「まぁちゃん・・・まぁちゃん・・・起きて!」
「ん・・・」
「遅刻するよ!!もう7時半だよ」
「え!?」
急いで飛び起きると、さおちゃんが困った顔で目の前にいた。
あーこりゃ起きれなかったパターンだな・・・
「あーやってしまったね」
「さっき起こしたけど、きみ二度寝しちゃうんだもん・・・」
「夜中起きてたのさ」
「授業中寝るしょ絶対」
「寝るね」
「早く支度しなよ~」
そう言ってさおちゃんが部屋から出ていく。
アタシは歯磨きと洗顔を済ませてごはんを急いで食べて、制服に着替える。
「「いってきます!!!」」
ギリギリになりながら家を出た。
アタシとさおちゃんは、現在高校2年生。
毎日元気な高校生活を送っている。
そして・・・
「まなみ、さおり、おはよ!」
「おはようさん!」
「ししお、むっちゃん!おはよう!」
「おはよ~」
今日も馴染みのある顔。
「まなみ、」
「あ、まんば、おはよう。どした?」
「昼休み、屋上で(ボソッ)」
「OK」
「なんか、まぁちゃんとまんばちゃんたちって仲良しだよねぇ。何かあるの?」
「いや、何もないよ。きみが気にすることは全くないよ」
「そう?」
そういってさおちゃんに誤魔化すのは何回目だろう。
アタシはいつもどーり、つまらない授業をこなし、
昼休み、まんばの指定した屋上に来た。
そこには、アタシの他にも数人の姿があった。
「おせー」
同田貫正国。
「何してたんだよー」
獅子王。
「先ほど職員室へ行くのを見かけましたが・・・」「見た」
鳴狐。
「そういえば呼び出しくらっていたな・・・」
山姥切国広。
「がっはっはっは!相変わらずじゃの!」
陸奥守吉行。
「はぁ・・・いつものことだな」
大俱利伽羅。
「もう、今度は何したの!?」
加州清光。
「また悪さしたんでしょ」
大和守安定。
「まぁまぁ、主さんだって好きで呼ばれているわけじゃないですから・・・ね?主さん」
堀川国広。
「ふふふ、何度も繰り返すとクセになるのかもしれないよ。・・・呼び出しのことだよ?」
にっかり青江。
「うるさいわ!!ほっとけ!!女はいろいろあるんだよ!!」
そしてアタシ。
実は、アタシたち。
転生して、前世の記憶があります。
・・・なんて、大っぴらに言えるわけないよね!!
アタシたちはいわゆる、「前世の記憶持ちの転生組」である。
こうしてたまに集まって、昔話に花を咲かせる仲だった。
アタシは前世で審神者というものをしていた。
審神者とは、付喪神をその依り代に卸し、人間の身を与えるもの。
アタシは刀の付喪神を呼び出して、時間遡行軍という敵と戦争をしていた。
アタシはその戦争に、双子のさおちゃんと一緒に審神者として参加。
神々を率いて、かなりの敵さんを殲滅することに貢献した。
そして、アタシたちは無事に大往生。
ちょうどアタシたちが死ぬ時に戦争もひと段落し、アタシたちの役目も終わったと一安心した時、二人とも同時に事切れた。
その後、こうして、前世からの縁でさおちゃんと双子として産まれたのは良いが、
実はアタシの刀剣たちもかなりの活躍をしたということで、本霊に褒められて、ご褒美として全員アタシたちが生まれ変わった時代へ転生した。
自然とアタシたちの周りには彼らが集まるようになり、こうして、見知った顔が集まっていたのだった。
だけど、この転生には、一つ問題点がある。
安定「今日も長曾根さんに怒られた」
ま「アタシだって、怒られたの長谷部だわ・・・笑うからやめてほしい」
まんば「向こうは記憶がないからな。昔から真面目な奴だから仕方がないだろう」
ま「それな」
産まれた年齢は違うものの、みんな同じ時代、そして近くの地域へ転生した私たち。
幼稚園の時に、むっちゃんやまんばたちと一緒になって、その時に感じていた違和感が確信へと変わった。
さおちゃんは前世の記憶がなかった。
むっちゃんやまんばたちと出会ってから、「主!」と言われて、子供ながら過去の話に花を咲かせたのだ。
もちろん先生の前ではできないから、幼稚園の園庭の木の下でこっそりと集まっていたのは良い思い出だ。
しかし、さおちゃんとは生まれた時から一緒なのに、過去の話をしたことがなかった。
さおちゃんは、「前世の記憶なしの転生組」として、転生したのだった。
ちなみにその後、アタシたちの刀剣だった子たちに出会ってきたが、記憶がある子はすぐさま「主!」と呼んでくれるが、記憶がなければ何も言ってこないので、その辺で記憶があるのか、ないのかを判断していた。
別に記憶はなくとも、みんな自然と仲良くなったりしているので、別に今の人生でも一緒にいられるし、これはこれで問題がない。
まぁ過去は過去だし、今の人生をみんな楽しんでくれれば何よりなのだ。
さおちゃんも、記憶がないんだなと思ったけど、前みたいにいつもそばにいてくれて、仲良し。
たまに「きみとは前世から一緒にいる気がするよ」って言うくらいのさおちゃんを、記憶持ち組は温かく見守っている。
さおちゃんと前世の話ができないのは少しだけ寂しいような気もするけど、さおちゃんはさおちゃんだからいいんだ。
それより問題は・・・
「今日も御手杵はアタシを思い出さない・・・」
実はこの「前世の記憶」は、いきなりふとしたきっかけで思い出すことがある。
アタシは生まれた時から記憶があるけど。
記憶のない人たちは途中から思い出すこともあるし、それはそれでアタシを見て顔を真っ青にするから傑作なのだ。
学校でも一匹狼として噂の大倶利伽羅に散々からんだ日々。
かなり嫌がっていた大倶利伽羅がいきなり記憶を思い出し、「・・・慣れあうつもりは・・・あったな・・・」と苦い顔をして言った時はなかなか面白かった。
おめー慣れあうつもりあったのかよ~確かに前世で慣れあいまくってたよなwと思ったし言った。
途中で思い出す面々も、途中からこの「前世の記憶持ちの転生組」の集会に参加したりする。
ちなみに「刀剣LOVE会」という謎の会ということにしている。みんな日本史、特に日本刀が好きだよ!ということになっているので、ふざけて「じゃあ日本刀について語ってよw」とか冗談で言われると、真顔でみんな熱弁しだす。
なぜなら前世が(略
っつーことで、たいていの人はそれを信じてくれるので、この謎のメンバーで集まっていても、気にする人は今ではいなくなった。
今現在出会っている中で記憶持ち・記憶なしはこんな感じ。
【記憶あり】
同田貫正国
獅子王
鳴狐
山姥切国広
陸奥守吉行
大倶利伽羅
加州清光
大和守安定
堀川国広
にっかり青江
三日月
小狐丸
石切丸
岩融
今剣
大典太光世
ソハヤノツルキ
数珠丸恒次
粟田口の短刀と脇差一同
左文字兄弟
鶯丸
蛍丸
愛染国俊
千子村正
蜻蛉切
物吉貞宗
太鼓鐘貞宗
亀甲貞宗
歌仙兼定
山姥切国広
堀川国広
蜂須賀虎徹
浦島虎徹
膝丸
不動行光
小烏丸
太郎太刀
日本号
巴形薙刀
静形薙刀
篭手切江
日向正宗
千代金丸
【記憶なし】
御手杵
大包平
一期一振
明石国行
和泉守兼定
山伏国広
長曽祢虎徹
髭切
へし切長谷部
鶴丸国永
次郎太刀
南泉一文字
記憶ありのが多いじゃん!と言われるかもしれないけど、途中で思い出したという刀もいるからだ。
なんか結局最終的にはみんな思い出すのかもなぁ~とは思っているけど、今のところ、どのタイミングで思い出すのかがわかんない。
でも大体、兄弟刀とか縁がある刀のどっちかは記憶があるという人が多いから、そのうち思い出すんじゃないかな多分。
年齢がバラバラなのに、記憶なくても仲良くしてるし問題はないけどね…。
加州「もういいじゃん、思い出さなくても、今世は今世だって」
獅子王「そうそう」
加州「だから俺と付き合って」
安定「は?何言ってんのブス、お前なんて選ばれるはずないじゃん」
加州「は?部活バカのお前に言われたくないね」
まんば「正国が最近思い出したからな、御手杵もきっとそのうち思い出すだろう」
狐「わんちゃんありますね!」鳴狐「そうだね」
ま「そのうちじゃ嫌だ~~~~~!!この、高校生という青春を!!一緒に!過ごし!たいの!!」
青江「うんうん、したい年ごろだもんね。・・・青春のことだよ?」
堀川「僕も兼さんに思い出してほしいような、ほしくないような…。今の兼さんは兼さんで好きだし」
清光「長曽祢さんが忘れてるのがなぁ。あ、長曽祢先生」
安定「剣道部の顧問とか、試衛館の時の近藤さんを思い出すよね」
獅子王「それより俺は長谷部が主を超怒ってるところが面白い。あれ、長谷部前世思い出したら切腹するんじゃね?」
加羅「・・・あいつもおそらく、こいつのことを気になってはいるから目にはつくんだろう」
ま「長谷部も長曽祢さんも兼さんもどーでもいいよ!!それより、御手杵だよ!!」
高校に入り、ずっと待ち望んでいた御手杵に再会した時、
アタシは正直めちゃくちゃ嬉しかった。
嬉しくて涙が出そうで、
御手杵の名前を呼んだ時、
「んあ?アンタなんて名前だ?」
と言われた瞬間に、絶望だった。
別の意味で涙が出るかと思った。
御手杵は記憶がない。
つまり、
アタシを神隠しすると言ってくれた御手杵ではないということだ。
あの頃ははっきり好きだと言われなくても、魂を神隠ししてくれるって言うことは、嫌われてはいないだろうと思っていた。
本霊が転生してくれるということで、神隠しをせずに転生を選んだ時に
「アンタと人間の生活するのも悪くないよな」と笑っていたそのセリフを信じていたのに・・・!
あんたが記憶ないってどういうことだよ・・・!
本当にこの時ばかりは崩れ落ちた私を、みんな必死に励ましてくれた・・・。
あの時はみんな優しかったなぁ・・・。
本当に、アタシにとってはめちゃくちゃ大問題だ。
神などいなかったのだ。
「さおりちゃん、今日うちのお店においでよ」
さおちゃんと一緒に帰る約束をして校門を通り過ぎようとした時、派手な車の前でモデルのように立って待っていた光忠に捕まった。
まじでこいつどうでもいいから、紹介しなかったけど、長船やばい。
長船は謙信以外は記憶持ちで、さおちゃんを囲もうとしている。包囲網がすごい。
長船一族として生まれ変わった長船派は、全員モデル並のスタイルで世間の女子を虜にいているらしい。
アタシは心底どうでもいいけど、さおちゃんが狙われているのが解せん。
前世でも散々さおちゃんを口説いでいたけど、今世でも口説くとは。
しかし、さおちゃんは、相変わらずのイケメン怖いなので、長船のことは怖がっているのだった。ざまーみろ!!
光忠は大学生で、お父さんだかの会社で経営しているカフェ&バーを手伝っているらしい。初めて出会ったのも、ケーキがおいしいと有名なこのカフェにたまたま入った時だった。
私たちの顔を見た時の長船一同がこちらを見て固まっていたのが印象的だった。
このカフェにはたまに大倶利伽羅とか貞ちゃんが行くって言ってた。
記憶ないけど、鶴丸もパリピだからバーを利用しているらしいぞ。
鶴丸は記憶なくても超楽しそうだから、幸せな奴だなって思ってる。あいつは本当に幸せだ。
話はそれたけど、今さおちゃんが車に乗るように促されていて、困っている。
むかつくな!さおちゃん嫌がってるからどっかいけよ!!
「あ、あの、私まぁちゃんと帰る途中で・・・」
「うん、帰りは送っていくからね?」
「お前話かみ合ってないっつーの。帰れ帰れ!」
「さおりちゃんの好きなイチゴタルトを作ったんだ。ぜひ食べてほしいな」
「シカトかよ。お前、前世もひどかったけど、特に今世は主従の契約ないからってアタシの扱い雑だな」
「だって、まなみちゃんはイチゴタルト食べないでしょ!?」
「チーズケーキがいい」
「チーズケーキかなりの頻度で作って、きみにプレゼントしてるよ!?扱い雑って言うけど、主従の時だってきみのこと大事だと思ってたからね!?今だって大事にしてるでしょ!」
「主従って何?」
「さおちゃんは気にしなくていいよ」
「ね、さおりちゃん、店でみんな待ってるから来てよ」
「みんな?」
ピクリとさおちゃんが反応する。
これはやばい。
「謙信くんもいますか・・・?」
「ああ、今頃小豆くんに宿題を見てもらっているはずだよ」
「いきます」
「さおちゃん!!!!!!!!!!」
さおちゃんがあっさり陥落した。
大体いつも謙信で簡単に陥落するわ。
ほんと、長船包囲網えげつない!!!!
「まぁちゃん、ちょっと行ってくるね!!すぐ帰ってくるから!!!」
「ちょっと!!!」
「じゃあ助手席にどうぞ」
「光忠、さおちゃんに手出したら殺すぞ」
「そんな嫌われるようなことするはずないでしょ!それに高校生に手出したら捕まるよ」
「卒業したらいいんかい」
「まぁ・・・同意の上なら・・・ねぇ?」
「ねぇじゃねーわ!!お前そのうち殴るからな!!!」
「光忠さん!!早く行きましょう!!謙信くんが待ってる!!」
「うん、行こうか」
「まぁちゃん、早めに帰るからね!!気を付けて帰ってね!!」
「本当に気を付けてね?なんなら伽羅ちゃんに送ってもらえばいいよ」
「さおちゃんと帰りたかったんだよ・・・大倶利伽羅なんてどうでもいよ・・・」
ブーーーーと車は走り出して行ってしまった。
悲しすぎる。泣きそうだ。
さおちゃんはどうしてショタなのだろうか・・・。
もう前世も今世もショタとか、生粋のショタだなあの人・・・。
さおちゃんめ・・・。
仕方がないのでトボトボ帰る。
みんなはほとんど部活なんだ。
家に帰ってもさおちゃんいないし、一人で街中ウロウロしてから帰ろうと思って駅前に行く。
悲しみだわ。
ほんと・・・さおちゃん・・・
「はぁ・・・」
「溜息ついてどうしたの?」
「かわいー女子高生?俺らと遊ばない?」
ああ・・・
ますます頭が痛くなる出来事が起こってしまった・・・
どういうこっちゃ・・・
かわいすぎる自分が憎い・・・
「ねぇ、行こうってば」
「何か言えよ」
ナンパとか慣れてるし、適当にシカトしてれば諦めると思ったんだけど、
「シカトしてんなよ!!」
「ちょっと来いよ!!」
こんな短気だからモテねーんだよ!!と思いながら、腕を引っ張られて、物陰に連れてこられた。
うん、やばい。
男の力には勝てないからな。
これはピンチだ。
「かわいいんだから、おとなしく言うこと聞いとけばいいんだよ」
2人の男に囲まれ、手を抑えられる。
抵抗はするものの、意味ないわ。
どうしたものかと考えていると・・・
「何してんだ?」
男たちの後ろに、一回り大きい身長の彼の姿が・・・
「・・・御手杵!?」
アタシが声を上げると、御手杵はポリポリと頭をかいた。
「おー、腹減ったからハンバーガー食いにきたら、姿見つけて・・・」
そうのん気に言う御手杵に、男たちは腹を立てたのか、殴りかかる。
ボコッ
一発殴られた御手杵を見て、びっくりした。
思わず、「御手杵!」と声を出すと、
「・・・先に手だしたのはそっちだからな」
と言って、二人を1発で沈めた。
こりゃわざと1発くらったな。
アタシがぼーっとしていると、「行くぞ」と手を引っ張ってその場を離れた。
「お、御手杵、ちょっと・・・!」
「ん?腹減ったからハンバーガー一緒に食いに行こうぜ」
「そうじゃなくて!なんで!?」
「何が?」
「なんで助けてくれたの!?」
御手杵とは学校でも仲良くしていたというか、いつも通りアタシが「御手杵ー!」と一方的に追い掛け回している関係だ。
昔から何一つ変わっていないその関係に、アタシの一方通行の想いだと思っていたけど。
顔見知りだから、助けてくれたってこと?
何それ優しすぎるけど、顔見知りの女の子なら誰でも助けるのだろうかと考えると胸が痛くなる。
結局、空しい関係のままなのだ。
アタシの疑問に、御手杵はのん気にポリポリと頭を掻きながら答える。
「・・・そりゃ、助けるだろ。彼女が困ってんだから」
「彼女!?誰が!?」
御手杵の口から出た言葉に驚きすぎて心臓飛び出るかと思った。
なんなのどういうこと
「え、アンタ」
「え!?いつから!?アタシ告白して・・・たな!!好き好き言ってたけど、御手杵何も言ってくれなかったじゃん!!」
「ん?言わなくても別にいいだろ?」
「言わなきゃわかんないじゃん!!」
相変わらずキョトンとしている御手杵。くそかわいいけど、意味がわからない。何なの本当。御手杵なんなの。
「あー?言わなくてもわかってると思ってた。だって、アンタ、俺の嫁になるんだよな?」
「は?」
もう完全にアタシの思考回路はショート寸前である。何を言っているんだこの男は。
呆然としているアタシに御手杵が続けた。
「だって、前世で約束したよな?神隠ししていいって」
「はあああああああああああああああ!!!??御手杵思い出してたの!!!?!??」
「え?何がだよ」
「御手杵前世の記憶あるの!!!?????」
「あるもなにも、俺生まれた時からあったけど?」
「はああああああああああ!!???」
「なんだよー大きい声だすなよー」
「だって初めて会った時、名前聞いたじゃん!!!!!!!!」
「そうだっけ?」
「そうだよ!!!!!!!!アンタ名前なんていうんだって言ってたじゃん!!!!!!!!」
「あー?あれか?あれは今世での名前を聞いたんだぜ?今世では名前なんて言うんだと思って」
「まぎらわしいわ!!!」
「何いってんだよ、ハンバーガーおごってやるから機嫌直せよ」
そういいながら、アタシの手を繋いで歩くこの男を見て、御手杵は御手杵だなと感じた・・・。
「・・・アタシ・・・御手杵の彼女でいいってこと?」
「ん?彼女だろ?」
「え・・・いつから・・・?」
「いつも俺のこと好きって言ってるだろ?」
「まぁ、言ってるけど・・・御手杵何も言ってくれないじゃん!!好きなのか嫌いなのかわかんないよ!!」
「ん?俺は前世からちゃんと好きだったぜ?」
「え」
「今は刺すだけじゃなくて何でも出来るからなぁ。結婚するなら、付き合うのが普通だろ?」
「・・・」
「ん?顔真っ赤だぞ?大丈夫か?腹減ったか?ハンバーガー屋すぐそこだから我慢しろよ~」
「・・・もー!!!!!たくさん食べるからね!!!」
「おう、俺も食うぞ」
こうしていつの間にかアタシと御手杵の交際はスタートしていたらしい・・・。
記念すべき初デートはハンバーガー屋・・・。
めちゃくちゃ御手杵らしいわ・・・。
次の日。
御手杵が記憶持ちだったことをみんなに言ったらみんなも驚いていた。
獅子王「え?いつから?え?いつから記憶あった?」
同田貫「俺最近思い出したけど、御手杵もか?」
御手杵「ん?俺は生まれた時から記憶あった」
加州「そうなの!?だって主の名前聞いたり、俺たちの名前も聞いたりしてたし、あんまり前世の話しなかったよね!?」
御手杵「そうかぁ?前世の話しなかったか?まぁ、今世は今世だしなぁ」
倶利伽羅「・・・お前は昔からそういう奴だった」
まんば「・・・だな」
安定「御手杵ワールドは健在だね・・・」
ま「納得いかんわ!好き好き言いまくって一方通行だと思ってたわ!!早く言えよ!!」
御手杵「言わなくても好きならいいだろ」
ま「え・・・うん・・・SUKI・・・」
狐「ちょろすぎますぞ!主どの!!」鳴狐「流されてる」
御手杵はこういう奴だったと一同納得。
アタシの「御手杵と付き合うから!!」宣言に、やれやれという感じのみんなの反応。(加州だけ落ち込んでた)
そして、その付き合う宣言の後の「今世も俺のだからごめんな~」とにへらと笑う御手杵をみんなで殴っていたわ。
御手杵のことが好きでも報われる日は来ないと思っていたけど、
とりあえず、今世のアタシは報われそうです!!
【IF】本当は怖いブラック本丸のみんなで転生してみた 完
■軽い設定
同田貫正国
獅子王
鳴狐
山姥切国広
陸奥守吉行
大倶利伽羅
加州清光
大和守安定
堀川国広
にっかり青江
⇒同じ学校の仲間。
学年やクラスはバラバラだけど、なんとなく集合する感じ。
《三条》
三日月
小狐丸
石切丸
岩融
今剣
⇒全員記憶持ち
三条グループの金持ち兄弟として転生していて、政界とか芸能界とか、いたる業界を牛耳っている
《三池》
大典太光世
ソハヤノツルキ
⇒光世は画家。世間に一切顔出ししない。三条がバンバン高額で買うものだから、かなり有名な画家で作品が高騰してる。
ソハヤは大学生。
数珠丸恒次
⇒お寺の住職
《粟田口》
粟田口の子たち
⇒一期一振以外記憶あり。
むしろ長兄が忘れてるから、前世の話をする時気を使う。
早くいち兄の記憶戻らないかなと思っている。
一期一振
⇒超進学校の高校に通っている高3。
生徒会とかやってる。
鯰尾藤四郎
骨喰藤四郎
⇒中学生
他の子
⇒小学生とかばっかり。
相変わらずの短パン率。
《古備前》
鶯丸
⇒お茶が好きすぎて自分で好みのお茶を作ったら全国規模で売れて超金持ちになった。
若くしてお茶の会社の社長さん。
茶畑とかめっちゃ持ってるし、自分でも茶摘みしたりする。
三条にもお茶をいっぱい買ってもらってる。
大包平の記憶がいつ戻るか楽しみにしている。
《来派》
蛍丸
愛染国俊
⇒小学生。
短パンは正義。
ニートの明石に困っている。
《村正》
千子村正
蜻蛉切
⇒村正は夜の怪しい仕事をしている(ポールダンサー)
蜻蛉切さんは、レスキュー隊の隊長。
《貞宗》
物吉貞宗
太鼓鐘貞宗
亀甲貞宗
⇒貞ちゃん小学生、物吉くん中学生。
亀甲さんは、大学生だけど、怪しいお店でバイトをしている。(亀甲縛りを教えるお店)
貞ちゃんはイケメン小学生で伊達組で仲良し。
物吉くんが買った宝くじが当たって超金持ちである。
歌仙兼定
⇒双子が通う高校の先生。華道部の顧問で、実際に華道の師範代。
まなみが問題を起こしたら、たいてい解決してくれるのはこの人。
《虎徹》
蜂須賀虎徹
浦島虎徹
⇒贋作のお兄ちゃんも含め、今世では正真正銘の兄弟として産まれる。
蜂須賀は生まれた時から前世の記憶があるのに、長曽祢さんにはなかったため、
思い出してほしい気持ちがモヤモヤして、相変わらずの万年反抗期である。
蜂須賀は有名大学に通っている。
浦島くんは中学生。
膝丸
⇒大学生。
相変わらず名前を憶えてもらえない。
不動行光
⇒小学生。
小烏丸
⇒なんかの会社の会長とか。
超金持ちなので、前世の刀たちを心配して、何かあると支援している。
相変わらずパパ上。
太郎太刀
⇒神主さん。
日本号
⇒天皇家とかの親戚とかでめっちゃ位が高い。
でも、工事現場で働いちゃうくらい気さくな人。
公務とかでスーツを着たりもするけど、あんまり好きじゃない。
つなぎのがしっくりくるなぁと思っている。
巴形薙刀
静形薙刀
⇒二人とも海外で活躍する超一流モデル。
ちょっと個性的な服も着こなすので引っ張りだこ。
でも、二人とも主のそばにいたいし、主と一緒にいたいので、
お金をためて早く仕事をやめて、主のそばにいようと考えている。
篭手切江
⇒中学生。
もちろんアイドルを目指して日々特訓中だよ!
日向正宗
⇒小学生にして、梅干しの大会で日本一になり、通販でおいしい梅干しを販売。
結果、めちゃくちゃ金持ち。
千代金丸
⇒高校生。現在は沖縄にいるけど、行く行くは主と再会する予定。
大包平
⇒おまわりさん。
顔は怖いし威圧的だけど優しいから子供に人気。
明石国行
⇒ニート。
と思われているけど、実はトレーダーで資産がすごい。
和泉守兼定
⇒みんなと同じ高校に通っている高校生。
思い出さなくても兼さんは兼さんだからいいのだ!
山伏国広
⇒日々修行に励むお坊さん。
山籠もりが趣味。
双子と面識はあるけど、日々修行をしていて、
戦がない今、一番充実している日々を送っているかもしれない。
長曽祢虎徹
⇒双子の高校の先生。
剣道部顧問。
弟がかわいいけど、すぐ下の弟には嫌われているようで悩んでいる。
大体赤いジャージを着てる。
髭切
⇒三条グループと提携している大企業のご子息。
のらりくらりとした性格が以外と仕事でも役立っている。
弟の名前を忘れているふりをすると怒るのでかわいいと思っている。
へし切長谷部
⇒双子の高校の先生。
学年主任をやっている。うるさい。
なぜかわからないけど、双子を目で追ってしまい、
そうすることでまなみの行動が目につくので、結果、いつも怒ったり呼び出したりしている。
鶴丸国永
⇒大学4年生でそろそろ就活しないといけないけど、
まだまだ遊んでいたいので、大学院に行こうか悩んでいるパリピ。
めっちゃ友達が多い。
でも、遊びすぎて疲れちゃう。
疲れた時は、伊達組の面々の顔を見るとほっとする。
なぜだか、素の自分でいられるので心地が良いと感じているけど、記憶はないのでそれはなぜかわからない。
次郎太刀
⇒記憶がないけど、お酒が美味しいから今日も生きていける。
2丁目で働いてる。(ノンケ)
南泉一文字
⇒大学生。
猫っぽいねっていつも周りから言われてそのしつこさにグレてこっとヤンキーっぽいけど、良い子。
暴走族とか入ってるけど、良い子。
《長船》
長船は飲食関係の業界で有名なグループ企業。
光忠が今の長船グループの社長の息子。
大般若長光と小豆長光が兄弟で、社長の弟の子。
小竜景光と謙信景光が、社長の更に下の弟の子。
つまり、イトコ関係である。
とりあえず直系の光忠が長船グループを継ぐ予定。
光忠、小竜が大学生。
大般若と小豆が社会人。
謙信くん小学生。
とりあえず、大人4人組でカフェ&バーを運営させてもらっている。
このカフェ&バーはみんなのたまり場にもなっている大切な場所。
カフェのスイーツや食事は光忠と小豆担当。
バーのお酒は大般若担当。
一番フラフラしてるのが小竜さんだったりする。
謙信くんは親が忙しいので、小豆さんが従兄弟でありながら赤ちゃんの頃から世話をしていたので、親のように慕っている。
謙信くんは小学生で、学校が終わってからこのカフェで過ごすことが多い。
たまにお手伝いをする。ぼくはつよいこだからおてつだいくらいできるんだ!
【家族について】
みんなそれぞれ転生した先の家族がいる。
もちろん、本霊が不幸にするわけもなく、そこそこご両親も良い人ばかりである。
まぁみんな男だし、そこまで干渉されないので、楽しく過ごしている。