まぁちゃんにイケメンの中に置いて行かれた・・・。
いや我が家にもイケメンたくさんいるし学校もイケメンだらけなんだけど
今この場にいるのはアイドル・・・世界中が熱狂する超人気アイドルスターリッシュ・・・どーすんのこれぇ!!?!?!
(え、え、え)
(これフライデーされてファンに殺されない?)
(大丈夫?)
(いくらプライベートビーチで貸し切りだからって)
(どこで誰が見てるかわからんよ!!?!?)
レン「どうしたんだい?子猫ちゃん」
(ひ、ひぃぃぃぃ!!!!!)
(ここここここ子猫ちゃんって・・・!!!)
(ひいぃぃぃぃ!!!!!)
那月「暑いですか?顔が赤いです」
セシル「水に入ったら涼しいと思いマス!」
翔「よし、じゃあ海に飛び込むぞー!」
音也「おー!泳ぐぞー!!」
そして次の瞬間
(!!?!?!)
驚いたことに 私はセシルにお姫様抱っこされ
セシル「さぁ、入りまショウ!!!!」
(!!?!?)
(!!?!?!?)←大パニック
セシル「ソレェーーー!」
海へと
投げ込まれたのだ
バッシャーーーーーーン
翔「わーーーーー!!!セシルバカバカ!!!何やってんだよ!!」
セシル「HAHAHA!これで涼しくなりマスネーーー(^○^)(1000%無邪気)」
音也「う、浮かんでこないよ!!ちょっとぉ!!!」
那月「あれぇ?浮かんできませんねぇ・・・・?」
ブクブクブクブク
(パニック過ぎて・・・)
(足が動かない・・・)
(し・・・死ぬ・・・・)
~~~暗転~~~
レン「大丈夫かい!?」
そして
私は 今度はレンの腕の中で目を開けたのだ。
さお「ゴホッゴホッ!」
レン「よかった、気が付いて・・・」
(れ・・・レン・・・!!!ち、近!!!)
聖川「泳げない人を海に投げるなんて・・・!」
トキヤ「大事故になるところでしたよ!全くあなたって人は・・・!」
セシル「ご、ごめんなさい!」
レン「ごめんね、本当に大丈夫かい?」
(だ・・・)
大丈夫じゃねぇわ!!!!!!!!!!!!
(・・・って言いたいけど言えない)
(何が大丈夫じゃないって)
(レンのこの筋肉)
(近い)
(顔近い)
(腕たくましい)
(あのまま死んだ方がよかった気がする)
那月「レンくん!そろそろ僕にも変わってください!小さくて可愛くてぎゅってしたかったんです・・・!(うずうず)」
翔「おーまーえーはー!何言ってんだ!」
那月「だって!翔ちゃんより小さくて可愛らしいですし♡」
翔「当たり前だろ!女の子だぞ!?」
聖川「・・・顔色が悪い」
トキヤ「少し休ませた方がいいのでは?」
音也「どれどれ(コツン)ん~熱はなさそうだけど、まだ具合悪い?」
レン「俺がこのまま救護室に連れて行くから、おとなしくしててね、プリンセス(ウィンク)」
もう・・・勘弁してくれ・・・
なぜこいつら・・・こんなに距離が近いんだ・・・
頼む・・・開放してくれ・・・
これだから乙女ゲ―のメンツはよ・・・(?)
絶対私今海水鼻からも口からも出てるだろ・・・
とんでもない顔してるだろ・・・
頼むから・・・ほっといてくれ・・・
(でも言えない)
(ぷるぷるぷる)
こうして私はよくわからないままレンに抱えられて救護室へ向かうのでした・・・
いや、私こんななってるのきみたちのせいだからね・・・
死因はキュン死です・・・!!
あーーーー海、最高ーーーー!
さおちゃんを芸能人の人たちに任せて おらは一人ボートに乗って海の上でゴロゴロしていた。
波に揺られて心地よくて・・・天気もポカポカ気持ちよくて・・・
あ~~~
だめだ、寝たらダメだ・・・
寝たらダメだ・・・(ウト)
いくら気持ち良くてもボートで寝るとかないわ・・・
だめだだめだ、寝たらだめだぁ・・・
だめ・・・だ・・・(ウトウト)
ダメ・・・・・・・・・・・・・
・・・・
グゥ
~~~暗転~~~
「・・・ん」
目が覚めた時 そこは
「・・・どこ!!?」
360度見渡す限りの海・海・海!!
{やややややややっべぇ!!!)
(陸が見えねぇ!!!!!)
(だから寝ちゃダメって言ったじゃん!!!!)
(うわああああああたしのばかぁぁぁぁ)
いや、落ちこんでもしかたがない!!)
(今アタシがもってるもの・・・!!)
何か助かるアイテムがないか必死にポケットを探したんだけど
(・・・だめだ)
(飴、溶けてるちょこ、ハンカチ、ティッシュ、日焼け止め・・・)
飲み物すらねぇよ・・・!!!
(あああ)
(この太陽の下じゃアタシ死ぬ・・・!)
(喉乾いて死ぬ!!!!)
(すでに喉カラッカラだもん死ぬ!!!!!)
どうしよう!!!!!
(・・・さおちゃん)
(芸能科のやつらと置いてきちゃったけど・・・)
(ずっと一緒にいればよかった・・・)
(あんなんが最後のお別れだなんていやだ・・・)
(さおちゃんもう会えないなんてやだよ・・・グスッ)
(それに御手杵・・・)
(こんなことなら最後に抱き着いときゃよかった・・・)
(長谷部も蜻蛉もいちにいもも薬研もみんなみんな心配するだろうな・・・)
(ごめんよ・・・JK遺体で発見されるってニュースでおらの死を知ることになるんだな・・・)
(コーイチくん、こんなことならまなみと結婚すればよかったって後悔するかもしれない・・・)
(コーイチくんがアタシの面影を追って結婚できなくなったらアタシのせいだ・・・!)
(アホ4人組だって・・・!!宍戸は間違いなく膝から崩れ落ちるし、ルカも肩震わせるし、岳人とジロもあいつらアタシのこと大好きだから引きこもりになるかもしれない・・・)
(せっかく新しい学校で友達もできたのにな・・・)
(ヒメコにディアンヌ・・・きっと二人ともめっちゃ泣くだろうし・・・・)
(木兎は・・・っ初めて出来た・・・!男の親友だったのに・・・!!!)
(それに、それに、それに、あたし、まだ・・・)
(まだ、あいつに・・・)
(あいつにひどい態度ばっか取って謝ってないのに・・・)
(う、)
(ううう・・・)
「うわぁぁぁぁぁ!!!!!死にたくないよぉぉぉぉ!!!!!!」
ボートの上で絶望して号泣しまった。
マジでやばい、マジで死にたくない。
せめて3日くらいは生きねば・・・捜索隊が来るまでは生きねば!!!
でもカンカン照りの真夏の太陽の下で水も無く生き抜くのってだいぶ・・・だいぶしんどい・・・!!
あああああもおおおおおおおおお
「誰か―!!!!助けてーーーーー!!!!!」
「ん」
(!?!!?)
ヌッと 海面から 手が出てきてボートを掴んだ。
「ぎゃ・・・ぎゃああああああああああ!!!!!!!」
(出た・・・!!!おばけだ!!!!)
(ボートごと海に引きづりこんでアタシを殺す気だ・・・!!!)
「悪霊退散悪霊退散悪霊退散悪霊退散悪霊退散」
アタシは咄嗟に手に持ってた日焼け止めの蓋を開けて オバケに向かってブチュ!と中身をぶちまけた
「わ、やめろ」
そしてその声で ハッと気づく。
いやこれオバケじゃない・・・
人間だ・・・!!!
そいつは力を入れて ボートが倒れないようにバランスを取りながら ボートの上に登って来た。
「なにすんだ・・・」
そこにはなんか・・・
なんだ・・・
なんか見たことない見知らぬ・・・
いや・・・こいつ見たことあるな・・・
あの・・・なんか橘くんとよく一緒にいるやつ・・・
「あ・・・あんた誰・・・」
「七瀬」
「こんなとこでなにしてんの・・・!?」
「泳いでた」
「は!?」
「泳いでた」
「なぜ2回言ったし」
見た目からして話の噛み合わなさそうな謎のななせという変な男が登場したけど
(・・・な、なんだ)
(よかった)
(一人じゃないって・・・こんなにも心強い!!!)
それまで不安でいっぱいだったアタシの心は あっさりと晴れ渡ったのだ
(救世主!!!)
「ななせ、水泳部だっけ」
「ん」
「橘くんと一緒だよね?」
「ん」
「橘くんは?(ドキドキ)」
「・・・真琴は海では泳がない」
「あ、そうなんだ(ショボン)(橘くん助けに来てくれたら大げさに怖がって抱き着こうと思ってたのに)(ちっ)」
「お腹すいた」
「マイペースだなおい!!ななせあんた水泳部なんでしょ!?早くボート陸に連れてってよ!!」
「(フルフル)」
「ダメなの!?なんで!?」
「・・・陸がどっちかわからん」
「な、なにーーー!!?」
聞けばこのコミュ障のななせは海で泳げることに感動してひたすら泳ぎまくってたらここについていたらしい。
どうしよう、こいつ、ただのあほだ・・・。
(心強いとか思った私がばかだった・・・)
(むしろ二人でボートで死んでるの見つかったら恋人同士とか勘違いされて報道されるかもしれない)
(マジで大迷惑)
「どーすんの七瀬・・・ちょっと考えてよ真面目に」
「・・・大丈夫」
「何が!?」
「いってくる」
そう言ってまた七瀬は海に飛び込もうとする
「わー!!バカ!方角もわからないのに飛び込んだら駄目でしょうが!!」
「泳ぐ」
「わーーー!!誰かこのコミュ障を止めてーーーー!!!」
「大丈夫かー?」
ヌッ
!!?!?!?!?!?!?
ザバーーーー!!!
「ぎゃあああああああ!!!!!!」
今度はエリンギオバケが海の中から登場した
もういっそ失神してしまいたい・・・・
「あああもうやだもうやだこわい・・・」
「お前らなにしてんだこんなところで」
(・・・ん?)
「あれ?アンタ確かテニス部の・・・」
「おう、黒羽だ。こんなところで何してんだ?」
「え・・・アタシは遭難して・・・で、そっちのコミュ障は迷子らしい」
「ふーん、そうか」
「ま、まさかアンタも迷子ってわけじゃ・・・ないよねぇ?」
「俺か?大丈夫、来た方向は大体わかるぜ!」
俺は海が好きでどーのこーのと話すこの男を
どんだけ頼りになると思ったか・・・!!!
(どっかのコミュ障とは全然違うな!!)
こうしてアタシは無事に陸に戻れて、黒羽とは短時間でめっちゃ仲良くなり、ついでにコミュ障の七瀬とも友達になったのである。
(しかし七瀬は泳ぐことしか考えてないらしくてそこが黒羽のツボにはまりなんか大爆笑しててカオスな空間だった)
戻ったら誰か心配してるかと思ったけど幼馴染のあいつらは「は?お前ボートで流されてたの?」「全然気づかなかったわwww」「そのまま流されてろよwww」「いない方が平和だ」「あほ」と散々バカにしてくるし
さおちゃんはさおちゃんで謎の瀕死の状態で救護室にいるし、
ヒメコとかディアンヌは相変わらず彼ピッピといちゃこらしてアタシがいないことにも気づいてないし木兎は(以下略
とにかく誰も心配してくんなかった!!なんか遭難してた時間1時間も経ってなかったらしいわ!!!
ただただ危険な目に遭ったけど、まぁ黒羽いいやつだし、七瀬も仲良くなっとけば橘くんにお近づきになれるし
結局助かったからこれでヨシ・・・!!
以上、自由時間 オワリ!!