Xmas11≪さおり≫

はい

それでですね。

今何をしているかと言えば、実は彼の家に来ていたりします。

いやこれまぁちゃんに言ったら絶対説教されるやつなんだけど、まぁ聞いてくれ・・・

 

 

実はあの後 急に白石さんが すまんさおりちゃん・・・このままかっこええとこ見せたいんやけど・・・吐く・・・

うっぷ とかしだして

ひょえー!白石さん大丈夫ですかー!?とかワタワタしまくり、もうほぼ意識朦朧とぐったりしてる白石さんを無理やりタクシーに乗せて

なんだか心配だから私もおうちまでついてきたわけであります。

 

いやこれさっきの男の人にしたことと変わりないな・・・

私なんでこう・・・懲りないのかな・・・

で、でもさ!相手は知らない人じゃないし!!

白石さんだし・・・!!

私の事特に女と思ってないだろうしこの人・・・

うん、大丈夫、セーフ・・・(まぁちゃんに何がセーフなのと怒られそうだけど)

 

 

「さおりちゃん、すまんな・・・みっともないとこ見せてもうて・・・」

「いえ!白石さん今日結構飲んでたんですね」

「忘年会でな・・・むりやり飲ませてくる上司おって、いつもならこんな酔わへんけど今日は飲まされすぎてヘロヘロやわ」

 

ハハ俺かっこ悪いわ と、白石さんはソファに横になりながら言った。

いや、大丈夫、あなた何しててもかっこいいから。うん。

 

「あー、早めに家に帰ったほうがええで、今日はすまん、送れへんけど・・・タクシーちゃんと呼んでな」

「大丈夫ですよ、まだ終電もありますし・・・」

「いや!そんなんあかんで!あんなこともあったし、絶対あかんで!ひとりで帰るとかなしやわ!」

「え、でも・・・」

「あー、これ、タクシー代あげるからちゃんと無事に帰宅してや頼むわ・・・」

「え・・・お金いりませんよ・・・こないだも思ったけど、タクシー代とかくれなくていいですからね!?」

「あかん、社会人の男の面目ないやんか。学生の女の子に金払わせるとか絶対ないわ!」

「いやバイトしてるし大丈夫です!」

「大丈夫やない!受け取らんと、お仕置きするわ!」

「え!?」

 

(な、)

(何言ってんの!?この人!?)

 

驚いて彼を見ると

 

「あーーーー・・・・・・いや、今のは忘れてクダダサイすんません・・・」

 

と、ヘロヘロの彼はタオルケットを頭までかぶった。

恥ずかしかったのかな?

そう思うと、年上なのに可愛く思えてくる。

 

 

「俺今あかん、酒周りすぎてるしようわかってへん」

「明日になったら忘れてるかもしれませんね」

「そうかもしれん・・・あー、はよ、これ受け取って」

「いりませんってば」

「ほなおれ吐きながら一緒にタクシー乗って送ってくわ」

「え!?」

「絶対送る」

「や、駄目です!!白石さん動ける状態じゃないですよ!!」

「せやから、吐きながらでも一緒にいくで」

「わ、わかりました!!わかりましたから、落ち着いて!!!」

 

ふらりとソファから起き上がろうとする白石さんをむりやり寝かして

彼の手からありがたくタクシー代をいただいて 私はタクシーを呼んで、乗り込んだ。

 

お水用意したし、胃薬とか酔った時の薬とか置いといたし大丈夫かな・・・

心配で彼の部屋を最後に見上げると

彼は窓から手を振っていた

 

(・・・わぁ)

(吐きそうなくせに)

(無理しちゃって!!)

 

なんだか彼の弱い部分を見た気がして

少しだけ嬉しくて にやけながら家に帰った。(まぁちゃんに遅い!ってめっちゃ怒られたけどね)

 

+3