クロスオーバー俺得学園5

「ねぇー、主ー、俺可愛い?」
「あたしのが可愛いから」
「えー!いや、俺でしょ!てかなんでいつも可愛いって言ってくれないの?」
「つーか年上のくせに甘えないでよ」
「年上って言っても1個しか違わないじゃーん!俺甘えんぼ系男子だしぃ」
「なんだ甘えんぼ系男子って!男なら包容力だろ!甘えるより甘えさせろ!愛されるより愛したいマジで!」
「え、何何?主ってば甘えたかったの?なんだもー先に言ってよー!」

そう言うと清光は両手を広げて

「ほら、主。おいで」

と言った。
そしてまぁちゃんは絶対うぜーとか言うのかと思ったら「清光ー!」と言ってその腕の中に飛び込んでいき

清光が嬉しそうに「あ、主♡」と言ったのも束の間

そのままプロレス技をかけて清光を泣かせていた。

さすがです。

「あー疲れたマジ疲れた清光ウザイから相手すんの疲れる」
「おつかれ」
「つーか相変わらずやばいね君」
「なにが?」
「お膝の上の五虎退」
「あ、うん、定位置」

もちろん、今の流れ全てごとらちゃんナデナデしながら見てましたが何か?

「主ー、次は僕の番ですよー」

蛍丸がくっついてきた。うん、鼻血。

「いやきみニヤけてるけど蛍丸最強だからね」
「そうだね、蛍丸のショーパン生足はほんと最強だと思う」
「いや違うそうゆう意味じゃないあかんこれオワタ\(^o^)/」
「小夜ちゃんもお庭掃除当番終わって帰ってきたらナデナデしよ…」
「うん、きみが幸せなら私はもう何も言わないよ」

そうしてまぁちゃんは立ち上がった。

「まぁちゃんどこ行くのさ?」
「うん、ちょっと」

どーせうんこだろ!ってさっきの仕返しとばかりに清光が叫べば、彼に向かって思い切り雑誌が飛んできた。清光も一言多いよね…。

「どーせまたいちにぃのとこでしょー」
と、先ほどから冷静にテレビを見ている乱ちゃんが言って
「いや、御手杵のだんなのとこかもしれねぇぜ?」
と、薬研くんが言った。
「…私は長谷部のとこだと思うなぁ」
と呟けば、みんないっせいに  それはない  と言った。
(そうかなぁ?)
(でもまぁちゃんウゼーとか言いながら長谷部のこと好きだと思うけどな、長谷部優しいから)

そんなこと思いながら、虎が逃げて追いかけていったごとらちゃんの代わりにお膝に来た蛍丸をナデナデする。

「主も普段は乱のが女の子らしいけど、実はそーゆーとこ女子だよねー♡かわいー♡」

乱ちゃんがそう言って、 薬研くんが

「まぁ色恋沙汰は少女を女にするからな」

と、言った。
なんだこの子達…
小学生のくせに高校生の私より進んでいる…。

「ムー!主はオレと恋してりゃいーのに!」
「お前とだけは絶対ないだろ」
「わからないじゃん!何なのお前いきなり話に入ってこないでよ!てかいたの!?」

喧嘩を始めた清光と安定はまぁほっといて

(恋…か)

正直恋とか言われてもピンとこないんだ。
私はイケメン大好きだし、光忠とか長谷部とか優しいしかっこいーなーとか思うけど
それが恋かと聞かれたらなんか違う気がする。

(…難しくてわからないや)
(まぁちゃんは誰が好きなのかな)
(長谷部?いちにぃ?御手杵?岩融も穴場か…あーでもコーイチくんの可能性も否めない…)

難しい問題だこれは…ムムム

(なんか)
(胸が)
(モヤモヤする…)

と、その時

「ドロボー!!」

と、大声が聞こえた

(!?)
(何事!?)

振り向くとドタバタという足音が聞こえ
フスマが思い切り開き

「ちょっと!!まなみちゃん来なかった!?天ぷらめっちゃつまみ食いされたんだけど!!!」

と、エプロンつけてさいばし持った光忠が現れた

(!!!)

その時同じ部屋にいた全員の頭にビックリマークが浮かんだだろう。

(まぁちゃん…)
(つまみ食い…言ってたのね)

「主… 」
「バカだね…」
「かわいーとか言った自分が恥ずかしいよ…」
「忘れてた…大将は色気より食い気…」

ドタバタと光忠の足音が響く中

なんだかその部屋にいた全員が
ホッとしてほのぼのとした空気に包まれたのであった。

(まぁちゃんは岩融と今剣の部屋に隠れていて光忠に見つかってこってり叱られていたよ!)

0