クロスオーバー66【さおり】

「5組は数学ここまで進んだ?」
「うん、ちょうど昨日やったよ」
「じゃあここの公式わかる?」
「うん、ここはね・・・」

 

今私はマコちゃん😳💦のおうちで数学を勉強しているところ。
なぜ私がマコちゃん😳💦ちにいるのかというと、まぁちゃんにマコママご飯美味しいから遊びに行こうと無理やり連れてこられたからである。

そしてそのまぁちゃんはというと・・・
服を汚して・・・
今シャワーをお借りしていて・・・
部屋にいないのである・・・。
だからマコちゃん😳💦と私は今二人きりで真面目に勉強をしている真っ最中なのである・・・。

 

 

 

(でもマコちゃん😳💦の弟くんめっちゃ可愛かったし)
(生足短パンだったし😊)
(マコちゃん😳💦教え方とっても上手でわかりやすいし)
(これはこれで来てよかったと思う)

 

 

 

すっかり1月も終わって、もう2月。
来週から学年末テストがある。

あ、ちなみに1月の春高バレーはうちの学校のバレー部の無事優勝で幕を閉じたよ!
牛島くん1年生なのにめちゃくちゃ強いんだー😊
なので私は部活のことを気にせずに今回の学年末テストに集中できる!!よかった!!

 

 

 

「マコちゃん😳💦まぁちゃんから聞いてたけど本当に教え方が上手だね」
「え😳💦ありがとう、さおちゃん😳💦」
「おかげさまで次の数学は結構できそうな気がしてるよ」
「ほんと?それはよかった😊」
「テスト範囲の予想もすごい細かく教えてくれて・・・まぁちゃんもマコちゃんの範囲予想のおかげで成績上がったって喜んでたよ!」
「結構テスト範囲当たるから・・・あ、でも外れたらごめんね💦」
「ううん、大丈夫だよ!ありがとう😊」
「まなみちゃん、大丈夫かな?ごめんね服も汚しちゃって・・・」
「こちらこそお風呂借りちゃってごめんね💦まぁちゃんほんと暴れん坊で・・・」
「いや、うちのレンとランが遊んでもらってたから悪いし💦」
「まぁちゃんいつも小学生とも全力で遊ぶから・・・」
「いつもなんだ?そういえばご兄弟多いもんね」
「う、うん💦」
「あ、ごめんね!家族の話・・・したくないよね💦」
「え!?いや!全然大丈夫だけど💦(なかなか審神者って説明しにくいもんな・・・)」
「まなみちゃん、いつも元気で明るくてカワイイ妹だね😊」
「らんちゃんのがカワイイ妹だよ・・・?まぁちゃん別に可愛くないよ・・・?」
「そう?俺も妹いるからわかるんだけど、さおちゃん😳💦いつもまなみちゃんのこと気にかけてるし可愛いんだろうなって思って」
「うーん・・・うちはでも双子だから・・・妹っていうより親友のほうが近いかな・・・?」
「そうなんだ!うちのランとレンは異性だからか喧嘩ばっかりだよ」
「確かに同性だからってのは大きいかも!何でも話せるし、楽だよ」
「そっかー、いいね😊俺も年の近い兄弟いたら楽しかったのにな」
「あ、でも七瀬くんと仲いいよね?」
「ハル?あぁそうだね、ハルは兄弟みたいな感じかも・・・すごく手のかかる・・・兄弟・・・」
「あはは😊橘くんって面倒見いいし、きっとお世話するの好きなんだろうね!じゃないとまぁちゃんもあんなに懐かないと思うよ!」
「え、まなみちゃん、俺に懐いてる・・・?」
「めちゃくちゃ懐いてると思うよ!家族ぐるみでこんなに仲良くしてくれるなんて・・・本当にいつもありがとうね」
「い、いや、こちらこそいつも遊びに来てもらって💦」

 

 

 

 

ドタドタドタドタ 

バタンッ!!!!!!

 

 

 

「マコママ、ご飯出来たってー!」

 

勢いよく扉を開けて、見慣れない服を着たまぁちゃんが飛び込んで来た。

 

「まぁちゃん!!ずいぶんカワイイ格好してるね!!」
「マコママに借りたー!マコママの昔着てた服だって」
「え!?💦か、母さんの!?すごいフリフリだね・・・母さんこんなの着てたのか」
「可愛すぎて似合わないって言ったんだけどノリノリで着せられたわ」
「ごめんね、脱いでいいから・・・」
「え・・・脱いでいいなんて!マコのすけべ!!」
「す!?!?そ、そんな意味じゃないよ~😩💦」
「そんな意味ってどんな意味だね?(ニヤニヤ)」
「コラまぁちゃん!マコちゃんで遊ばないの!!」
「あ、そうだ、ご飯だご飯!」
「本当にいいのかなご飯までご馳走になって・・・申し訳ないから帰ろうかな・・・」
「大丈夫だよ!母さん二人が来てくれるの本当に楽しみで張り切ってご飯作ってたから!!」
「ご飯食べた後レンとランとゲームする」
「え?きみ全然勉強してないじゃん???テスト勉強するから来たんでしょ???」
「え?(ドキ)大丈夫マコのテスト範囲予想よく当たるから・・・家帰ってやるから・・・」
「絶対やらないしょ!また成績悪かったら歌仙に怒られるよ!」
「大丈夫だ!やるから!マコと勉強してるから大丈夫だ!!」
「ははは、とりあえずご飯食べに行こうか😊」

 

 

(まぁちゃんは本当に大丈夫なんだろうか)

 

色々不安だけど、マコちゃんのお母さんのご飯食べたら全ての悩みがふっとんだよ・・・。
うちの光忠や歌仙とまた違ってすごく懐かしい味でとてもあったかい気持ちになったよ・・・
心も体もほっこり・・・
うち両親忙しくて小さい頃からほぼ今の家族に育てられたしな・・・
なんだか懐かしい・・・お母さんの味だ・・・
こりゃまぁちゃんがマコちゃんちに入り浸る気持ちも少しわかる・・・
ちょっと泣きそうな感じ・・・

 

 

そして本当に食後にゲームを始めたまぁちゃんを怒りつつ
もう8時になっちゃって慌ててマコちゃんちを後にした。
これ持っていって💖とカワイイマコちゃんのママから手土産までもらっちゃって
申し訳ないやらありがたいやら、なんかもうすごい素敵なおうちで私もまたお邪魔しようと思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「送ってもらってごめんね」

そうマコちゃんに言うと こんなの当たり前だから気にすることないよ って優しく笑顔を向けてもらった。
なんかマコちゃんちは・・・家族全員優しいな・・・ショタもいるしな・・・。

 

「マコママが毎回絶対に 真琴~まなみちゃんのことおうちまで送ってあげてね~ちゃんと守ってあげるのよ~ウフフ~ って言う」
「アハハ、それ母さんの真似?似てないなぁ😄」
「いやすごい似てるしょ!?マコの真似も出来るよ。 ハルゥ~~~」
「ブハッ🤣全然似てないよ!!!😂😂😂」
「え?めっちゃ似てるよ?  ハルゥ~~~」
「似てないって、も~~」

 

 

(・・・まぁちゃんはマコちゃんのこと 好きなのかな)

 

 

いや、好きなんだろうけど。
好きじゃなきゃ遊ばないし家にもいかないし、まぁちゃんすごい人見知りなのにこんなに懐いてるからきっと大好きだと思うけど。

 

 

 

(それは、どの ”好き”?)

 

 

 

私には 恋愛の好きはよくわからなかったから。

 

 

 

(・・・まぁちゃんには、幸せになってもらいたいな)
(すごい応援してるよ私は)
(マコちゃんなら安心・・・)
(あれでも御手杵のことも好きとかよく言ってたしな・・・)
(コーくんのことも・・・)
(でも最近その二人に結婚してとか言わなくなった気がする)
(・・・ってことはやっぱりマコちゃんが???)

 

 

 

わからないけど
笑いながら楽しそうに歩く二人がなんだか可愛くて
上手くいくといいなぁ、とそんな風に思った。

 

 

 

 

「あ、もう曲がり角だね、じゃあ俺はここで・・・」
「え?マコちゃん玄関まで来ない?うち昨日釣りに行った家族がいてすごいお魚あって食べきれないから少し分けるよ、今日すごいお世話になったし・・・」
「あ、いや、俺はここで・・・」
「マコねー、うちの家族に遠慮していつもここまでしか送らないんだよー」
「え?そうなの?」
「あ、いや、お兄さんとか俺の姿見えたら嫌かなーって思って・・・。安心して!中に入るところまでちゃんと見届けてるから!!」
「そんなストーカーみたいなことしなくていいからさー」
「ストーカーじゃないよ!!😲💦」
「知ってるけどさ、いいじゃあ別に遠慮しなくてもー」
「いやいや💦だって、そんな・・・ねぇ」

 

 

 

マコちゃんはなんだかすごく困ってるみたいで、
あぁそういえばさっきも家族の話したら謝ってたな・・・って思い出した。

 

まぁうち家族多いし男ばっかだし似てないしなんか色々気にして気を遣うのはなんとなくわかるな・・・
私もマコちゃんと同じ長男長女同盟だからわかるよ・・・
すごいわかる・・・
わかるけど、うちのことはなかなか言えないよね・・・

 

 

 

 

 

 

「もうさー、あいつらなんて気にしなくていいんだってば本当のお兄ちゃんじゃないんだからさー」

 

 

 

!!?!?😨

まぁちゃん!!?!?!?😨

 

 

 

「あ・・・やっぱり本当のお兄さんじゃないんだね・・・(複雑なんだな・・・)」
「そうだよ、誰一人血繋がってないからさ」
「え?誰一人・・・?そんな・・・😨」
「まぁちゃん!ちょっと💦」
「さおちゃんと私はれっきとした双子だよ?似てるしょ?」
「うん、2人は本当の姉妹って思ってたけど・・・」
「もうこの際だからハッキリ言うわ!」
「ちょっと、まぁちゃん💦待ちなよ、いきなり言われてもマコちゃんも困るって💦」
「困りはしないけど!!そんな言いたくないこと無理やり言うことないから💦」
「言いたくないわけじゃないよ!!隠すのもめんどくさいからさ、聞いて!!」
「聞いてじゃないよまぁちゃん!!ちょっと待ちなよ!」
「え、え、え💦」

 

 

(どうしよう、まぁちゃん審神者って言う気だ・・・!!)
(それを知って 離れて行った人も  たくさんいたのに・・・!!)

 

 

 

マコちゃんがもし離れて行っちゃったら まぁちゃんどうするの・・・!?

 

 

(マコちゃんはそんな人じゃないってわかってるけど!!)
(でも・・・でも・・・!)
(マコちゃん、気ぃ遣う人だし!!!私たちの正体知ったら・・・)

 

 

 

 

「マコ、聞いて!!!実は私たち、審神者なんだ!!!!」

 

 

 

言ったーーーーーーー!!!!!!!
まぁちゃん言っちゃったーーーーー!!!!!!!
ずいぶんアッサリ言ったな!!?!?!?

 

 

 

「さにわ・・・?」
「あのね、かくかくしかじかでな・・・」

 

 

 

まぁちゃんはマコちゃんに 一部始終を話し始めた。
最初は戸惑ってたマコちゃんだけど
途中から話を理解するたびに 真顔で無言になっていく。

 

 

 

 

私は心配で隣でオロオロするしかなかったのだ。

 

 

 

 

 

「・・・ってワケで、今は73人のお役目を担う刀剣男子と一緒に暮らしてるよ。でも子供の頃から一緒にいるし育てられてるから家族同然ってわけ。わかった?」

 

「・・・」

 

 

 

 

 

(ああ・・・)
(どうしよう・・・)
(マコちゃん深刻な顔して話さない・・・)

 

 

 

 

 

もし彼が離れて行ったら

 

 

 

 

その時 ふと、 去っていく 白石くんの背中を思い出した。

 

 

 

 

(・・・やだ)
(だめだ)
(マコちゃんが離れて行ったら・・・)

 

 

 

 

まぁちゃんもあんな淋しい思いするなんて 絶対ダメだ・・・!!!

 

 

 

 

 

 

 

「ま、マコちゃん!あのね、でも審神者って言っても大したことないし、本当に普通の高校生で、まぁちゃんは特に自覚が全くないって言うか、」

 

 

 

離れないで

 

 

 

「本当に普通の女の子なの、し、仕事はほとんどまだうちの親とか、戦術も私が考えてたりしてるし、まぁちゃんは普通の女のコだから、あのね、」

 

 

 

まぁちゃんを置いて行かないで

 

 

 

 

(背中を向けられたとき)

 

(本当に 悲しかったの)

 

 

 

 

 

 

 

自業自得なのにね。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・すごいね」

「違うの!なにもすごいこと、なくって💦」

「すごいじゃないか!!」

 

 

(・・・え?)

 

 

マコちゃんは きっと 恐れをなして、離れていくのかと 思っていたのに

 

 

「すごいね、まなみちゃんも!!さおちゃんも!!!😳✨」

 

 

目をとても輝かせて

 

 

そしてすごい勢いでしゃべり始めたのだ。

 

 

 

 

「どこか普通じゃないとは感じていたけど、本当に世界を守っているなんて!!かっこよすぎだよ!!✨」
「だろ?」
「俺・・・俺も!!俺もがんばるよ!!俺、まなみちゃんがいつも教え方上手いって褒めてくれて、それで学校の先生になりたいなってボンヤリ考えてて・・・」
「いいね、マコは教師になるべきだわ」
「今まではぼんやりだったけど、やっぱり今日さおりちゃんに褒めてもらえた時も嬉しくて、今の話聞いて 俺の気持ちがハッキリかたまったよ!!」
「え・・・?マコちゃん・・・?」
「俺もがんばるよ!!!2人を見習って!!俺もがんばる!!水泳も勉強もがんばる!!そして絶対教師になる!!夢にむかって進むよ!!!」
「ふむ、がんばりたまえ!!」
「うん!!話してくれてありがとう!!!俺がんばるから・・・見てて!!!✨」

 

 

 

 

 

おう、がんばれよーじゃーなー とまぁちゃんは手を振った。

また明日ね! とマコちゃんは去って行った。

 

 

 

 

え?

えええ????

 

 

 

 

 

(いやこれでよかったんだよね???)
(なんか知らんけど丸く収まったしね???)
(あれ???なんの心配してたんだ、私???)

 

 

 

 

 

 

悲しかったの

 

 

 

 

 

 

 

自分で気づいたその気持ちに
今はまだ フタをしめて。

 

 

 

遅かったじゃないか! と怒る歌仙に出迎えられて 私とまぁちゃんは家の中へ入った。

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