12月5日。
今日はバイトめっちゃがんばってるところ。
私のバイト先はケーキ屋さんなので、それはもうこの時期クリスマスケーキの予約とかでめっちゃ忙しいのだ!
ちなみにクリスマスが一番繁忙期なのでクリスマス死ぬほど忙しいwもちろんバイトだよ!
でも年末年始はお店自体お休みだから気楽だよ。
まぁちゃんは正月のバーゲンセールあるのに実家に帰るからバイト休むしすごい肩見せまいって今のうちにバイト頑張ってるけどね。
まぁ私も年明けはそんな忙しくないけど長く札幌帰るからバイト休ませてもらうしちょっと申し訳ないから12月はそこそこバイト入れてるんだ。
まぁちゃんにプレゼントも買いたいしどうしようかなーとかバイト中に流れるオルゴールのクリスマスソング聞きながらぼんやり考えていた。
カランカラン
お店のベルがなってドアが開いた。
「いらっしゃいませー」
笑顔で言うと
「あの、クリスマスケーキ予約したいんですけど・・・」
と
な
なんと!
この前会ったイケメンが やってきたのだ!!!!
(わ!うそでしょ!!)
(すごい偶然!!!!)
(あの超絶イケメンだ!!!!)
(忘れるわけないこのイケメン!!!!)
一瞬固まったけど、向こうは私の事覚えてるわけないだろう。
だからすぐに何種類かご用意しておりますがどちらになさいますか?と声をかけた。
「あ、え、っと、決まってへんのですけど・・・イチゴいっぱい乗ってるやつって言われて・・・」
「それでしたらこちらのケーキと・・・(彼女に言われたのかな?めっちゃ優しいな!!彼女ほんとうらやましい!!)」
「あーほなこっちのケーキの一番大きいサイズください」
「一番大きいサイズだとこちらのファミリー用になるんですけど、よろしいですか?」
「あ、ハイ」
「かしこまりました。ではこちらの注文用紙にご記入いただけますか?」
ファミリー用!?
てことはあれか・・・!!!
結婚してんのか!!!!!
指輪してないけどこの人彼女じゃなくて奥さんいるんだな!!!!
・・・いいなぁこんなイケメンの旦那さん毎日見れるとか・・・
子供もめっちゃ可愛いんだろうな・・・
そして奥さんも超絶美人なんだろうな・・・
きっと素敵な家族だ、うらやましい・・・
奥さんにクリスマスプレゼント渡すとかほんと最高だな・・・結婚しても愛されてる奥さん・・・素敵だ・・・
イケメンの家庭事情を勝手に妄想してほわほわしながら
注文書の彼の名前を見る
白石蔵ノ介
しらいしくらのすけ・・・?
くらのすけ・・・?
忠臣蔵かな・・・?
いい名前だ、イケメンなのにくらのすけ・・・w
ついでにケーキをたくさん買ってくれるくらのすけさんをやっぱりイケメンだなーと見つめた。
あぁほんとうにかっこいいな・・・イケメンだ・・・
くらのすけ・・・名前がいい・・・w
ケーキをたくさん買うってことはやっぱり家族がいるんだろうなーって思いながらケーキを丁寧に包んだ。
顔面偏差値の高い一家で美味しいケーキを食べておくれ・・・
包み終わって、ケーキを渡す。
「ありがとうございました!」
笑顔で言うと
「・・・こちらこそ、おおきに。こないだのことも含め。また来ます!」
そう告げて
(え)
彼は帰って行った。
(あ、あれぇ!!?)
覚えててくれたのか・・・!
(なんてことだ)
(彼の記憶にこんな私が残ってしまうとは)
(申し訳ないの極み・・・)
しかし、人の記憶にいいように残るってのは悪くないもので
家に帰った私は早速まぁちゃんにこないだのイケメンが店に来てね、とキャッキャと話すのだった。