからテレビ局のカメラをよく見るけど、体育館にもちゃんといることを確認。よしよし、白石くんの全貌を撮ってくれよ!!!

女装のコーナーとかは念入りに撮ってって言ったから大丈夫だと思う!

あー楽しみすぎる!!

 

 

 

「白石は早く行ってたんだね、小春ちゃんユウジの見てからいったのに」

「多分化粧してもらうためやろな」

「そうなんだ・・・誰が化粧してるの?(女子だったらやだな・・・)」

「小春みたいにメイク上手い男子がやる言うてたけど、白石はゆかりやないか?あ、ゆかりって白石の妹な。ゆかりが朝「待ち合わせ時間に遅れたら許さんから」って言うてたから」

「ゆかりか」

「え、そうなんだ・・・(よかった、他の女の子に触られるのやだったよ・・・)」

「小春も白石のメイクしたい言うてたから、仕上げとかするんかもな。小春も出るから支度あるやろうけど・・・」

「そうかそうか、小春ちゃんに期待大」

「はあああ~、緊張してきた・・・カメラカメラ・・・ムービー撮りたい・・・でも私は一眼レフで撮ろう・・・」

「さおちゃん張り切っているな」

「すごいカメラやな・・・」

「さおちゃんは撮るのが好きだからね」

 

 

パッと体育館が暗くなる。

 

 

(!?)

(来た!!)

 

 

『お集まりの皆さん!!お待たせいたしました!!ただいまより、四天宝寺ミス女装コンテストを開催いたします!!!』

 

 

わーーーーっと会場が盛り上がる。

女子だけじゃなく、もちろん男子たちも盛り上がっている。

最高。

緊張して吐きそう・・・

し、白石くんが舞台から出てくるなんて・・

 

 

ドキドキしながらカメラを構えていると、

 

 

『では、早速最初の出場者から!!』

 

 

ドキドキドキドキ

 

 

白石くん、何番目なんだろう!?

 

 

ドキドキドキドキ

 

 

けっこうな人数が終わって、まだかまだかと心待ちにしていると・・・

 

 

『お待たせいたしました!!期待の本命の登場です!!3年2組白石蔵ノ介くんどうぞ!!!』

 

 

きゃーーーーーーーー!!!という黄色い悲鳴が聞こえる。

「白石くーん♥」「白石せんぱーい♥」「くらー♥」

あちこちから、女の子のそんな掛け声が聞こえて、

 

チクリ

 

胸が痛んだ。

 

でも、それも一瞬で。

 

 

体育館のステージの上から出てきた白石くんに目が釘付けになってしまう。

 

 

(わ・・・)(キレイ・・・)

 

 

白石くんは筋肉質だから、確かにちょっと体格はいいんだけど、上手く誤魔化すように長い髪のウィッグを付けて、足の筋肉を隠すようにロングのスカートを履いていて。

 

 

『本命』とアナウンスされるのに納得する。今までの出場者とは比べ物にならないくらい美人。

 

(ゆかりの本気を見た・・・)

 

本当にその辺の女の子より美人すぎて、女子の黄色い悲鳴が聞こえなくなった。

 

その代わり、

 

 

うおおおおおおおおおおおおお!!!

 

 

地鳴りのように低い声が体育館に響く。

男子たちがざわざわしているよ・・・男子・・・アホだなDC・・・(かわいいw)

男子たちは興奮して、女子はちょっと引いていて、そんな空気の中、私は写真を撮ることを忘れていたことを思い出し。

 

(いけない!)

 

花道を歩いてくる白石くんの写真を一生懸命激写した。

 

 

レンズ越しに白石くんを覗いていると、

 

 

(!)

 

 

なんだか、目があったような気がする。

 

 

白石くんが退場するまで、必死にシャッターを切ったのだった。

 

 

 


 

 

 

女装コンテストに白石が出るからって、さおちゃんが張り切ってフンスフンスしていたw

アタシは興味なかったけど、謙也がごちそうしてくれるっていうから一緒に見てたぞ!

男子中学生の女装超かわいい。

まだ幼い子とかは普通に女子かと思うわ。

かわいい子けっこういてとてもよかった。

 

 

まぁ・・・白石の次の小春ちゃんが全部持ってったけどな!!!

 

 

「あわわわわ天使や・・・!天使がおる・・・!!」

「いや、バケモンやろ(ボソッ)」

「ぎゃははは!さすが小春や!!」

「今日もクネクネしとるたい!」

「さすが笑いを大事にする四天宝寺だな・・・白石がトリじゃなく、笑いをとれる小春ちゃんをトリに持ってくるとは」

「せやろ」

「小春ーーーー!!小春世界一や!!!小春ーーーー!!L・O・V・E・こ・は・る!!♥♥♥」

「小春ちゃん、すごい派手・・・」

「ウケ狙いのはずなのに、なんかすごいかわいく見えてきたw」

「かわいく見えてきたってなんやねん!!小春は!!天使や!!!」

「わかったよもう・・・」

「小春ちゃん・・・かわいい・・・」

 

 

小春ちゃんがウケを狙ったけど、さすがに女装コンテストだから、白石が優勝してた。

2位が小春ちゃん。

アタシの中ではぶっちぎりの優勝だったぞ!!!

 

 

ミス女装の優勝も決まり、またテニス部はバラバラに去っていった。

自由だな本当。

さおちゃんはめっちゃ写真撮ってたし、めちゃくちゃ感動してた。

さおちゃんはごはん食べに行くのかな?何食べようかな・・・

 

 

 

「さおちゃん、終わったからなんか食べに行こうよ」

「あーううん、二人で行ってきて」

「え!」

「え、でも、場所わかる?大丈夫なん?」

「うん、ありがとう。大丈夫だよ、ちょっと撮った写真整理してスマホに送りたいし、一人でのんびりしてるよ」

「さおちゃん行かないのか・・・(´・ω・`)」

「えっと・・・ほな二人、で、ええ?」

 

 

謙也がアタシの顔を覗きながら聞いてくる

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・あーーーーーー!!!

 

 

だから嫌だったんだよ!!二人きりとか死んじゃうよ!!!謙也かわいすぎるしかっこよすぎるし優しすぎるし最高すぎるよ!!

 

ダメなわけじゃん!!!二人でいいに決まってるじゃん!!!!断るわけないんだからさぁぁぁ!!!

 

 

萌え死ぬことを覚悟したアタシは、コクリと頷いた。

そんなアタシを見て、ニコリと笑って「ほな、いこ!」と言ってくれた謙也。

 

 

ありがとうございます!1000000000回くらい拝むわ!!

 

 

二人きりとか、心臓爆発して死んでしまうかもしれないと思いながら、謙也の隣に並んで歩いていくのだった。

 

 

 

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