クロスオーバー59【まなみ/さおり】

12月24日土曜日。

 

ついに!!!
クリスマスイブが・・・!!!
きたーーーーーー!!!!!!!

 

琥一「ホットケーキ次の焼けたぞ」
岳人「ちょ・・・!まなみ!おめー生クリーム乗せ過ぎだって!やめろよ💢」
まー「生クリームいっぱいじゃないとケーキにならないでしょうが!!」
ジロ「俺はいいよお~甘いの好きだC~」
亮「肉も焼けたぜ」

 

クリスマスイブは毎年恒例、幼馴染たちとウエストビーチで集まっている(夕方帰ったら家族でパーリーナイトだよ!)
これも誰かが恋人できたらなくなるんかな・・・って思って少し淋しいけど、ま!こいつらモテなそうだし!しばらくは大丈夫だな!!

 

ん?
いや待てよ?
そういやさおちゃんは彼氏いたっけなwww
本当に付き合ってるのかわからんやつwwww

 

明日、会うんだって。
クリスマスデートか!?って思いきや、
別れて来ようと思う・・・ってめっちゃ落ち込んでたからビックリした。
まぁ見ててお互いつらそうだったから
これで少し楽になるならいいと思うよ。

 

よくわからず付き合っちゃうさおちゃんも悪いけど・・・
おらのさおちゃんと図々しく付き合った白石はもっと悪いしな💢

 

 

(・・・それでも)
(付き合えるのって、うらやましいんだけどなぁ)
(そもそも話が出来ないんだけど・・・)
(傘も・・・まだ返せてない・・・)

 

 

 

あの日
忍足謙也が好きだと ようやく自覚したアタシは
今までのクソみたいな態度の反省や、傘を明日返したらなんて話そうとか、彼は風邪を引かなかったかとか
いろんなことを考えすぎて朝まで一睡もできず
そして雨に濡れたこともあり、風邪を引き、具合悪いからすぐ帰る日々を送り
テストはなんとかクリアしたものの、テストが全部終了した後学校もしばらく休んでたしなかなか忍足謙也に傘を返せずにいた。
そうこうしてる間にもう終業式になり、結局彼の傘は手元に残ったまま 今日にいたるのだ。

 

 

でも 頭の中、忍足謙也のことばっかりでさ。

 

 

よくよく考えたら彼女いるのかも聞いたことないし。
今日だって何してるんだろう、クリスマス誰と過ごしてるんだろうって すっごい気になってたりした。

 

 

(・・・会いたい)
(いや、会っても話せないんだけど)
(・・・見かけたい)
(見かけるだけでいいから・・・)
(目で追いたい・・・)

 

 

そして いつか、彼が私に笑顔を向けてくれたら
それは最高に素敵なことなんだけど。

 

 

(その前に話が出来ん)
(彼女いるのかなぁ?)
(わー、気になるーーーー!!!)
(むちゃくしゃするうう!!!!)

 

 

まー「・・・ねぇ、テニス部・・・のさ」
岳人「あ?」
まー「・・・テニス部ってさ、彼女みんないんの?」
ジロ「知らねーし!!!!」
亮「んなもん作ってる時間ねーだろ?テニスで忙しいんだから!」
まー「だよね?忙しくて彼女作る暇ないよね?」
岳人「まぁでも今日こうして部活休みなんだけどな」
ジロ「中にはデートしてるやつもいるんだろうね~」
まー「え・・・😨(ガーン)(そうだ白石もアッサリ彼女作っていた・・・)(相手にされてないけど・・・)(忍足謙也に彼女いる可能性も・・・)」
亮「さおり遅くね?」
岳人「クリスマスまで部活あるとか大変だよなバレー部も」
ルカ「春高近いんだっけ?1月とか何か言ってたもんね」
ジロ「腹減ったぁぁ」
コーイチ「特製牛カレー出来たぞ」
岳人「スゲーいい匂い」
ジロ「ダメだガマンできないC・・・まなみーさおりに電話してー」
まー(どうしよう今日デートしてたら・・・)(え・・・めっちゃやだ・・・)(めっちゃやだそれ・・・)(死にたい・・・)
ジロ「おーいまなみー???」
亮「俺チャリで迎えに行ってくるわ、もう部活終わってる時間だろ?」
岳人「頼むわ~めっちゃ腹減ったぁ・・・」
ジロ「まなみフリーズした」
ルカ「叩けば直るんじゃない?」

 

 

そんなこんなでなんかジロに叩かれて ビックリして思わずグーパンで殴り返してしまったけど
気付いたら、 すぐそこに居たわーって亮とさおちゃんが戻ってきてた。亮迎え行ったんか、やっぱ優しいなお前は。私にも優しくしろよ。

 

 

さお「遅くなってごめんね」

 

 

バレー部のみんなすごい頑張ってて抜けてくるの気が引けて・・・・ってさおちゃんは言った。
バレー部こそ忙しすぎて彼女作る暇ないだろうなぁ。
運動部はな・・・モテるけど・・・彼女作る暇ないと・・・いいなぁ・・・
でもうちのバスケ部なんかやたらチャラいのいるわ無理だわ・・・!

 

 

 

さお「まぁちゃん?」
ジロ「あーまなみ今なんかフリーズしてるから駄目だよ、さっき殴られたC~」
さお「どうしたんだろうね」
ルカ「ね」
岳人「まなみどーでもいいわ!早く食おうぜ!!」

 

 

 

 

いただきまーーーす!!!!

 

 

 

( ゚д゚)ハッ!

 

 

 

その声で気が付いた。

 

 

あれ!みんなもう食べ始めてる!!!
おらも食べなきゃ・・・!!

 

 

 

まー「ジロも岳人も、肉摂りすぎだよー」
ジロ「あ、動いた」
岳人「おめーが食べないからだろ!!」
ルカ「コウが一番肉食ってるけどね」
琥一「あ?作ったの俺だ、文句あっか」

 

 

ギャーギャー と 騒がしい。

 

 

(・・・それでも)
(息抜きには いいのかもしれない)

 

 

騒がしいし うるさいし ムカつくし バカだし
クリスマスっぽいことなんて 何にもしないけど
気持ちだけは明らかに軽くなる。

 

今はこの気楽なメンバーで。とりあえず楽しいクリスマス会、やってやるか と目の前の料理に集中した。

 

 


 

 

ウエストビーチから帰ると 今度は家でのクリスマスパーティーが待っている。
私のカワイイ謙信くんも粟田口兄弟もとてもはりきっているようなので 私も張り切らなきゃ、と思う。

 

 

(でも・・・)

 

 

いよいよ、明日なんだな、って思うと 胸が痛んだ。
ぶっちゃけ緊張しすぎて今から吐きそうである。

 

 

 

それでもこうして今日1日予定が詰まっているのはありがたいことだと思う。
こうなんというか・・・
自分がつらい時には余計に周りの人に感謝したくなるな・・・。
バレー部もだけど・・・
やっぱり気を使わなくてもいい幼馴染のメンバーと家族にはとっても感謝している。

 

 

と、言うわけで。

 

 

 

「謙信くぅぅぅん💖💖💖お隣座っていいかなぁ💖💖💖」

 

 

せっかくのクリスマスパーティー、楽しみたいと思います!!!!

 

 

 

(むしろ気を抜くと明日が憂鬱すぎて死にそうだからがんばってこっちに集中することにする)

 

 

謙信「あぁ、いっしょにすわろう」
さお「うん💖(デレデレ)」
秋田「あの、僕もお隣いいですか?」
さお「え!!(ドキ!!)もちろんだよ!!!!嬉しすぎるよ!!!」
秋田「ありがとうございます😊」
包丁「じゃあ俺は向かい!!人妻じゃないけどロックオンしちゃうぞー😋」
さお「ええええ!!なにロックオンって!!カワイイ!!!!😍」
前田「じゃあ僕たちも・・・」
平野「お近く、失礼しますね」

 

 

(なんじゃこれ・・・)
(天国かな・・・・)
(今ここで幸せな分明日地獄に突き落とされるってわけですね・・・)
(・・・構いません)
(受けて立ちましょう・・・!!!!!)

 

 

 

明日何が起きても私は後悔しないよう今この天国を満喫する!!!!!

 

 

 

まー「さおちゃんデレデレして楽しそうだわ」
陸奥守「おー!それはまっこといいことぜよ!」
まー「ね。安心したわ」
山姥切「何がだ?」
まー「・・・いや、まぁさおちゃんにも色々あるからね」

 

 

クリスマスパーティーは大盛り上がりで。
ビンゴやクイズ大会、それから社会人の皆様から色々クリスマスプレゼントをいただいたよ。
本当にいつも申し訳ないです・・・。

 

 

 

散々盛り上がって
小さい子たちはとってもいい子たちなので 明日サンタさん来るからって 早く寝て。
(秋田君は会ってみたいしお礼言いたいから起きてるって言ってたけど)
(みんなで必死に止めた)

 

なんかパーティー楽しかったから
余計に淋しくなって
夜色々考えちゃって寝れなくなってしまった。

 

 

 

 

明日・・・か。

 

その時 小さく携帯が光った。

 

 

 

(あれ)

 

 

 

そこには 「夜分遅くにすまんな、楽しみで眠れんくて!明日よろしく頼みます!」って白石くんからのメールが来ていて

 

 

 

胸がギュって痛くなって

 

 

眠れない夜に 拍車をかけた。

 

 

 

 

 

 

 

ついに決戦の日がやってきました。

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