クロスオーバー 38 【さおり】

高校生初めての夏休みはそれなりに満喫したよ。

前半は超忙しくて、部活部活、インターハイ、終わってからも部活の夏合宿。ドタバタと過ぎたけど、8月も中頃はお盆もあるししばらく部活もお休みで

私も家族たちとみんなでキャンプ行ったし(謙信君天使だし、小さい子たち可愛すぎるし、みんなテキパキよく働いてくれるしすごい楽しかった!)、幼馴染軍団とジロちゃんのおじーちゃんちに泊まりに行ったり

(ど田舎だけどすっごい蛍綺麗だった!!)あと部活のメンバーに誘われてみんなで遊園地も行った(相変わらず徹くんは岩ちゃんに蹴られてた)

姫子のおうちで女子だけのお泊り会もしたし、ネズミーランドも行ったし、花火大会も行ったし、近所のお祭りも行った。

 

 

すっごい満喫してる!!

ザ・青春って感じ!!!すごい!私、すごいぞ!!!

 

 

と、思って、夏休み後半。

 
実はインターハイは8月20日頃ようやくすべての競技を終える。

水泳だけなぜか遅いんだよね。まぁちゃんが橘くんの心配してたっけな・・・

で、学校の方でもそれに合わせてサマーキャンプが行われる。他の学校は夏休みすぐにあるみたいだけどね。うちはなんせスポーツの強豪校だから8月後半、授業の一環としてサマーキャンプがある。

一応参加は強制ではなく任意なんだけど、サマーキャンプに行くと普段の課題とかが免除になるらしくて行く人が多い。

 

てことで、8月23日。今日から2泊3日でサマーキャンプで海に来てます!!

 

海って言っても学校の保有するプライベートビーチなので他に人はいないよ。

とても静かな海です。

 

 

さお「あんなに行かないって言ってたのに、よく来たねきみ」

まー「まぁ・・・友達も結構増えたし課題も免除されるしいいかなーって」

さお「サマーキャンプいくくらいなら課題やるって言ってたのに」

まー「いいの!きみがいるならどこでもいくの!!サマーキャンプはクラス関係ないもん!きみとバスも一緒だったし部屋も食事も全部一緒だからいーの!!」

さお「そうかい?とりあえず荷物置いたらホールだって。勉強もするみたいだよ」

まー「うむ、腕が鳴るぜ」

さお「絶対寝るねきみ」

 

そう、サマーキャンプは割と自由なので。

来ていることが確実であれば、誰と一緒に行動してもOKなのだ。

一応勉強とかミニテストもあるけど、夏だし海で体力つけるのがメインのようだよ。

 

ホールに行くとめんどくさそうにルカくんと琥一くんが座っていた。

 

ルカ「よ!」

まー「よ!」

さお「二人は来ないと思ってたよ」

琥一「めんどくせーけど、来なかった時の課題の量かなり多いらしいしよ」

ルカ「学校始まってから夜に家で勉強するほうがいやじゃん?」

まー「超わかる」

さお「二人はバイトもしてるしね。2泊3日で終わるならそっちのがいいよね」

ルカ「そうなんだよねー」

 

サマーキャンプはゆるいしいいかなー私服で過ごせるしって琉夏くんは笑った。

私服で過ごせるの楽でいいよね。

でもディアンヌはちょっと露出多めの服だったから注意されてた。姫子はミニスカだったから足すごい出てるし(スタイルいいからいいんだけど)

男子の視線釘付けだと思う。私地味な格好してきてよかったよ。夏だけど日に焼けないように完全防備。

(ディアンヌも姫子も彼氏と一緒にいるからあまり一緒には行動しないけどまたお風呂であのおっぱい格差事件が起こるかと思うと恐怖)

 

 

「全員席につけ!!今から特別資料を配って、それに伴うVTRを流す!それを見た後小テストだ!いいな!」

 

 

学年主任の田岡茂一先生が大声で叫んだ。

まぁちゃんは うわー夏のもいち暑苦しいな・・・と呟いていた。バスケ部の顧問だもんね。

私たちは資料配布後VTRを見て小テストを受けた。寝るかと思ってたまぁちゃんもなんとか起きてテストしてたよ。

30点以下の人は明日の午前中補習だって言われて えええーーー!! ってなったけど、まぁ私もまぁちゃんも余裕でクリアできたから大丈夫だったよ。

小テストが終わった後これで終わりかと思いきや、思いがけぬ言葉を田岡先生から聞くことになった。

 

 

茂一「いいか!この後女子はキッチンで夕飯のカレー作り!!男子は今日から外にテントを張って寝る!テントの設置を開始する!男子は外に出るように!!」

 

 

えーーーーーーーーーー!!!!

と男子の野太い声が響いた!

 

え、テント?

まさか私たちも・・・?

 

茂一「女子はこのまま施設に泊まりだ!ただし!生徒と教師の分含む約400人分のカレー作りをしてもらうからそのつもりで!!」

 

 

えーーーーーーーーーー!?!?

 

今度は女子の不満げな声が響いた。

もちろん私の隣のまぁちゃんも大声で叫んでいた。

そりゃね!女子各クラスに多くても2人くらいしかいないしね!女子いないクラスもあるし・・・ヒーロー科は多いけど、それでも全員でせいぜい30人程度。

30人で400人分・・・きつい・・・

玉ねぎ・・・やばそう・・・

チーン・・・

 

 

ルカ「マジかよ施設綺麗で嬉しかったのにまさかテントで寝るとは・・・」

琥一「俺はわるかねぇぞ、海っつったらキャンプだべ」

まー「やだ・・・400人分のカレー作り・・・しんどい・・・」

ルカ「俺もヤダよテント・・・夜まなみの部屋で寝てもいい?」

まー「玉ねぎ係がんばる?」

ルカ「え、それもきつい無理・・・」

 

 

はぁぁぁとため息が聞こえるw

琥一くんが、おう行くぞ!って琉夏くんを連れて行く。

 

 

さお「がんばれー」

ルカ「がんばりたくなーい( ;∀;)」

琥一「美味いカレー楽しみにしてるぜ」

まー「琥一のお嫁さんになるためにがんばるね♡」

 

 

そして私とまーちゃんはキッチンへ向かった。

キッチンではものすごい量の食材が並んでいる。

 

 

サクラ「いいかおぬしら。女子はカレー作りじゃ。好きな男に食べさせると思って張り切って作るのだぞ」

ミッドナイト「好きな男に手作りのカレー?そんあ青臭い話は・・・好み!!!!」

 

第二保健室の男子に大人気なサクラ先生とヒーロークラスの副担任ミッドナイト先生が女子チームの担当らしい。

 

サクラ「好きな男の一人もおろうに。ほれほれ、言うてみぃ」

ミッドナイト「何組の男?いいじゃない、教えなさいよ~~~」

 

ん・・・すごい恋愛脳なふたりだ・・・(遠い目)

 

梅雨「こっちにジャガイモ入れていいのかしら?ケロケロ」

さお「あ、うん、蛙吹さんありがとう」

梅雨「ツユちゃんって呼んで」

さお「あ、あ、つ、つゆちゃん・・・」

梅雨「なぁに、さおりちゃん(にっこり)」

さお「ふふ(にっこり)」

まー「なんだろうこの平和な世界」

八百万「大変可愛らしい世界ですわね・・・!(ぷりぷり)」

お茶子「玉ねぎ目にしみるぅ~」

姫子「あたしに任せとき!!一気に刻んだるわ!!」

まー「さすが姫子、頼りになるわ!」

ディアンヌ「わー、姫子すごぉーい♡早くキングに食べさせてあげたいな♡」

さお「ディアンヌ、ほんとキングと仲良しだね」

ディアンヌ「キング大好き♡」

芦戸「彼氏いるの!?聞かせて聞かせて!」

サクラ「どれ、わしにも聞かせろ」

耳郎「先生は彼氏いんの?」

サクラ「うむ。婚約者がおってな・・・」

葉隠「コイバナたのしー!!」

ミッドナイト「青臭・・・!!続けて!!!!」

 

そうしてコイバナをしながら女子はキャッキャとカレー作りに励む。

あれだね、コイバナは年齢問わず女子は好きなんだね!私は恋とかまだ全然わかんないからみんなすごい恋してて驚いたよ!!すごいね!

今まであまり話したことない女子とも仲良くなれたし、すっごい楽しかった・・・!!

みんなとお友達になれたよ・・・!まぁちゃんも楽しそうだったし、サマーキャンプ、すでにもう楽しくてたまんないわw

 

まー「さおりくん!!サマーキャンプいいね!」

さお「きみが楽しそうならよかったよ・・・!!」

 

カレーも出来上がって、男子がたもテントを張り終えたらしいので一度みんなで食堂でお食事をするよ。

席も自由なんだけど・・・もちろんまぁちゃんと食べるんだけどさ・・・

 

ジロ「さおりーまなみー!こっちこっち!」

さお「ジロちゃん!!」

 

呼ばれて席に向かうと、幼馴染3人と氷帝メンバーがそろっていた。

 

まー「おつ!カレー楽しく作ったぞ!!お前たち無事にテントできたか?」

跡部「ああ。あの犬小屋な。できたぞ。今日はあの犬小屋で寝るらしい。庶民の考えることはすごいな」

忍足「犬小屋て・・・テントやがな・・・」

岳人「跡部お前なんにもしてなかったじゃねーか!俺たちにやらせてさ!」

亮「すげーわくわくした顔で見学しやがって!ジローは寝てるし大変だったぜ!!」

忍足「はぁ・・・テントで寝るとかないわぁ・・・海辺やけど暑いやろ・・・虫もおるしどないしたらええんや」

まー「どんまいw」

忍足「さおりちゃんのお布団で一緒に寝かせてもらえんやろうか?」

さお「え・・・(引)」

まー「死ねクソ眼鏡」

岳人「それはねぇわ」

亮「変態すぎんだろ」

跡部「楽しそうじゃねーか犬小屋!」

忍足「楽しそうて・・・クーラーついてへんのやで・・・?」

跡部「夜だしなんとかなるだろう」

忍足「夏の夜を舐めたらあかん!このお坊ちゃんが!!」

岳人「いや確かに跡部はお坊ちゃんだけどゆーしもお坊ちゃんだろ」

亮「そうだそうだ!普段扇風機で寝てる俺からしたら海辺でキャンプなんてありがてーわ!!」

ジロー「俺はどこでも寝れるC~」

さお「ジロちゃんはどこでも寝れるねw」

 

どんな話をワイワイしながら夕ご飯のカレーを完食。

みんなに おばちゃんじゃなくて同級生女子の手作りと思うと余計美味く感じるって褒められて!夕飯も楽しくワイワイ食べれたよ!

はーサマーキャンプ楽しいなぁ。

 

 

茂一「食べながら聞いてくれ!この後、肝試しをやる!参加は任意で、不参加の者にも特にペナルティはない!純粋に楽しんでもらうためのイベントだ!参加したい奴は8時にロビーに集合だ!」

 

 

(え!!)

(肝試し!?)

(何その楽しいイベント!!)

(サマーキャンプやばいww)

 

 

まー「やばいwww肝試しきたwww」

さお「まぁちゃん出るしょ!?(キラキラ)」

跡部「肝試しってなんだ!!(そわそわ)」

まー「さおちゃんも跡部も落ち着けwww」

岳人「任意かー!でも楽しそうだし参加するか!」

亮「まぁ俺らは出るよな、そーいうの好きだし」

ジロ「みんなで行けんのかなー?わくわくすんね!丸井くんも参加するかなー!」

 

 

(肝試し!)

(ちょっと怖いけど楽しそう!)

(まぁちゃんと一緒に行けるならぜひとも参加したい)

(はー・・・サマーキャンプ最高!!!)

 

 

 

次回、肝試し編へ続く

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