040***まなみ

さおちゃんが倒れたのはアタシのせいだって思ってたけど、よくよく考えたらアタシ海で遊んだくらいで、あとずっと白石といたじゃん。

どう考えてもさおちゃんが倒れたの白石のせいじゃない???

白石がさおちゃん連れまわさないで体調に気遣ってたら絶対にさおちゃん倒れなかったと思わない???

食欲も全然ないのに何で管理してあげなかったの???

あの浮かれポンチめ💢💢💢さおちゃんと一緒にいるのに浮かれ過ぎて気付かなかったんかい💢💢💢

結局倒れたの白石のせいじゃんかよ💢💢💢💢💢💢💢💢

 

と思って、白石殴りに行ったら、白石のやつ目が赤かったんだから泣いたんだなと思った。

きっとめちゃくちゃ反省しているんだろう。

(でも反省するの当たり前すぎて同情とか絶対しない)

 

それでもムカつきすぎて殴ってきた。

さおちゃんを見ると、もう自分で起き上がれるみたいだったから安心したわ。

よかったよかった。

 

水分多いし、マンゴーなら食べれるかなって思って、マンゴーを取りに行くよ!

あとさおちゃん多分貧血もあるっぽいから、鉄分になる食べ物がいいかもって謙也に言われたから、あとで海側から魚ももらってくる予定!

魚も鉄分含まれてるからいいらしいぞ!

あとはプルーンとかも鉄分入ってるからいいんだけど、プルーンは寒いところでしか育たないんだって。残念。

 

 

「マンゴーどの辺かなぁ~さおちゃんかなりたくさん見つけたって言ってたけど」

「ああ、探索中に見つけた言うてたよな。確かあっちの山のほうやったと思うわ

「あっちか。じゃあ行ってみるか」

「俺がヘビから守ったるからな!」

「ヘビ平気だ」

「え」

「爬虫類全然平気」

「ほんまかいな!普通女子は嫌がるやん!」

「虫のがやだ」

「ほな、虫から守る!」

「うむ、期待している」

 

 

謙也はなんだかんだでアタシの後をついて来ていた。

あの時、さおちゃんのことが心配すぎて泣いていた私の側にいてくれた謙也。

1人だったら、さおちゃんの側を離れない代わりに、もしかしたらいまだにメソメソしていたかもしれないから、正直助かった。

 

(まぁ・・・)

(感謝はしてるよ)

(そばにいてくれたから)

 

そして、いまだにこうして隣にいてくれるから、本当に優しい奴なんだなって思う。

 

 

 

「あー・・・ほな、歩いてる間、質問してもええ?」

「え゙、なんで」

「え、いや、お互いのことをもっと知るためっちゅーか・・・」

「そういうのいいよwwwなんのイベントだよwww」

「え・・・あかん・・・?」

「なんだその悲しそうな顔wwwじゃあ仕方ないから歩いてる間だけならいいよwww」

「おお、おおきに!」

 

「ほ、ほな、得意科目は?」

「得 意 科 目 wwwなぜ今出てきたwww」

「え、いや、なんか聞かなあかんって思うて・・・」

「なんだよそれ・・・どういうこっちゃ・・・」

「なんやろ・・・わからんけど・・・え、ええやん!」

「意味わからん・・・まぁいいけど・・・得意科目は美術」

「あ、そうなんか!芸術関係得意なん!?」

「そうだね、美術は大体5だよ」

「めっちゃすごいな!!!おれ美術あんまり得意やないかも・・・」

「画伯か?」

「そこまでやない!!・・・と思う」

「うけるwww何得意なの?」

「数学やな。英語も得意やけど」

「あ、ほんと。アタシ数学も英語も苦手だ」

「そうなんか」

「うん、でも謙也の得意ってそんなんでもないしょ?」

「え」

「3くらいで得意なんでしょ?」

「は!?失礼やな!!5やで!!」

「うっそだぁ~見栄張らなくていいよ」

「嘘やないって!!これでも医大目指してるんやからな!!」

「それは嘘だ(真顔)」

「なんやねん!!ほんまやし!!」

「わかったわかったもういいから(真顔)」

「もー!ほな次な!!」

 

「次www」

「えーっと兄弟は?ねえちゃんと二人だけ?」

「いや、弟いる」

「あ、そうなん!?俺も弟おるで!?」

「そうなんだ」

「おん、今中一」

「中一か、うちは5こ離れてるからまだ小学生」

「小さいな!」

「おう、かわいいぞ」

「せやろなぁ~うち歳近いからかわええとは思わんなぁ」

「だろうな」

「中学も同じやし、学校でも普通に会うしな」

「仲は悪くなさそう」

「せやな、ゆうしとのほうが喧嘩するわ」

「メガネwwwそれは仕方ないwww」

 

「そういえば、文化祭ってまだなん?」

「2学期じゃない?」

「うちもやで」

「氷帝の文化祭はすごいぞ、跡部が金かけるから」

「せやんな!!そんな感じするわ!!!」

「だろ」

「え、何?なんかお店とかやるん?」

「あーまぁいろいろあるけど、去年はマレフィセント」

「なにそれ」

「ミュージカルで眠れる森の美女やったんだけど、それの魔女」

「え!?」

「それがさー、あの慈郎が王子役やって最優秀助演男優賞とったんだよ」

「ええ!?」

「あいつ助っ人で出たんだけど、信じられない才能発揮して最優秀助演男優賞とっていったからねwww」

「えぇ・・・」

「一応助っ人ってことで助演だったけどね」

「はぁ・・・そうなんか・・・」

「アタシは最優秀助演女優賞だった」

「!?」

「主役だったら間違いなく主演女優賞だったからな」

「・・・すごいなぁ・・・」

「うむ、すごいんだぞ。そっちは白石が手紙に入れてた写真みたなぁ・・・女装してたやつ」

「見たんか・・・女装喫茶やってん・・・」

「ノリノリだったな」

「ノリノリは白石やで・・・あいつ写真撮るのも金とってたしな・・・」

「え・・・ひくわ・・・」

「せやろ・・・」

「これだから関西人は・・・」

 

「いやいや、関西人に限らんで金は大事やで?金ないと欲しいものある時買えへんしな」

「そりゃ欲しいものはなぁ、けっこう買い物いっても高かったりするし」

「あの商店街楽しいし、けっこう買い物いくん?」

「あーでも商店街は何買ったかすぐバレるし、そこまでおしゃれなお店ないから、ショッピングモールとかいく」

「まぁせやろな」

「けっこう見てるだけでも楽しいから、ウロウロしてる」

「お、俺もウィンドウショッピング好きや~。ウィンドウショッピングで何見るん?」

「まぁ服とかアクセサリーとか・・・ゲームとか?」

「おお・・・まぁ服見てるのも楽しいよな・・・俺も靴とか服とか見るなぁ」

「でも見るの早そうw」

「おう、早いな」

「ゆっくり見れよwいつも早いなw」

「え、今も早い?おれ割とゆっくりなつもりやけど・・・」

「んー、まぁ少し。というかここ来てからの日々の疲れは溜まってるよね」

「そうやんな・・・どっか開けた場所あったら休憩するか」

「うん」

 

 

 

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラ

 

↑すでにMAXだったのでこれ以上上がらない

 

 

 

「あれ・・・なんかマンゴーあるとこもうついてもいいころだよね?」

「せやなぁ・・・全然つかないなぁ」

「ってか、なんか、見えてきたけど・・・あれ何?」

「ほんまや・・・なんやろ、あの建物・・・」

 

 

アタシと謙也が歩き続けていると、何か白い建物を見つけた。

マンゴーの木はどこだ???

さおちゃんにマンゴー持って行かないといけないのにどこだ???

 

 

「うわ・・・何これ・・・」

「こんな建物あったって言うてなかったよなぁ・・・」

 

 

思わずその建物の前で立ち尽くす。

その大きな建物はものすごくボロボロで、ガラスも割れれて、ドアだって・・・

 

 

「な、なんか、お化け屋敷みたいやな・・・」

 

 

私の気持ちを謙也が代弁する・・・

そう、この建物は・・・

まるで・・・

 

お化け屋敷・・・

 

 

「・・・行ってみる?」

「え、やだ、アタシお化けとかだめなタイプだから、無理」

「けど、ここ誰も見つけてへんと思うねん。もしかして電話とかあって助け呼べるかもしれへんし・・・」

「いや~~~ここは何もないわ、絶対ないわ、これはないないかえろ」

「ほな、ここで待っててや」

「え」

「俺ちょお見てくるわ」

「え」

「ちょっとだけやし、待っててや」

「え」

 

 

そういうと、謙也は中に入ろうとする

 

えええ~~~~まてまてまてまて!!!!!!

 

お前普段ヘタレなくせにこんなところで変な探求心発揮するなや!!!!

 

 

改めて目の前の建物を見ると、本当に不気味だし、恐ろしいし・・・

 

でもね、

 

ここね、

 

周りも不気味なんだよ!!!!!!!!!

 

周りも森だから、変な生物の鳴き声とかして、恐ろしすぎるんだよ!!!!!

 

目の前のボロボロの建物の効果もあってか、本当に怖いんだよ!!!!!!!!!!!

 

こんなところに放置されたら死ぬ!!!!!!!!!

 

 

 

「無理だから!!!!待ってるとか無理だから!!!!!!」

「え、ほなら一緒にいく?」

「一緒に行ったほうがいいわ!!!!!なんかあったら謙也守ってよ!!!!!」

「!?  ・・・おん!絶対守るわ!!」

 

 

そういった謙也の表情は真剣で。

 

 

”守る”

 

 

言葉に少しほっとする。

 

 

(わかってるよ、)

(ここに来るまでも、ずっと守ってくれてたから・・・)

 

 

そして二人で恐る恐る中に入っていく

 

ボロボロのその中には、たくさんの小さな部屋が・・・

 

 

「ガラス危ないから気ぃつけてな」

 

 

足元を見ると、確かにガラスが散らばっている

中はなんだか消毒のにおいがして・・・

 

これって・・・絶対・・・

 

 

「ねぇ・・・ここさ・・・」

「おん・・・これ、病院やな・・・」

 

 

中には点滴のケースとか、いすとかいろいろなものが転がっている・・・

怖い・・・

 

 

「やだやだやだやだ、病院とかマジで最悪、もう出ようよ」

「あー今日はあんまり奥までいかんほうがええな。もう病院ってわかっただけでも収穫やし、また改めて来たほうがええな」

 

 

そう言いながら、謙也はカウンターの上にあった紙に目を通す。

 

 

 

 

「!!??」

「え、何?なんて書いてるの?見せて」

「いや、これは、」

「なーんだ英語で書いてるから読めないわ」

「・・・英語やなくてドイツ語やけどな」

「ドイツ語~?ますます読めないわ!!謙也だって読めないしょ」

「ん、せやな、ほ、ほな、いこか、はよいこ」

「?  うん」

 

 

 

その紙を見てから様子が変わった謙也をみて、きっと何か書いてあったんだろうとは思ったけど、ドイツ語なんてさっぱりだし。

とりあえず、戻ろうということになって、アタシたちは廃病院をあとにした。

 

 

 

「マンゴー!!マンゴー!!」

「・・・」

「さっきからどーした?なんかさっきからおかしいぞ」

「!? いや、なんでもないで!!」

「そう?」

「と、とりあえず遅くなったらみんな心配するし、はよ戻ろう」

 

 

 

こうして無事に拠点に戻ったあたしたち。

さおちゃんのところに行こうとしたら・・・

 

 

 

「なぁなぁ、さおり大丈夫なん?俺マンゴーたくさんとってきたんやけど!」

「え!?」

「金太郎でかした!」

「金ちゃんもマンゴーの場所知ってたのか。金ちゃんに聞けばよかったな」

「ちゃんと川で冷やしてから持ってきたで!」

「えらいぞ!金ちゃん!!それもってさおちゃんのところに行こう!!」

「おん!!!!」

 

 

こうして、金ちゃんのおかげでさおちゃんにマンゴーを届けられて、さおちゃんも嬉しそうだったわ!

アタシの分もあったから一緒に食べて美味しかった

しかし白石いつまでいるんだ、そろそろアタシもシャワー浴びたい🤔

 

あれから謙也が神妙な顔してたけど、まぁ何かやるならアタシにはすぐわかるからな。ちょっと注意してみてやるか。

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