「おいジロー起きろ!オメェテニス部見に行くんじゃなかったのかよ!」
「んー…」
「つーかテメーは何してんだ、おりろ!」
「コーイチ、おぶって帰って?」
「アホか!なんでお前おぶって帰らんきゃいけねーんだ!」
(あ、いたいた)
教室の前でギャーギャー騒いでる
コーイチくんとまぁちゃんとジロちゃんを見つけた
「まぁちゃんぶら下がってるね」
「お、さおちん。コーイチにおぶって帰ってもらおうと思って」
「おぶらねぇっつーの!」
「コーイチ初日どーだったよ?」
「どーもこーもねーよ!初日からこれじゃあ先が思いやられるっつーかマジ最悪」
「だよなぁ」
「ジローテニス見に行くんだろ?お前連れてけよ」
「あーあとから樺地に迎えに来させるわ…あ、樺地いねーんだ、仕方ねぇコーイチ頼むわ」
「やだっつってんだろ殴んぞ」
つーかテメー離れろっての!
そうコーイチくんはぶら下がってるまぁちゃんをブンブンと振りほどこうとした。
まぁちゃんは渋々下りて、私に7組どーよ!と言った。
「いやー、7組やばいわ、イケメン多い」
「マジかぁ!!いーなぁ!うちなんかヤンキーっぽいの多いわwなぜwww」
「特に隣の席の人めっちゃかっこいいさ…」
「へーよかったなそれ!舐め回すように見ないとね」
「うん…チラチラ見つめるよ…」
「きみのクラス女子いた?」
「うん、仲良くなったよ、ヒメコちゃん。関西人でノリいいからきみも気合うわ」
「よしそれは仲良くなるわ。うちもすごいよ、なまら可愛い留学生だわ」
「うそーいいなー」
「背のすごい大きい子で僕っ子でなまら爆乳」
「うそー、ヤバ
イね、そんなステータス多いの?やるね」
「やばかったよ爆乳過ぎて、男子たちの鼻の下伸びまくりさ、コーイチもヨダレ垂らして見てたわ」
「垂らしてねぇ!」
「いや、見てたね。ディアンヌの自己紹介の時プルンプルンのおっぱい揺れる度に釘付けだったね!!」
「いやお前それ自分が貧乳だからって…」
「ヒメコも巨乳だったよ…」
「マジか…なにこの乳格差…」
「いや巨乳が普通なんじゃないよね…私たちが普通なんだよね…」
「解せぬ」
「おーい、お前らまだ帰らねーの?」
「つーかうるさすぎー笑」
4組のガックンと6組のルカがやってきた。
「おい、ガクトー。ジローのやつ寝てっから俺かお前ジャンケン」
「げ!やだよー!亮つれてけよー!」
「俺だってやだっつーの!こんな時樺地がいたらなぁ」
「ふたりは光忠さんたち待ってるんじゃないの?」
「そーだね、待ってると思うよ。早く行かなきゃ」
「えー!あたしコーイチとデートして帰りたい」
「ぜってーやだ」
「照れちゃって?」
「照れてねーわ!つーか俺今日バイト面接あるからよ」
「あ、俺もー」
「そうなんだ!3人はテニス部みにいくんだもをじゃあ私たちは光忠待ってるしいこー」
「えー!コーイチと制服デートしたかったぁ」
「しねぇよ」
「まぁちゃん、いちにぃも待ってるよきっと」
「!! 帰らねば!!」
まぁちゃんがいちにぃと聞いて張り切って車に向かった。
ほんといちにぃ好きだな。
そうして私たちは他の5人と別れて光忠の車に向かった。
「しかしこの学校男ばっかだな」
「まぁ男子のスポーツの強豪校だし、経営学とかあって未来の社長とか集まる学校だからね、女子少ないのは仕方ないよ」
「まぁいーけど、女より男のが気楽だし」
「うん」
「少女漫画より少年漫画のが好きだし」
「うん」
「巨乳は解せないが」
「うん」
「好きな男でもできたか」
「うん………ん?」
え、まぁちゃん何言うのさ急に
って言うと、いやボンヤリしてるからって言われた。
そんなぼんやりしてたかな?
「いや、あのね、実はすごい気になることがあって」
「どーしたんだい」
「実はね」
「うん」
「隣の席のイケメンね、探偵らしいんだわ」
「なぬ!金田一少年か!」
「あ、きみそっち?私はコナンくんの方かなって」
「工藤新一かぁ」
「どんな事件解決するのかなとか気になってさ」
「あー」
「コナンくんってやたら死体見るじゃん?隣の席のイケメンと一緒にいたら私も事件に巻き込まれるのかな、とか(ゴクリ)」
「ヤバイねそれ、楽しそう」
「でしょ!?ヤバイよね!!胸熱だよ!!」
「興奮しすぎwww」
「私も事件解決手伝うのかな…」
「蘭ポジションwww」
「ワクワク」
「いーね、きみ。おらなんてな、自己紹介でジロ寝てるから上靴投げたら見事に先生にぶつかって初日から反乱者の汚名を着せられたよ」
「ちょっとそれきみやばいしょ!!」
「マジ先生怖いチビだしなんかおら勇者扱いだよ」
「うける!」
「あーあ、帰ったらまた清光に俺可愛いとか聞かれるのか、憂鬱だな」
「きみ絶対にあたしのが可愛いしか言わないじゃん」
「だって清光よりあたしのが可愛いもん」
「うけるね」
「あっ!いちにぃいた!おーい!いちにぃ!!」
まぁちゃんが走っていって、私は後を追った。