月9(1-2)2【まなみ】

 

「結局スカートで来ちゃったけど・・・」

 

 

時間もないのに近くのコンビニに立ち寄った。

 

 

「ストッキングストッキング・・・」

 

 

(・・・ない!)

 

 

「どうしよ、素足じゃ会社行けな・・・あ!」

 

 

そーいえば 会社に替えのストッキング置いてあったんだっけ

 

 

(ラッキー!このまま会社向かえばいいんだ♪)

 

 

そしてアタシは地下鉄に向かう。

 

 

(うお座最下位なんて言ってたけど、そー悪くないよね)

 

 

相変わらず混んでる朝の地下鉄は

ごちゃごちゃと人がいて乗りづらい。

 

(間に合うかなぁ・・・)

 

ぼんやりと天井を見た瞬間 ゾワ っと鳥肌がたった

 

 

(ヒッ!)

 

 

誰かが

 

ケツを

 

触っている・・・・!!!!

 

 

 

(こ、これが痴漢!!!)

(初めて痴漢にあっちゃったよ!)

(痴漢に遭うって、アタシもまだまだ捨てたもんじゃないね)

 

 

・・・じゃなくって

 

 

(こらしめてやんなくちゃ)

 

 

女の敵には、天誅!このアタシに手を出したのが運の尽きだ、馬鹿めが!!

 

 

「ちょっと、アンタ!!!人のケツ触ってんじゃないよ!!」

 

 

グッと腕をつかんで そいつが近づいた瞬間にすかさず 股間に蹴りを入れた。

 

 

(よっしゃー)

 

 

ギャア と鈍い声が響いて、ちょうど会社の駅についてアタシは地下鉄を後にした。

 

 

(今日の話題は痴漢の股間を蹴り飛ばしてやった私の武勇伝!)

 

 

フンフン と鼻息を荒くしながら

 

 

「このオッサンが犯人や!なんで俺が蹴られなあかんねん・・・!」

 

 

なんて後ろから聞こえる声を後にして会社に向かった。

 

 

0